表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
初恋少女  作者: 真矢裕美
38/50

シンデレラクリスマス

文化祭も終わり、ハラハラした修学旅行も終わって、

2学期も間もなく終わろうとしていました。

そんなオレは、スキー合宿が終わった後に、

ひろみと二人で旅行に行きたいなと考えていました。

できることなら、ひろみと長い時間を過ごしたいのですが…。

ひろみが舞台稽古や声楽専科の個人レッスンと多忙の毎日を送っているだけに、

時間がとれるか不安だった。

だけど、できることなら二人っきりで過ごしたいのが本音なんです。

なにしろ、ひろみとやり直すためにも

本当の気持ちを打ち明けたかったんです。

「こらっ、城島!さっきから何をぼんやりしているんだ!

次の問題を解いてみろ!」

ヤバイ!授業中だったの忘れていたよ。

「おいっ、彰。今どのページだよ?」

「しょうがないな。ついでにノート貸すから一時しのぎに使え」

「恩に切るぜ」

彰が予習をしていて助かったぜ。

あーぁ、やっぱりひろみと一緒に旅行に行きたいよ。

婚前旅行になるけど、やっぱり行きたい。

早く放課後にならないかな?

「おいっ、拓哉。何やってんだよ?

ぼんやりして授業も上の空じゃないか。しっかりしろよな」

そして放課後になり、オレはひろみに会いに行った。

なぜか今日は、ひろみに無性に会いたくなったのだ。

ひろみの部屋についたオレは、ひろみに二人で旅行に行きたいことを話した。

すると、ひろみから思いがけない返事が返ってきたのだ。

「拓哉と旅行に行くなんて思わまかった。あたしは、かまわないわよ。

お互いのスケジュールを合わせて出かける日程を決めましょう」

「本当にいいのか?ひろみ、ありがとう。オレ、嬉しいよ」

「だって、あたしも拓哉と一緒に旅行に行きたいと思っていたところだったの。

だから嬉しいわ」

それから冬休みになりオレとひろみは、

二人で白浜温泉に行くことになりました。

白浜温泉は、温泉はもちろんだが、観光名所が豊富な場所だ。

おれたちは、宿泊先の民宿に荷物を置くと、二人で海を見に行った。

「拓哉、綺麗な海。マリンブルーの色が白い砂浜とマッチしているわ」

「ここは、海水浴場も有名だからな。

夏になったら海水浴で賑やかになるんだぜ」

「そうなんだ。今度は夏に来たいわね」

「そうだな。ひろみ、見てみろよ。夕焼けが綺麗だぜ」

「本当、こんなに綺麗な夕焼け初めて見たわ。

拓哉、こんなに綺麗な夕焼けを見れるなんて思わなかったわ」

「ひろみ、今夜は二人で過ごせる。都会を忘れて二人になりたかった。

こうして静かな場所でおまえと一緒にいたいと何度も思った。

ひろみ、今夜は離さない。おまえと朝まで愛し合いたいから」

「拓哉、あたし幸せよ。あなたに愛されてそばにいたいわ」

オレは、ひろみの言葉を聞いて嬉しかった。

愛している。今夜は離さない。

オレは、ひろみを抱きしめてキスをしていた。

そして夜になり、二人で夕食を取った後にそれぞれ風呂に入った。

湯ぶねにつかっていたオレは、ひろみと初めて愛し合ったことを思い出していた。

あの時は、ひろみとの繋がりが変わるために愛し合った。

だけど、今夜は違う。今夜はオレだけのもの。他の男には渡さない。

オレは、生涯たった一人の女と共に生きていく。

ひろみは、生涯たった一人の愛しい女だ。

今夜は朝まで愛し合ってオレの心を伝えたい。

オレが風呂から戻ると、部屋には寝床が敷かれていた。

それを見てオレは、来るべき時が来たんだとそう思った。

これまで何度も禁断の密に酔い痴れて、ひろみと愛し合ってきたが今夜は違う。

今夜は、ひろみと心を分け合って愛し合いたいとオレは思った。

そして、ひろみが髪をタオルで巻いて浴衣姿で戻ってきた。

ひろみが髪を乾かしていたのを見たのを見たオレは、

ひろみに違うトキメキを感じていた。

「ひろみ、おまえは生涯たった一人の愛しい女だ。他の男には絶対に渡さない。

今夜は、おまえを朝まで離さないからな」

そしてオレは、ひろみと寝床に入り朝まで愛し合った。

「拓哉、温かいわ」

「本当だな。こうしていると温かくなるから不思議だな」

「拓哉、今夜はクリスマスよね。こうして拓哉と一緒にいられて嬉しかった」

「喜んでくれて嬉しいよ。オレもおまえと一緒にいられて嬉しいよ。

おまえにオレの本当の気持ちを伝えられたからな」

ひろみと過ごしたクリスマスの旅行は、オレたちの絆を強くしていった。

そして、これが二人で歩いていく誓いの旅となった。







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ