プロローグ
「はぁ…何で学校なんてあんだよ……」
この朝からため息をついているのは神谷燈雅。何処にでもいる至って普通の高校生だ。ちょっと違う事と言えばラノベがやたら好きという事くらいだ。
特に取柄もなく、何かをしようというやる気も無く、手伝いもしないため周りからは嫌がられたり、いじめ?的なもの受けていた。
(あ〜早く休みになんねーかな〜)
なんて事を思いながら教室に入ると、そこには数人の生徒がいた。案の定みんなは、嫌そうな目を向けてくる。
(ま、いつもの事だけどな…)
そんな風に思っていると、
「おいお前ら、そんな目するなよ〜」
その中の一人、岩上搭矢が嫌味を込めて言ってきた。こいつは長身で顔立ちもいい。つまりイケメンだ。イライラする。
さっきの発言は特に気にする必要も無かったのでそのまま席に着く。
「おい、お前聞いてんのかよ」
なんでこいつはこんなにしつこいだろう。毎回このやり取りをしてよく飽きないなと思う。
どうでも良いので無視だ、無視。
「お前に言ってんだよっ!!」
本当何なんだこいつは。朝から大声を出さないで欲しい。頭に響く。近所迷惑だ。
そんな事を思っている時、教室に二人の女子が入って来た。
「な〜に〜また弄ってんの〜搭矢も飽きないね〜」
また嫌な奴が来たものである。こいつは搭矢の幼なじみで名前は真柴透美。髪はショートで、塔矢程ではないが女子にしては背も高い。顔もいい。こういう自分に自信がある奴は嫌いだ。
「そんな奴ほっとけばいいじゃないですか」
こいつもあいつの幼なじみで名前は柏木純華。長髪で身長は女子の平均ぐらいだ。だがこいつは学校で一番と言われる程の美少女らしい。本人は気にしてないようだが。
「ああ、わかったよ。……おいっ燈雅! お前は俺らに関わってくんなよ!」
はいはい、分かってますよ。
っていうかそっちから来ておいてあの言い方はどうなんだろう。人として問題ありなんじゃないか? まあ、俺には関係無い話なのでどうでもいいが……。
ちなみにこの三人は最初、俺と仲良くしようとしたのかやたら話しかけて来たんだが、うざかったので無視していたら嫌われました。これは本当に悪かったと思ってます。
三人が去っていくのを見ていた時、突然彼らの足下から光り輝く円が現れる。
「な、なに!?」
「なによ、これ!!」
「なんなんだよっ!」
三人が叫んでいる時、自分の下が明るい事に気付く。下を見るとそこには三人と同じ光る円があった。
「ちょっと待っ……」
燈雅は一瞬のうちに気を失った。
ひとまずプロローグです。
始めの方は短い話が続きますが、徐々に長くしていきますのでよろしくお願いします。