それは突然だった
それは突然だった……。3時限目の授業を受けている時の事。凄い勢いで黒板側の扉が開け放たれる。皆の視線が開け放たれた扉に集中する。そこから出てきたのは担任の山本先生だ。
「はぁはぁ……、山岸さんはいるかしらっ!!」
私は呼ばれて手を返事をする。それを見た先生がこちらへ駆け寄ってくると
「山岸さん、悪いけど……職員室に来てもらうわっ」
そう言われて手を握られた状態で職員室へと向かわされる。職員室へ着くと山本先生が使用している座席へ向かいその椅子に座らされる。
「良い山岸さん? これから電話を渡すけど、気を強く持ってね」
私は訳が分からないまま、受話器を受け取り耳に当て「もしもし」と言うと……。
「山岸奏ちゃん……かな?」
全く知らない女の人の声が聞こえた。
「……はい」
私は警戒心を剥き出しにして返事をする。
「すごく言い辛いんだけど、奏ちゃんのパパとママ……、交通事故に遭って救急車に運ばれたの」
私はその言葉に固まる。
言ってる事の意味がよく分からなかった。
と言うより頭が理解する事を拒んでる。
「……気をしっかり持ってね」
受話器から私を励まそうと明るめな声が私の耳に流れる。
「今からパパとママが救急車で連れてかれた病院の電話番号を言うから」
私は近くにいる先生にそのことを告げるとメモを取り出した。ペンを先生が持つと頷いてくる先生。
私は女の人が言う電話番号をゆっくりと口にする。
口にしていく内に現実味を帯びてくる。
声が震える。パパとママは大丈夫なのかな?
番号を言い終えると女の人は電話を切った。
先生はすぐさまメモを取った番号に電話を掛けた。




