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新世紀の殉教者

今宵限りの目移り天使

作者: keisei1

 

 青い雫が 君の頬を伝う時には

 僕の心は君の傍で 寝息を立てる


 好きも嫌いも言わない そんな微妙な関係で

 適度な距離を探してる 砂浜の上で


 君だけが全てなのさ そう口にした夜なのに

 一筋になれない 浮気な夢の独り言が響く


 そうさ 離れないで 愛してるって 抱き寄せて 口づけしても

 言葉と裏腹に 僕は気ままな風に乗る


 風の便りで聞いて 君が元気だと知って 撫で下ろす 

 僕の胸は 時に独り身を望むのさ 恋の気紛れな女神とともに


 

 いい加減でエゴイスト 自由が好きな放蕩人ほうとうびと

 誰もが僕を指さして 嘲笑ったりするけれど


 「大好き」って愛情表現 ちゃんと胸に仕舞っている

 依怙地でクールになりきれない ワガママな傷よ


 君をいだいたそのあとに 見返り美人に目移り

 全ての女性に愛されても 満たされぬ 夢の戯れ言よ


 そうさ 引き留めったって 抱きしめたって 首筋を 抱擁しても

 態度と裏腹に 僕は移り気天使と周る

 

 砂の城だと知って 脆い足元と 浮世の夢に浮かされる

 僕の胸は 時に孤独を嫌うのさ 恋の風まかせな女神とともに



 どうせなら 僕の体ごとを 独り占めしたっていいのに

 そんな身勝手な想い 投げ捨てては 気楽なハミングする


 きっと 君は天使 小悪魔の顔も 時に見せては泣き笑い

 そんな仕草と裏腹に 僕は正直女神と踊る  


 最低だって 言われてたって 君を抱き寄せては 夢の中

 僕の胸は 時に独り身を望むのさ 恋の鼻歌まじりの女神とともに


 あの青空の 太陽だけが知る 僕の恋人よ

 だから許してよ 今宵限りの 僕の目移りを



 

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