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ライバルキャラなのに天使です

なんとあれから勘で歩いていた私はダンケル家にとうとう辿り着いたのです!!


(私、凄いな!!ゲームしていたとはいえうろ覚えだったのに…天才だったか私)


「リサ…もう夕方なんだけど」


『勘で行ったはいいが…まさかこんなに歩くとは思わなかったな』


(聞こえない!2人の声は聞こえない!私は天才!)


カーカーいってるカラスの声は聞こえない!日が沈んでいるのも見てないふり!!


「リサ…方向音痴だったね。」


『3人とも方向音痴だったな』


「うっ…言わないで下さい…恥ずかしい!」


「…中に誰かいんの?というか…僕達…約束の時間破ってるし…」


『ま、まぁ……大丈夫だろう』


「…目が笑ってませんよノーラ様…」


「……どうすんのさ」


『くっ……逃げるしかないのか』


そ、そんなにダンケル家ってやばいお家なの!?だって、ジェイヌ・ダンケルは胸も大きく料理上手の第一王女「アリス・ガルシア」の側近ですよ!?


性格は優しくておしとやか…しかも騎士団の一員で1人で3万人の兵を相手に一気に倒してるんですよ!?


(そんな子が…まさか元ヤンてきな感じだったりして…)


いやいやいやありえない…たしかジェイヌ・ダンケルやアリス・ガルシアには婚約者がいて…しかも2人の婚約者も攻略キャラだしっ!!


嫌だァ…ジェイヌちゃんの幸せをぶち壊したくない…


「ー!…サー!………リサってば!」


「はっ!こうしちゃいられない…はやくダンケル家の方に会いましょう!」


「何か考え込んでたけど……急にどうしたんだろう」


『女性って何を考えているのか難しいからね…きっと何かいい事でも思いついたんだろう』


「にしては…すっごい笑顔が怖かったんだけど…」


『見なかったことにしよう』


「そうしとく」


「2人とも?」


『今行くよ』


「はーい!じゃあ、トントンしてきますね!」


でっかい扉ですな…インターホンらしきものを押すのに全然届きません…というかインターホンじゃなくて大きい鈴だしっ!


「うっ…ぐ…も…う少し…!」


「とりゃ!」


「えぇ!?リュークくん!!?」


いきなり背後から飛んできて大きい鈴を蹴ってしまうとは…もし扉とか壊れたら…おお恐ろしいや…


『チリンチリンッ』と案外可愛い音で、鳴り響いたけれど


辺りはシーンとしている


『おかしいな…誰もいないってことはないんだが…』


と、そこへいきなり扉がバァンッと大きな音を立ててノーラ様が吹っ飛んでいきました


「って…ノーラ様ァァァ!!」


「ノーラの馬鹿野郎ぉぉぉ!!」


『待て…今のリュークのは私への悪口だろ!!』


「バレたか。」


『バレるわ!!』


「あんたたち誰?うるさい。」


そこへ、扉を開けたと思われる茶髪なふわふわした髪型の少女が私たちを睨みつけていました



「だ、誰だあんた…」


「先に名乗るのはあなたたちでしょう?」


「で、ですよね!すみません!」


ま、まさか…まさかと思うけど…茶髪で目の色が紫…間違いない…「ジェイヌ・ダンケル」


(うそーん……幼少期って…見た目は確かに可愛らしくて人形みたいだけど…こ、こわい)


『や、やあ…ジェイヌちゃん。』


「ノーラおじさん…」


『おじっ…ま、まぁいい…ジェイヌちゃんのお父上はいるかい?』


「お父様たちは今、陛下達の護衛でいません。私と兄さんだけです」


丁寧な対応…やっぱ貴族の娘で騎士団の娘なだけありますよね

貴族で騎士団の娘とかチートですか!!


「というか貴族で騎士団とかってありなの?」


『じ、事情があるんだ。』


「ふーん」


と、リュークくんは興味無さそうにジェイヌちゃんを見つめてます


「それで…ノーラおじさん…この2人はノーラおじさんの子供?」


「絶対に違う」


「親なのは半分正解なんですけども…」


『二人とも…ちょっと傷つくぞ?というか親だ親。』


「へぇ…ノーラおじさんって…変態さん」


『えっ…』


「2人の名前は?」


「リューク・サルザード」


「リサ・マルケスです!」


「そっか…私はジェイヌ・ダンケル…ようこそ呪われたダンケル家へ」


「の、呪われた…?え?」


「こ、怖くなんかないぞそんなこと言っても!」


『リューク、声が震えてるぞ』


「震えてない!!」


「呪われた…というのはここで一晩止まっていけばわかります。てことで私はアリス様のところへ行くのですがお二人もどうですか?」


あれ…もうアリスちゃんとは出会ってた!?ということはもう側近!!


アリスちゃん専属のメイドさんでしたか!!

うっひょー…もうさっきまでの怖い雰囲気はなくただの女の子に見えます!!


「私、行きたいです!!是非行かせて下さい!!」


「リサめっちゃ乗り気…!」


『仲良くなれそうだな。』


「てかノーラがそんなにすぐは会えないって…」


『そ、それは…』


「むっ…失礼ですよノーラおじさん。私がいるんですから会えます」



『だからおじっ…いや、いいか…』


(ノーラはおじさんって言われるの嫌がるよなー…)


(ノーラ様…すっごく若いのになぜおじさん呼ばわりされているのかな)


「ほらお城へご案内致しますね。兄さんも呼んできますので中へお待ちください」


『ありがとう』


中へ入るとやっぱ…広いんですよ


ノーラ様の屋敷(城)?みたいなほどに…なんですかこの差は…


見たことないオブジェみたいなのも置いてあるんですけど!!


しかも…当主の自画像と思われる絵も大きい額縁に入れられています


なんだか不思議な女性です


「あの絵の人が気になるんですか?」


近っ!目の前に綺麗なジェイヌちゃんの顔とか…目の保養…


「えっと…ご当主様なのかなと思いまして…」


「いえ、今の現当主は私の父です。あの方は初代当主なんですよ」


ニコッと天使な笑顔で細かい説明までありがとうございます


(癒しだ……この笑顔守りたい)


「リサ…時々なんが泣き出すよな…」


『きっといい事でもあったんだろう』


「ではノーラ様はこちらの部屋でお待ちくださいね」


『何故、私だけ客間なんだ?2人はどうする気だ』


「お着替えです。アリス様にお会いするのならきちんとした服装に着替えさせます。何か言いたいことでも?」


『い、いや何も』


「では」


こ、子供なのに物凄く賢い…流石はアリスちゃんの側近っ!


「それでは御二方、こちらへいらしてください」


そう言うと客間の隣の部屋へと移動をした


そこには…服が沢山…


「えぇ!?」


「うげっ…服がたくさん…吐きそう」


「ウルフの種族の方には匂いがきついと思われますが我慢してくださいね」


パンパンッとジェイヌちゃんが手を軽く叩くとどこから現れたのかメイドさんがズラリと並び出す


(え…忍者なんですかここの使用人さんって…どこから現れたの!?)


「さぁ、ここの使用人たちに任せて下さいね」



ニコッと笑顔で笑うと部屋を出ていってしまった


そこからは着替えて出てくるのに1時間掛かったのは言うまでもない…でもやっぱジェイヌちゃんって天使だ…

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