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恋愛マスター MURAYAMA  作者: テテロン
2/5

第2話:女の幸せ

注意

まともな感性をもつ人、特に女性には不愉快に感じる場合があります。

ご了承の上、お読みください。


「お前は狂ってる」とか「一度地獄に落ちた方がいい」とか言われても困ります。


苦情は一切受け付けておりません。

例えば貯金が全くなく、安定した定職もなく、結婚も出来ず、親も他界し、稼いだお金の大半をアイドルに費やす40代の男がいるとする。君はこの人のことを不幸とか可哀想だと思うだろうか。


俺の名前はMURAYAMA。女を虜にすることには少々自信がある。そのテクニックや実績から多くの男がアドバイスを求めて俺を訪ねてくるし、なんなら一部のモテない男から神格化され宗教の教祖みたいな扱いを受けたりもする。まあこの程度なら俺以外にもそれなりにいそうなものだが、俺の周りは真性インキャばかりなのでそいつらは俺のことをこう呼ぶ。


「人を外道へと導く悪魔」と。


ところで、前話で俺は堕とした女に興味がないと言ったが、別に長く付き合っている彼女がいないわけではない。顔がよく頭もキレ、俺の家の掃除や洗濯などの家事をしてくれるおっぱいの大きい女であれば特別にそいつに時間を割いてあげている。まあここまで都合の良いできた女は滅多に出会えない。故に俺の彼女は今はたったの5人しかいない。もう2人くらいいてくれれば一週間で上手いことサイクルが回るので絶賛彼女募集中だ。


とまあこんな話を全うに生きてきたであろう一般人(特に女)にうっかり聞かれてしまうと正気を疑うレベルのトンチンカンな罵詈雑言を浴びせられることがある。やれ浮気は最低だの彼女が可哀想だの...きっと疑うことを忘れ常識という名の檻に囚われていることにすら気づいていないのだろう。可哀想に。


例え話をしようか。東大にノー勉で行けるほど頭が良いやつが美術の勉強をして将来画家になりたいという理由で美大に入り、無事にニートになったとする。あなたはこの人をどんな意見を持つだろうか。もったいないと思うだろうか。それともかわいそうだと思うだろうか。人によってはざまあみろバーカって思う器の狭い人もいるかもしれない。


どんな意見を持とうが俺は一向に構わないが、ひとつだけ聞きたいことがある。あなたはこの人が「不幸せ」であることを前提にしていたかどうかだ。人が幸せかどうかはその本人が決めることであり、本人以外がどう思っているかは全く問題ではない。それ故に普遍的な幸せは本来定義できない。この人が不幸せかどうかは他人にわかる話ではないのだ。


では俺の彼女たちは幸せだろうか。当然その答えは本人に聞かないとわかりようがないが不幸せだと断定することもできない。もし浮気が発覚したとしても、その時女が不幸せに感じるかどうかは誰にもわからない。だが少なくとも今は、彼女たちは幸せなのではないだろうか。何せこの俺と付き合っているのだ。それに付き合っていて不幸せだと思えば別れ話でもなんでもしてくれば良い。滅多にいないとは言ったが、別に代わりがいないわけでもない。いまだにお付き合いを継続していると言うことは5人ともそれなりに満足していると言うことだろう。


じゃあここでもし、一般人の意見を俺が聞き入れて5人を1人に絞ったとしよう。そうしたらそれこそ別れを告げられた4人は不幸せに感じるのではないだろうか。君の意見が必ずしも人を幸せにできるとは限らないと言うことを、よく理解していただきたく思う。


「悪魔様!どうか私に救いの手を!」

「どうした?」

「実は私には既に2年付き合っている彼女がいるのですが、最近可愛い後輩に熱烈なアプローチを受けて気持ちが揺らいでいます。どうか私にアドバイスをお願いします!」

「2人同時に付き合えば良いじゃん。」

「え、いやしかし...」

「そんな君に良い言葉を教えよう。心して聞きたまえ。


浮気はバレても犯罪じゃない!


以上だ。」

「はっ!バレなければ良い、ではなくバレても問題ないってことですか!なるほど!」

また迷える仔羊を救ってしまった。


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