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六大魔王の分解者  作者: マッタリーナ将軍
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分解と虚構

この世には能力者が存在する。断言しても良いだろう。なぜ断言できるかって?…そりゃあ俺様が能力者だからだ!

読者の皆様のたぶんほとんどが、なんらかの能力を秘めていると思ってもらって結構だ。

能力が開花するにはまだ多少の努力と実力が足りないだけなのだから。

「望月勇士…」

さあこの世界を君達の能力でさらに豊かで叡智のあるものにしていこうではないかっ!俺様は待っているぞ

「望月勇士…聞こえとるのか?…」

さて、この能力を

「望月!!いい加減返事しろっ!貴様今は授業中だぞ!」

「先生、すみませんここの世には能力者がじゃなくて、え~授業中だったの!?」

「何を寝ぼけてるんだ…全く、ここの問題の答えはなんだ?」

「ろくぶんのるーとにえー」

「チッ…正解だ…座れ」

おいおい生徒が正解したのに舌打ちする教師って…。

授業は終わりあっという間に昼休みになった。

「望月また授業中にエロい事でも考えてたのかよ~」

「なんだ田渕俺が人間すなわち哺乳類にエロスを感じるとでも思っているのか?答えはセーフティーセーフティーだ」

「半分は感じてんじゃねえか。たくっ、頭だけは良いからさっきの授業助かったけど、もし外してたら斎藤にお持ち帰りされるとこだったぞ」

「斎藤は高校生にまで手を出すのか…あれって28だろ…まだまだこれからなんじゃないの?それとも性格がアレだから結婚できないのか?」

「いや顔だろ…どうみてもブス魔神だし」

「お前ブスといったら、やけにここのクラスの女子は揃いも揃ってブスだらけだよなあ。あいつら顔だけで芸人に勝てるぞ…」

そうなのである、このクラスに可愛い娘は誰もいない…あっ正確には一人だけ可愛い娘はいるのだが、確か名前は天道みつるぎ。そいつは不思議とモテないから性格が斎藤と似通っているのかもな。

「そうか?国枝さんは可愛いと思うぞホレッ」

田渕が指差す方向に国枝さん?がいるが、俺にはどう頑張っても馬にしか見えない。ていうかあれ馬じゃね?馬系女子が好きとか田渕終わってね?

「お前なかなかセンス良いな…でも、俺はタイプがちゃうわ~」

「だろだろ~やっぱ国枝さんだよな~」

田渕…お前イケメンなんだからセンスもっと磨けよなとは、言おうと思いはしたものの、止めておいた。この世には言わなくてよい事がたくさんあるからな、俺様が能力者であることと同様に。


あ、あの~ちょっと望月くん良いかな?」

「おっ、望月~天道さんが来たぞ~」

「なんだ?」

「ここでは話せない事だから…ねっ?」

天道さんがウインクをする。やっぱり可愛いもんだな。素直に思う。

仕方ない、ここには田渕がいるしな…いるとまずいのだろう…てことはこれは、まさか、いや、そんな、そのまさか!こくはくではないか!?

俺は天道さんに連れられるままに屋上へ向かう。

屋上に着いた。告白には絶好の場所だな。

「望月くん…私望月くんの事ーーーーーー能力者って気づいてるんだよね。フフフフ」

告白された!俺が能力者であることを!予想外の事態に体から汗が吹き出てくる。能力者は能力者であることがバレた場合自分のことを能力者と知っている人間を抹殺しなければならない。

「ウヒョヒョヒョヒョヒョヒョウヒョヒョヒョヒョヒョヒョウヒョヒョヒョヒョヒョヒョウヒョヒョヒョヒョヒョヒョウヒョヒョヒョヒョヒョヒョウヒョヒョヒョヒョヒョヒョウヒョヒョヒョヒョヒョヒョウヒョヒョヒョヒョヒョヒョウヒョヒョヒョヒョヒョヒョウヒョヒョヒョヒョヒョヒョウヒョヒョヒョヒョヒョヒョウヒョヒョヒョヒョヒョヒョウヒョヒョヒョヒョヒョヒョウヒョヒョヒョヒョヒョヒョウヒョヒョヒョヒョヒョヒョウヒョヒョヒョヒョヒョヒョ」

「チッ来るわね。」

「喰らいな!俺様の秘技!!一ーーー分解!!!!!!」

ズザザザザーと天道さんの制服が引き裂かれあられもない姿を晒す。

「やはり、君の能力は分解だったのね。」

クルクルと宙を舞う天道さん。あの動きは…こいつも能力者で間違いないな…。

まさか俺の能力『分解』に逸速く気づけるとは…。

俺の能力分解は手で触れた物を何でも原子レベルにまで分解することが出来るのだ。故に今天道さんの服の繊維を原子レベルにまで分解したのだが…流石に能力者、自らを分解されないように回避したようだ。

天道みつるぎ…侮れん。

「私の能力はなんだと思う?」

ふむ、真に興味深かい。恐らく、アレだな。

「お前はもしや、『性愛』か?そのエロボディで俺を油断させて止めを刺す戦法…」

「違うんですけど…まあハンディキャップとして教えてあげるわ。私の能力それは、『虚構』よ」

「『虚構』?だと?」

「『虚構』つまり嘘を真実に変えられる真実を嘘に変えられる能力よ」

フハハハと天道が笑うと、破れていた制服が元通りに!?

「本当は破れているけど、虚構によって制服をあたかも着ているように演出できる。どう?神秘的でしょ?」

「ウヒョヒョヒョヒョヒョヒョその程度か!お前の能力は」

「!?」

「俺は能力をもうひとつ持っているぞ…」

「な、なんですって?そんなのはったりですわ!」

「じゃあお前の乳首の色を今から当ててやるよ…ズバリっ!ピ…」

俺が色を言い終わるより前に天道は能力を発動した。

「『虚構』発動!!ゼログラビティ!!!!!」

周りの時空が急速に歪み始めた。そして気づいたら俺の目の前には田渕がいて…周りは教室になっていた。

「国枝さんは可愛いと思うぞホレッてどうした?望月ぼーっとして?」

「いや、何でもない…」

『虚構』…なんと恐ろしい能力、まさか先程の戦いという真実を嘘にしてしまったんだから!流石に記憶までは操れないみたいだが恐ろしい能力だ。

天道、天道はどこに?天道はいつもの席で友達と話しているがふと視線が合うと、ニタリっと口元が歪みウインクしてきた。

俺だけに分かるように。確信した…天道みつるぎは能力者だ!


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