バイ〇ハザード∞ ネイバリングタウン
僕は、高橋星流という名前の僕は自宅の部屋で休息をしていた。急に変な女に絡まれて、変な能力無理矢理手に入れられて、正直クタクタである。休む権利くらいはあるはず…はずだ…った。
「お兄ちゃん、大変だよ!隣町でバイオハザードが起きてる!」
「うちの妹は2階の窓から入ってこないぞ、ジーナ。で、隣町で網状のレーザーがどのキャラをミンチにしたんだ?やっぱ1番厄介なアリスか?」
妹の姿だった彼女は「バレちゃったか」と舌を出すと背がスルスルと伸びていって髪色も薄緑に変化した。あ、胸はご想像にお任せしておきます。
「ごめんね、せっかくボケてくれた所悪いんだけどふざけてる場合じゃないんだ。町内はアンデッドだらけで火災も発生している。早急に対応しないともっと被害者が増えるよ。」
「…ちょっと待って?アンデッドがこっちに来て暴れてるってだけじゃなくて感染までしてるの?そんな緊迫した状況でお前は変身してふざけたの?」
「いやいや、妹さんの姿の方がやる気出してくれると思ってさ…それじゃあ急ごうか」
正直こいつがふざけるのはいつもの事なので、そこまで苛立ってはいなかったが、動揺したところを見た事がなかった僕は、少し意地悪をすることにした。
「あー、やる気なくした。つまりお前はこっちの世界の事はどうでもいいんだな。だったら俺はお前達に協力しない。」
「えっ…でも、こっちにも被害が出るかもしれないよ?」
「そうかもしれないけどさ、お前は『デビル』の力を使って鎮圧させつつ、俺の熟練度を上げるつもりだったんだろ?…てことは元々は人間の奴らに殺し合わせろって言う事だよな。出来るわけないだろ、色々コピーしてるけど心は人間なままなんだ」
「……うー、困ったな〜」
予想以上に効いてて割と困惑している。ちょっと意地悪するつもりが本気にされて頼るのやめるとか言われそうだが、流石に引き下がらないだろう。
「ごめんごめん、『デビル』の力使うのが嫌なのは本当なんだけど悪ノリが過ぎたな。他の方法はないのか?」
「あ〜意地悪だったのか、こりゃ1本取られたよ…そうだね、例えば事件の親玉を探せば何とかしてくれる可能性はあるかな、恐らく星流くんの炙り出しが目的だろうし」
「いや炙り出すとこ惜しいな!検索サイトの位置情報よりは的確だけど完全に隣町の人とばっちりなんだよなあ…」
ジーナは話を中断して「よし、行こうか」と窓から屋根へと飛び出していった。…パルクールで行こうとジーナは風を受けて気持ち良さそうに隣の屋根へジャンプして移った。
「いや、なんでパルクールなんだ…?ジーナ、おいこっち来いほら戻れ」
「雰囲気って大事でしょ?ハンドガンも欲しいところだけど」
いくらジーナの身体能力を半分貰っているとしても隣町までは時間がかかると考えた僕はある事を閃いた。
まず僕とジーナの足元からアーテクトウルフの万能な壁というか床を引き伸ばしていき、ある程度下が見えなくなった所で、密かにコピーしておいた鳥人間でジーナを乗せて羽ばたく。…このどう見ても鉄にしか見えない床って重量どうなってるんだろう。家潰れないよな
「おお、重いけど快適だ。鳥の姿に慣れることはないけど」
「失礼だなあ。女性に言う言葉じゃないよ〜?」
1つ、いや2つだけ寛大な僕から不満があるとすれば、なんで嘴生えたし。そして真っ黒な胴体に真っ黒な羽。カラスやないかい!
「然し、嘴のおかげが知らんけど風が呼吸を塞ぎに来ないのはありがたいな。バサバサするの疲れるけど」
「おまけに速いよね〜ほら、もう見えてきたよ?」
美女と一緒でそのセリフは普通なら見えてきたのは綺麗な海とか自然豊かな山なのだろうが、僕達が見たのは変わり果てた隣町の姿だった。人の目が正気ではない。あちらこちらで火災や、数少ない生存者と大量のアンデッドの勝ちが決まっている争い。炙り出しにしてはやり過ぎだ。
「誰がこんな事を…助ける方法はないのか?殺すしかないわけじゃないよな、映画じゃあるまいし」
「ああ、まずアンデッドは閉じ込めて生存者に話を聞こっか。アンデッドなんて名前は肩書きで、何か別のからくりでもあるのかもしれないしね。」
イロハはラルネと一緒に2人を尾行してラルネは頑張って星流の上空の日光を塞いでます。喋る鳩なんてのもいた気がしますがあいつはアジトでお菓子食べてると思います。