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恋愛マスター MURAYAMA  作者: テテロン
1/5

第1話:楽しい瞬間

注意

まともな感性をもつ人、特に女性には不愉快に感じる場合があります。

ご了承の上、お読みください。


「お前は狂ってる」とか「一度地獄に落ちた方がいい」とか言われても困ります。


苦情は一切受け付けておりません。

第1話:楽しい瞬間


もしRPGゲームで主人公が始めからレベル100だったら、面白くないことこの上ないと思わないかい?


俺の名前はMURAYAMA。女を虜にすることには少々自信がある。連絡先を交換した女は大体彼女にしているし、ラインのブロックリストは1番下まで遡るのに1時間はかかるくらい過去の女で埋め尽くされている。まあこの程度なら俺以外にもそれなりにいそうなものだが、俺の周りはしょうもない奴ばかりなのでそいつらは俺のことをこう呼ぶ。


「脳がちんこにある男」と。


ところで君が恋愛をする時、最も楽しいと思う瞬間はなんだろうか。デートの時だろうか。それともセックスをしている時だろうか。人によっては彼女に首輪をつけて夜のお散歩に繰り出す時っていう人もいるかもしれない。


たしかに夜のお散歩も悪くはないが、俺が最も楽しいと感じる瞬間はこのどれでもない。なぜならこれらはRPGゲームに例えれば全てゲームクリア後の話でしかないからだ。ゲームのシナリオを全てクリアしてしまったら、後はやり込み要素が多少残っているだけでさほど面白くない。

ではRPGゲームにおいて、最も楽しいと感じる瞬間はなんだろうか。それは当然、ラスボスを倒すその瞬間までだ。ラスボスを倒すことそのものではなく、そこにいきつくまでの過程そのものが楽しいのだ。


これと同様なことが俺の恋愛にも当てはまる。つまり、恋愛において最も楽しい瞬間は女を惚れさせるその瞬間までである。はじめはさほど俺に興味がなかった女が、俺のテクニックによって次第に心を開いていく。この過程そのものが最高に楽しいのだ。

なので正直、成果物そのものに興味は全くない。俺にとって恋愛は、堕としてセックスした時点で終わりだ。最後に後始末をしてさっさと次の恋愛を始める。


おっと、昨日犯した女からの電話だ。まあ当然出ないが。向こうは俺のことを彼氏だとでも思っているのだろう。たしかに昨日、付き合ってほしいとか言われてOKを出したがその後すぐに体を許してもらえたのでもう終わった。思えば長い付き合いだったな。3日もかかった。俺は感傷に浸りながらも女をブロックする。


「誰からの電話だったの?」

「親友からの電話だったよー」

「え、出てもよかったのに...」

「いやいや、電話なんて出ちゃったらみさきちゃんと居られる時間が減っちゃうじゃん」

「え……❤」

こいつももう時間の問題だ。


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