ガルシア王国3〜絶賛迷子中
ガルシア王国の中へ兵士さんに通らせてもらったあと…思わぬハプニングがおきました…
『さての困ったな…。』
「つか…広っ!」
「広すぎて迷子になっちゃったね」
「…ノーラ…しょっちゅう来てたんじゃないのか…」
『来てない。半年に1回くらいだ。しかもよく行ってるのは陛下だしな』
「…あの人か…」
「うん…あの人もちゃんと王様やってるんだよ」
ファンドさん結構表では、面倒くさそうに仕事とかしてるけれど…ちゃんと裏では真面目にやってはいるんだよねきっと。
『陛下は昔からめんどくさがり屋でな。困った奴だった』
何かを思い出したのか眉をひそめるノーラ様
「…お二人はいつからお知り合いなんですか?」
『陛下とは産まれた時からだ』
(わぁ、もはや家族同然ですね。)
「…じゃあいつからめんどくさがり屋に?」
『う、産まれた時から』
顔を逸らさないで、目を見てっ!
そ、そんなに大変だったんですかファンドさんとの生活って!
「…ってそんな話より僕達今迷子」
「はっ!そうだった!」
『忘れてた』
「しっかりしろノーラ。リサは仕方ない」
「え?私は仕方ないの?」
「うん。忘れっぽいし」
「うっ!」
刺さった…今の言葉は胸にグサッと刺さった!
なんだろう、リュークくんが毒舌!
「うぅ…私泣きそう」
「冗談だって」
笑顔が黒いっ!見たことあるよこの黒い笑顔
何か面白いおもちゃを見つけた時の笑顔だよ!
「リュークくん…今思ったんだけどね…私、リュークくんにフルネームやっぱり教えてるよ!最初あった時にノーラ様に自己紹介したとき!」
「今それ関係あった!?」
「いや、確かに最初あった時に聞いてた気もするけど」と言ってくれたリュークくん
「というかやっぱり関係ないよね!?」
『ぶっ……くくっ…』
「関係あるよ!ね!ノーラ様!」
『そ……だ…ははっ…』
ぷるぷる震えてますけど、相変わらず真顔ですね!素敵です!
「真顔で肩震わせて爆笑はちょっと素敵ではないけど!?つかノーラ息しろって!」
「そうだった!ノーラ様運動不足だから息しないと!」
「運動不足が普段笑わないとこうなるんだよな」
『さすがに失礼じゃないか二人とも!?』
「ともかく、人の目につきすぎた早く行こうか」と先程の会話はなかったかのように終了した
「……リュークくん、ノーラ様運動させよう」
「賛成」
普段笑わない人が笑うと大変なことになるのを学んだ私とリュークくんだった
『やはり…分からんが迷子だ』
「地図なくしたもんな」
「一大事だね」
だが、しかし…私は何となく思い出した
このゲームを何回プレイしたことか
街並みに覚えがあって、もしかしたらダンケル家に着くかもしれない
「ここは私に任せて!勘で行こう!」
「え?大丈夫なの?」
『不安だが…』
「信じて下さい!」
『分かった信じよう』
「ノーラってリサに甘いよな」
『お互い様だ』
「そうだな…」
2人の最後の会話は聞こえなかったけれど、私はともかくダンケル家に向かう




