94話 今は昔・・・
コムズが帆に風を受けつつ馬車を爆速で走らせる姿を見つつ盗賊をなぎ倒す。妖精王も馬車から降りて戦ったるけど、盗賊が数人馬に乗ってるから地味に機動力と馬上からの打ち下ろしが厄介。ただ、この辺りのレベル帯で遅れを取るほど弱くもない。と、言うか日華へ行くならレベル100くらいあればいい。
ならなにが面倒にさせるかと言えばギミックである。チュートリアルを終えればいくつかの街の中から指定してプレーヤーは降り立ち、そこから多方面へ探索を開始していくのだが悪い文明の運営はチュートリアルである程度の操作方法は教えてくれてもギミックなんかは見て考えろ方針なので、理解出来ないとガチで死にまくる。まぁ、何がいいたいかと言えば・・・。
「妖精王先に飛んで!そろそろ来る!」
「金置いてけよ!」
「ならお前は馬よこして命捧げろ。飛び蹴り!」
「へ?」
「足止めはいいのか!このままでは馬車が追われ続けるぞ!」
「盗賊なんかより更に悪しき者が来るんだよ!ほら、いい子いい子、私のために走ってね〜。ハッ!」
飛び蹴りで盗賊を馬から落としつつそのまま騎乗。コイツが駄馬じゃない事は祈るしかない。一応盗賊団団長やらの馬なら駄馬の確率は減るけど、ログを見ると復帰するまでにここでかなり盗賊倒してるんだよなぁ・・・。
「待ちやがれ!サンダーバレット!」
「ちっ!いけ!アイスピクシー!」
盗賊の放つサンダーバレットをアイスピクシーに受け止めさせる。氷が砕けた様なエフェクトが発生して相殺されるけど、そんなもん見届けてる場合じゃない。既に砂の地面が流砂の様に動き出してるんだよ!
「あっ・・・、砂が・・・、ぎゃ!」
「アレは・・・。」
「砂漠の掃除屋。知らない?サンドピラーニャ。砂クジラが壁とするならサンドピラーニャは捕食者、血の匂いに釣られてやった来て全部食べ尽くす。」
先に飛んだ妖精王に追いつきつつ背後からの断末魔をBGM代わりとする。砂漠あるあるなんだよなぁ・・・。と、言うか留まったらクジラ、モンスター倒しすぎたら物量って割と酷じゃない?現れたサンドピラーニャはそのまま砂クジラの目印にされて、悪循環待ったなしに叩き込まれるしさ・・・。
初期に日華方面を目指したプレーヤー達にとって、この砂漠は文字通り悪夢だった。俺にも悪夢だった。ポータル解放までは基本的に徒歩なこのゲーム、砂漠を横断しないと日華へは行けない。だからプレーヤーは走って進むのだが、盗賊団に出会っては全員倒せと留まってはクジラに食べられ、またある時は盗賊団を倒しすぎて魚の餌になりと、レベルが足りないのかはたまた何かしらのアイテムが必要なのか、色々と考察は出て来たし範囲魔法やらスキルでさっさと盗賊団と骨の様なピラーニャを倒せば!
と、死に戻り半強制レベリングをした人もいた。まぁ、ピラーニャ倒したら倒したでどんどん集まって来てMPが保たなくなるんだけどさ。そんな中でとあるプレーヤーが考えた。馬に乗る盗賊と徒歩の盗賊は違うのか?と。
その当時は範囲スキルブッパ速攻案が主流だったけど、その人はあえてブッパをやめて狙撃に切り替え馬に乗る盗賊を狙ったけど、今度は馬の頭が邪魔で中々狙撃も上手くいかない。だから、プレーヤーを集めて協力してもらい到頭盗賊から馬を奪う事に成功した。それでようやく日華までのある程度安全な渡航が可能になりましたとさ。
因みにレベル200くらいになると美味しい狩場として籠る人もいる。経験値は少なくても無限湧きは美味しい。ただ、下手に止まって狩り続けるとやっぱり砂クジラに食われたり、コソッと近寄るサソリに毒貰って死にそになるけどな!上手い人?砂クジラの背中をチャリオットで走ったりしてるよ〜。砂クジラ自体はモンスターだし倒せるからね。
「このまま走れば大丈夫なのか?」
「撒き餌代わりの盗賊もいるし多分?少なかったら少なかったでたまに追ってくるけど・・・。あぁ、追ってきた。」
手綱を握り飛んでいた妖精王を後ろに乗せて振り返ると、ベイト・ボールの様に塊った魚の群れから一部が離脱してコッチに来た。これがほぼ安全の理由で逃げると確立で追撃して来る。 まぁ、コッチはさっきの盗賊食った群れとは別判定だから追撃の追撃は起こらない。
「瀑布!昼の砂漠には水が効く。」
範囲魔法を群れに叩き込んで撃ち漏らしたピラーニャを更にウォーターバレットで倒して素材をゲット!ただピラーニャの骨は骨くずなので肥料にするなら普通の骨を集めるよりも更に量がいる。その代わり魚肉は白身魚風の味で結構旨い。
そんな砂漠を速度を緩めずに馬に乗って走る。徒歩に比べ馬が手に入ったから移動速度は格段に上がったな。その代わり騎乗中は魔法や片手武器以外は命中率が落ちる。まぁ、揺れるしマシンガンとかは片手武器だからいいのかな?逆に安いスナイパーライフルなら供物族でさえ外す可能性が出てくるけど・・・。
廃課金?たまに大剣振り回して遊んでるよ。突撃ランスで馬上試合する事もあるし、あえてここでPVPして邪魔あり設定でチキンレースしたりもしてるな。
「姐さん!そろそろオアシスだかどうする!?」
「幼体の状況は?イライラしてるなら一旦休んで水とか飲ませる!」
「どうだ幼体?い、イライラはしてないよな?」
「初めて骨の魚を見た・・・。水は飲みたいぞ!」
「水が飲みたいそうだ!」
「なら休憩!」
一旦ログも確認しときたいし、水が飲みたいならオアシスがいいかな。移動しながらでも飲めるんだろうけど、こぼしたらこぼしたでボルテージば上がりそうだし、なによりもう一つの積み荷の爆発草の方が濡れても困る。
「ふぅ〜・・・。俺が言うのも何だが、あの盗賊団はバカだな。幼体いるのに銃向けて来やがった。危うく吹っ飛ぶ所だったぜ・・・。」
「ほら、幼体。王自ら降ろしてやろう。」
「ほい、虫除けもちゃんと使ってねっと。」
水を飲む・・・、オアシスの縁で根の様な足を水辺に漬けてるけど、やはり顔っぽい部分の口は飾りであれが本当の口なんだろうか?どちらにせよトレント系のモンスターも顔っぽいものはあるし、そういうものなのだろう。
「契約者は幼体が気になるのか?」
「まぁ、爆発しても気になるしあんまり檻の外で幼体は見かけないしね。てか、アレも妖精種?」
「いや?アレは植物だろう。そう言えば幼生はガメデでどう扱われる?」
「どう扱われる?葉っぱは爆薬の材料にされて幼生自体はだんだん家に根を張って成体やら老体になるよ。まぁ、家って言っても鉢なんだけどね。多分御老体が死んだから幼生を迎えてるんだろう。コムズ、そのあたりどうなの?」
「あん?姐さんが言う様に御老体が枯れて解体されっからその幼体が後釜に迎えられるんだぜ。今行けばいい爆雷木も手にはいるな、あぶねぇけど。稀人は好きだろ爆雷。」
「領地防衛戦ではお世話になりました。まぁ、買い付けるより作る方が楽だから大量に必要としない限りは買わないけどね。」
時間的なジレンマで少量なら作る方が楽。でも、量を揃えるとなると領地の生産タスクを圧迫する。残念な事に幼体は領地に招けないから種や苗を使って作らないといけないんだよなぁ〜。まぁ、領地に招いて爆発しても困るんだけどね。
「あの幼体はガメデに根を張ることを良しとしたのだろうか・・・。」
「さぁ?でも下手に根を張って成体になったら討伐対象だよ?体は動けないけど葉っぱ飛ばして爆発攻撃した来たり、根を使って串刺しにして来るし。その討伐をくぐり抜けて老体になると、今度は動き出すんだけどねぇ。あ〜、幼体じゃないけど討伐クエスト今思い出してもイライラして来る。」
「契約者は討伐したことがあるのか?」
「よく諦めなかったな姐さん・・・。どっちの討伐を?」
「老体。しないとジャイロに行けなかったし。」
「休憩なら聞かせてくれよ。俺はそん時生まれてなかったしさ。」
「休憩中で暇だから聞きたいぞ!」
「なら話そうか。アレは・・・。」
1周年記念で開放された森林帝国ジャイロ。新たなマップや街だやっほいと喜び勇んで進んだ初心者プレーヤーは死んだ魚の目で帰ってきたし、それを見て古参プレーヤーはヤバいからちょっと様子見を決め込んで情報収集から始めた。俺も初期からのプレーヤーで絶対に運営が何か企んでると収集から始めた。
それが運営の汚いやり口で時間経過で成体から老体になったグランドボマーウッド、早い話が幼体の行き着く先は地面に潜る。地雷を設置する、飛び出しながら爆弾をばら撒く等々、森林マップを破壊しながら駆け回っていたな・・・。
本当に嫌いで下手にマップに入って気を抜くと地面が爆発して即死とかザラだったし、ナインテール装備してても爆発草スタックで連爆して全損させるとかして来る。木だから炎系魔法?それは死んだ目の初心者が存分にやってくれたよ。
ファイアーバレット撃つだろ?葉に当たるだろ?爆発して撃った本人が消し飛ぶ。えぇ、もうね!のこの時点で初心者も古参も涙目ですよ!今までのRPG神話、草なら火を真っ向から否定して来て尚且つ理不尽に強い!そんな中で剣やハンマー系でも斧なら結構ダメージは出てると情報が周り・・・。
「剣で斬れって本当だと思う?フロムさん。」
「ワシは斧じゃぞ?両手武器だから振りは遅いがバフ盛って伐採するしかないじゃろ。くれぐれも炎系の魔法は辞めてくれよ?大麻1本目だからって最近は魔法寄りじゃろ?脳波判定だから慣れた行動されても困る。」
「分かってますよ。流石に自爆帰還はやり飽きましたからねぇ・・・。もう何回殺されたか。」
先達はジャイロに到達したものの本気のプレーヤーに対して本気の運営はガチな情報封鎖を敢行した。期限は半年、その間どうやって討伐したかの情報をネットに書き込んだら情報漏洩したとして、垢BANならぬ警察通報案件とした。
スマートレンズでコメントやら情報管理が楽な分、ルール破るとガチにヤバい事になる。抜け道は個人で対面での情報交換だけど、それでも運営はあまりやるなとお達しを出した。だから、全員だろう運用で攻略を進めるしかない。
「それで?ナインテール覚醒させとるからツキさんが動く盾で、爆弾魔を引き付けとる間にワシが伐採でいいな?」
「立てた作戦だとそうなりますよねぇ。ただ高速再生するにしても相手が連爆して来たら全損だから、完全には押さえきれませんよ?それにジャストガードダメージで爆発もしますしねぇ・・・。なんにしてもヒットアンドアウェイ+大ダメージ作戦でいきましょう。てか、今更だけどフロムさんからナインテール買わない方がよかったかなぁ〜。」
「ワシにその尻尾は似合わん。それに背面盾じゃろ?尻尾もないドワーフにゃ扱いに困る。」
「割と勲章みたいに手に待ってる人もいますけどね。まぁ、普通に盾買った方がダメージも出るし、千切れ飛んで使えないって話もないからそっちに流れる人は流れるけど、ジャストガードはタイミングが難しいからなぁ・・・。あっ!もしかし盾のジャストガード戦法で倒したとか?なら出直しかなぁ、普通の盾持ってきてないし。そう言えば街からベノムエッジ消えたんですけど何か知りません?」
「ダメらしいぞ?連爆オールジャストガードなんぞ、それこそコンマの世界で操作せにゃならん。ベノムエッジ?確かに好むヤツもおるが、魔法にも毒はあるじゃろ?どっちがええかは知らんが。」
「何か糸口はあるはずなんですよねぇ・・・。それこそ医療定型なら医者が噛んでるから変なギミックとか。医者は変わり者が多いし・・・。」
「ん?医者と知り合いか?それなら大事にしとるといい。」
「いえいえ、仕事柄付き合いがあるくらいですよ。寧ろ頭使って上手く交渉しないといけないんですけどねぇ。と、来ましたよ!」
鬱蒼とする大森林の中、どこからともなく爆破音が木霊する。洞窟なんかのダンジョン形式なら登場やら来場、街の襲撃なら警告なんかが示されるけど、フィールドに放たれたボスは自由に動き続けるエネミー扱いでそんなものはない。だから、フィールドに出るなら気を張らないといけないし、下手すると他のフィールドボスも雑魚も乱入してくる。
どこまでもあり得ると言う様に受け取れるなら、あり得る事はしてくる。それがここの運営で飽きさせないやり方。でも、この爆弾魔はちょっとやり過ぎなんじゃない!?ぬかるんだ地面は足を取られるし相手は木の上にいるしさ!
「フォッフォッフォッ・・・、苛つくから消えろ。」
「ジジイ笑いしてるのに言う事がヤンキー!」
「今更じゃ!ワシもキャラ被るからその笑いやめたんじゃぞ!あ〜、イライラする!はよ伐採されろ!」
話すけど飛び掛からない。最初は飛び掛かったら葉っぱをばら撒かれて爆殺された。人集めてチームで挑んだら、誰かの攻撃がヒットする度に地雷が増えてそれを踏んで巻き添えばかり、だから少数での討伐が推奨らしいと言う話も出回った。それになにより・・・。
「フォッフォッフォッ・・・、多少は出来るかのぉ?」
「見えた!初期地雷避けて!私は突っ込む!」
「位置取りは任せい!ダメージ与えてHP削られてもいい様にポーションは買い込んどる!」
現れると同時に地面の葉に既に地雷が紛れ込んでんだよ!わけも分からず殴る前にボスに殺される理由がこれ!そこに行くからボスがいるんじゃない、ボスのテリトリーに俺達が侵入したからボスが来たって話なんだよ!
「クイックムーブ!クロックアップ!スパイラルエッジ!」
「ほれっ、プチっとな。」
「っ!緊急回避!チャージエッジ!更につなげてスパイラルエッジ!」
加速して斬りかかるけど、自分で毟った葉を投げ付けてくる。それを緊急回避で避けて更にアーツで距離を取って爆発をやりすごす。ぬかるんでるせいで地味に移動距離が短いんだよねぇ!
「合わせるぞ!マッスルアップ!同田貫!」
カコーンっと木を斧で叩いた様な音がしてヒット!ただ急いで逃げないとランダム爆発が始まる!フロムさんを先にやりつつその後で爆発に備えて背を向ける。直後に爆発して尻尾が3つ千切れ飛ぶ。残り6つ、再生時間稼ぎつつチマチマ攻撃あてるか、さっきみたいに攻撃当てて削るか・・・。
「逃げてもジリ貧!フロムさんもっかい行こう!」
「応っ!て、潜った!ツキさんこっちこい!背中を見せると葉を貼られるぞ!」
「だめ!木を背にして!最近は学習したのかそのまま爆殺しに来るらしい!」
「ぬっ!ワシの足は遅い!緊急回避!緊急回避!」
「フォッフォッフォッ・・・、ガラ空きじゃぞ樽ドワーフ。」
「草結び!」
「フォ?」
「すまん助かった!」
「ほれ、プチっとな。」
「ぐっ!」
いやらしい!葉を貼られるのは阻止した、でもそのまま投げつけるかよ普通!攻撃キャンセルされたなら行動もキャンセルされろよ!あのウネウネした根の様な足に、蔦を束ねた様な手!顔だけは3つの穴の空いたお面の様な感じだけど、下手したら子供が泣くぞ全年齢対象ゲームなのに!寧ろ今トラウマ量産してるだろ!
「ヒール!ヒール!フロムさん無事!」
「樽型ドワーフのHPは多い。寧ろデブ型は鈍い代わりにHPが極端に伸びるから亜人でもタフな方じゃ。でも、まともに貰えないツキさんはワンパン・・・。」
「それは何度もワンパンされましたよ!だから考えて勝てそうな装備持ってきたんでしょう!そこ!ハイスラッシュ!」
「蔦なんぞまたはえる。ほれ、ほれ、ほれ!」
フォレストボマーウッドが千切って葉をばら撒くクッソ、なんだよ!手を切っても生えるし、葉はなくならないし、さっきの傷も治ってるし!てか、傷の回復ってなに!?コイツ回復するの!?確かに前からタフだタフだとは思ってたけどさ!
「逃げろ!逃げろ!生還へのドアを開けろ!」
「木の裏まで逃げろー!」
2人で前転と側転の緊急回避を織り交ぜながらどうにか爆殺を回避!えっ?部位破壊しないとダメ系?それならそれでどんどんダメージ与えないと厳しい。でも、傷は治ってるっぽいんだよなぁ〜・・・。
「フロムさん、腕切ったら採取出来る?」
「部位破壊か?そりゃ出来るじゃろうが、両腕落とすにしても葉を持っとらん時じゃないと爆殺されるぞ?・・・、盾で防ぎながらか?」
「さっき蔦は切れたし、それで行動制限出来るならやる価値はある。」
「斧で腕を落とすのは多少手間じゃが・・・、2人で飛びかかってみるか?草結びは通じたじゃろ?」
「コケはしなかったけど一瞬止まった。多分、そこで落とせがギミックかなぁ?いい?」
チラリと見ると爆弾魔は根をワサワサしてるけどあれってなんだろうか?とりあえず即興の作戦は決まったしバフを盛って2人で木の裏から躍り出る。
「草結び、草結び!」
「フォッフォッフォッ・・・。消えとらんか、苛つく。」
「いっ!止まって!地雷がある!」
「なっ!採取!」
立ち止まって地雷確認したけど既に地雷原・・・。背面飛びの要領で爆発を背中で受けるけどナインテールは全損!やっば!フロムさんは死んだ?ナイトメアキャッチャーで1回はここで生き返れるけど爆弾魔に近すぎる!このままだとすぐに爆殺されたゃう!
「ほりゃ!唐竹割り!」
「フロムさん!?えっ生きてる!?って、そんな場合じゃない!大斬撃!そして採取!」
「フォッフォッフォッ・・・。」
腕は切った、採取では何も取れてないし爆弾魔は地面に潜った。考察は後にして木を背にするために2人で走りながら言葉を交わす。
「フロムさん復活はやない?」
「ワシもびっくりしとるが死んどらん。」
「えっ?あの爆発で?なんでまた・・・。」
「採取じゃよ。インベントリに爆発草が入っとる。」
「て、事は地雷が回収出来る?と、言うか葉っぱは採取出来るとか?」
「多分の。ツキさんの採取は?」
「だめ。確実に腕は落ちてたけど蔦とかもインベントリに入ってない。えっ?あのボス葉を取り尽くしたら死ぬとか?」
「それは次を見てからじゃろ。腕が復活しとったらそれも望み薄じゃし、魔法で攻めるのはどうじゃ?葉が取れるなら遠距離攻撃の方がマシじゃろ。」
「爆発はしてもそれで彼奴ダメージないんだよ。と、出て来た・・・。あぁ~、腕回復してる。いや、前の腕とは違う?」
「確かにぶった切った腕は落ちと・・・、集めた?」
相変わらず蔦やら根やら葉やらが集まった様な爆弾魔は細い蔦を伸ばして腕と言うか、蔦を束ねて元の腕の様なモノを作った。蔦・・・、蔦ねぇ・・・。
「フロムさん、フロムさん。私悪い事考えたんだけどさ、やっていい?」
「ええじゃろ。悪い文明の運営が悪意振りまいとるんじゃし、ワシ等が悪いことしたらいかんと言う法もない。それに、討伐は運営からの勅命クエストじゃろ。」
「ならちょっと悪い事、森林破壊してきま〜す。」
「森を焼くきか?それじゃ今までと変わらんし、ダメージは出らんぞ?」
「まさか、火があんまりダメージ出ないのは知ってますよ。でも、本気で森を壊すなら・・・、毒ですよね?ポイズンミスト!」
「なるほどの、焼畑じゃなくて汚染か。」
「うぅぅぅ・・・、おぉぉぉ・・・。おのれフォレストレベリオン・・・。森の反逆者・・・。」
フォレストボマーウッドが叫ぶけど、フォレストレベリオンは直訳すると森の反逆者。毒ばかり使って細菌感染やら毒沼やらポイズンミストを多用する。そりゃぁ、植物系モンスターなのに毒ばかり使えば土地は死ぬ。
「ちょっと葉が落ちた?」
「多分デバフも込みで入っとるんじゃろ・・・。」
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「それで倒したんですかい?」
「いや〜、その後1回2人でミスって死んじゃってさぁ〜。弱ったら焼けばいいって炎魔法とかフレの近接攻撃とかどんどん叩き込んだんだけど最後に『じゃあの』って言って本当に自爆されて消し飛んだ。まぁ、その後2人で死んだ目しながら倒したけどね。」
「それは自爆じゃないぞ!胞子をばら撒いただけだ!だから稀人も死ぬんだぞ!」
「もしかして幼体って菌糸類的な?」
「当たり前だ!そんな事も知らないのか!」
知る知らないじゃなくて見た目玉ねぎだからそう思わないだろ!あ〜・・・、でも凍らせるなとか怒ったら爆発とか確かに菌糸類だわ。って、収集テキスト追加?おっ!幼体についてが追加されてる。そうか〜・・・。あの爆弾魔はフィールドボスのフォレストレベリオンと敵対してるのかぁ・・・。




