仲が悪い2人
『さて、私の屋敷へ向かおうか。』
「はい!」
「まじか…。」
騎士団の皆さんたちに事情を説明したらしく私とリュークくんは馬車でノーラ様の屋敷へ向かっています!
『色々と君たちに聞きたことがあるんだが…いいかな?』
「やだ。誰かに聞かれたらどうすんだおっさん。」
『私の結界で聞かれないようになっているから安心しなさい。』
「なら、その口調やめろよおっさん。気色悪い。」
『何を言ってるのか分からないな。』
(ひぃぃっ…空気重っ!!何これ普通の会話ですよね?喧嘩とかじゃないよね!?)
だって、話す時2人は周りが黒く見えて怖いんです。
「その口調やめたら聞いてやる。」
『ふぅ…わかったよ。』
「ふんっ…。」
(ノーラ様の口調の何がダメなのか分からないわリュークくん…素敵なのにぃ!!)
『じゃあ糞ガキよく聞け。』
「ん?」
「リサ、これが魔導士ノーラの正体。裏のこいつは怖いよ。」
『人を悪役にするんじゃない。』
「うるさい。」
「えぇ……。」
ちょっと待って…状況に追いつけない。
「本性を表したノーラ様も素敵♥」とか思ったけど急すぎて分からなくなってきた!!
『リサ。』
「は、はい!!」
名前、名前呼ばれた!!ノーラ様に名前!!
『君はどうやってあの状況で生き残った?』
「いやいや子供にそんなこと聞くなよ。」
『お前は黙れ。』
「嫌だね。」
「え、えっと…リュークくん、私言うから大丈夫だよ?」
「だめ。」
「えぇー…。」
ここは説明した方が早いかなと思ったけど…リュークくんの目が怖い。
「おっさん、リサがどうやって生き残ったかは教えてやんねぇからな。」
『リュークは口の聞き方に気をつけた方がいいぞ。』
「あんたの前だけだから安心しろ」
「ノーラ様、リュークくん…お、落ち着いて?」
暗いよ!空気が凄く重いし、どうしてこんなに仲悪いの!?
『リサだけでも家に来なさい。リュークは別の所でもいいぞ。』
「ロリコンの所なんかにリサを1人預けられっか!変態野郎!!」
「ノーラ様は変態じゃないよ!?」
『否定するところまだあるね。』
「いーやない。」
『ある』
「ない」
『ある!!』
「ない!!」
(うぅ…助けてお父さん、お母さん)
これから3人でやっていけそうでしょうか?