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自分から死ぬとはこれいかに

少……自殺志願者の少年

赤……血濡れた赤髪少女

少「ああ、死にたい、否! 死のう! 自殺だ自殺! 楽な死に方なら前にネットで調べたし友達に教えてもらった! こんな絶望的状況なんだ! 死ぬしかないねぇ!」

 深夜とある森の中で叫ぶ少年が一人、近所迷惑だっっっ!!!

 大木の枝から地面近くまで吊り下げられた長いロープ、先にはまあるいわっか。

少「そうさ、この日の為にやりたくもない柔道教室に入って汗臭い先輩共に締めおとされまくった! 快感を感じられるようになるまでになあ!! 地獄のような日々だったぜ! ただでさえ地獄に暮らしているのによお! でもお姉さんに締めおとされた時はちょこっと幸せだったなあ……」

 思い出される地獄、地獄、地獄、道着ごしの柔らかく温かい感触。

少「だが!だがしかし、天国なんてありゃしない、お姉さんには旦那さんがいたし、だからこそ俺はこの世界から脱出するんだ!」

 四つん這いになり縄を持つ、少年、いざこの世界との別れといったところ。

少「いざ! いざ! さらだばっ! ……さらばだっっっっ!!!!!!」

 いざあの世へ道の一歩。

赤「そこな待ちたまえ少年! いや、待ちたまえそこな将軍! あいや少年! 阻止キック!」

少「ぶべらっぱあああああああ!」

 少年の頭に鋭い蹴り! 流血! しかし死ねず。

少「なにをするんだ! っというか何が起きた? 視界が真っ赤で何も見えねえ」

赤「そんりゃあ血まみれだからさ! 蹴ってごめんね、痛かったろう? しかし自殺はダメだ、ダメダメだ何でダメかはわたしのブログにうぴーしておくので読みたまえ」

少「今時の少年少女はみんなツブヤイターだのインスチだのルァインしか見ないんで、ブログなんて調べえし読まねえよ」

赤「怠慢はいかんな少年! 若い時は努力は買ってでもするべきだというお偉いさんがいる、わたしはさぱりそうは思わんが、それでもネットくらい見よう! 情報社会! かくいうわたしもきみとあまり年は違わないがネットでブログをやっているぞ! 地味に広告収入があって楽しい!」

少「買ってでも? 収入? 中卒! 職なし! 親なし! 家なし! この俺にそんな余裕があるモノか!」

 悲惨なる少年の人生、なんて悲しき運命だろうか、天涯孤独の身にはこの世界は冷たく、生きがたい。

赤「そうか、そうだったのか、きみはそこまで追い詰められてしまっていたのか、だがっ、そんな事があろうとどんな事があろうとわたしはきみの自殺を許さない、見かけちゃったからな!」

少「はた迷惑だ! どっか行ってくれ! 誰にも俺の気持ちなんてわかりはしない! 同情したような目で見るだけで心の中では憐れんでいる自分に酔っているだけなんだからな!」

 拒絶の言葉は暗い森の中に木霊し、倍増したかのようだ。

 しかし、しかし、血のような髪の少女は笑う、あざ笑うでなく笑う。

赤「シティに心冷やされた擦り切れボーイエンドガールズならばそうだろうな、だが、きみはわたしの話を最後まで聞いちゃあいない、まあ聞き給え、わたしは自殺しちゃいけないと言ったが何も死んではいけないなどとは一言も言っていない」

少「? どういう事だ!? ならばなんで俺の自殺を止めたぁ!」

赤「だからな、いいか? 自殺、じ・さ・つ、それがいけないと言っているのだよわたしはね、自分を殺す事がいけないってだけで誰かに殺される事のならわたしはいい、と言っているのだ」

少「な、なにぃ、なんでだよ! それとこれとに何の違いがあるんだ?」

赤「聞くだけではなく自らの脳で思考しろ、と言いたいがきみは中学の頃に図書室で借りたクイズの本のクイズ全問不正解なくらい頭の柔軟性がないからな、私が説明してやろう!」

少「何故その事を? いやそれよりも説明するなら俺が納得できる説明をするんだな」

赤「ははは、自信ないが努力しよう、なんせきみが絶対納得しないぞって顔をしているからね、まあそれはいい、まずはっと、わたしはな、こういう組織に所属しているのだよ!」

 血髪少女がポケットから取り出したるは名刺、純白の名刺ただしシワが寄っている、それを少年に突きつける。

少「なになに、自殺を止めて殺してやる機関・少田焼鋤しょうだやすき? なんだこれは! 殺してあげる、だと!? まさか、お、お前は俺を殺しに来たのか!?」

赤「そうだ、少年、わたしはきみを殺しに来た、自分でしか自分を殺す事の出来ないきみを殺しに来た」

少「どうして、なんだよ、どうして自殺しようとする人間を殺すんだ?」

赤「それはね、少年、この世界のつくりにある、詳しく言うと長ったらしくてわかりづらいんだが、この世界は死後に死んだ人間のすべての罪を数え、その大きさの合計で次の人生がどんなものか決めるのだよ、もちろん小さければ小さい程に次は良い人生を歩める、きみが悲惨な人生を送って来たのはほとんど前世のせいと言っていい、自分の運命は自分で切り開くみたいな革命的な人間ならばそんな悲惨もはね返せるが、大半の人間、きみのように普通の人間には耐えられないだろう?」

少「当たり前だ! こんな人生で、糞みたいな現実で、へらへら笑えるなんてフィクションだろ?」

赤「それが罠なんだ、悲惨な人生を生きる人間は一生どころか全生を悲惨な人生を歩めといわんばかりの、な……自殺の罪はすべての罪の中でもトップレベルに重いんだ」

少「な、はっ、はあ! なんっっっっでだよ! ワケわかんねえよ!」

赤「ああ、わたしにもわからない、説明されたがさっぱりだ、神と人間では見えてるものがさっぱり違うのだろうな」

少「じゃあ、つまりはお前が俺を殺すのは……来世を生きる俺がいい人生を送れるようにするためか?」

赤「そう、意外に理解が早いね、中学を卒業して二年自暴自棄になって犯罪に手を出しそうになって、でもやっぱりできなくて、頑張って職を見つけようと資格の勉強をするためにずっと市立図書館に行っていたからかな? 調べはついているよ、わたしは組織の人間だからな」

少「それなら、納得だ、俺の事をなんでそんなに知っていたのかにも一応、納得できそうだ」

赤「では、きみ、殺されてくれるかい? わたしに、殺されてくれるのかい?」

少「あ、ああ、まあ、ああ、いいぞ、痛くない殺し方で一瞬でパタリコロリと一撃なら、な」

赤「聞いた、聞いてしまったぞ!! 聞いてしまった! ならやるしかない、いいや、やるね!」

 かくして、少女は少年の言葉を聞き、服の中に手を突っ込む、そこから取り出されたのは少し血に濡れたナイフにしては大振りすぎるナイフ。

少「いやちょっと待てい! それ絶対に痛いだろうがっ!!!」

 少女は無造作に振り上げて、思い切り振り下ろした!!

 少年の言葉はまったくもって無視された。

 そして、ドサリ、と少年の首は地面に落ちて木の葉のクッションで少し弾んだ。

勢いで書きすぎて、行き止まり。

後半へ続く。

相変わらず読みづらいです。

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