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地獄の扉は開かれた
「キモいんだよ!お前は貞子か!」
入学してしばらくすると
クラスの不良グループのそんな怒鳴り声が教室に響き渡る。
どうやらからかわれている相手は佐藤らしい
僕の机は完全に彼らに占領されているようだ
「こいつマジでキモいんだけど〜」
不良グループの1人のミカと呼ばれている女かそう笑いながら言った。
どうやら、こいつと佐々木と言う奴がグループのリーダーらしい。
賢一に僕はよく言われていた。
「いいか!誠、高校生活を楽しく過ごす為には、まず彼女を作る事!そして、面倒な事に無関心でいる事だ」と
きっと、もしも、佐藤が隣の席でなかったら僕も無関心でいたのかもしれない。
でも、そうもいかないようだ。
「お前ら!いい加減にしろ!」
そんな言葉から僕の地獄が始まった。
そんな僕の怒鳴り声に不良グループは一瞬、佐藤への罵声を止め僕を睨みつけた。
「今、言ったのお前か?」
ズボ・・・・
僕が声を発する隙を与えないかのように佐々木の拳が僕のお腹にめり込んだ。
オェ!
僕はその瞬間、胃液を吐き出した。