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狐と言えば・・・巫女!  作者: フィノ


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86話 これ運ぶのかぁ〜

 敷田さんと話して朝食を食べた後はログイン!大先生は敷田さんが連れて行ったと言うか、持っていったけど大丈夫だろうか。まぁ、自分で話せるし木本散乱やら華澄が迎えに来れば大丈夫かな?特にメッセージが来てないからいつ来るとかは分からないけど・・・。


 何気に引き篭もりニートっぽい生活スタイルだけど、ちゃんと仕事はしてるはず。うん、遊びが仕事になって行くのはこんな感じなんだろうか?どちらにせよ外には出られないし配信者としては悪くない数字も聞けたので大丈夫だろう。


 だろうけど年末調整とか若干頭痛くなるな・・・。概ね元会社の方は事務員さんがやってくれると思うけど、配信者分は自分で・・・、いや。そもそも収益化してないから申告するものがないか。仮にあるとすれば入院費やらの方?


 でも事故の裁判含めて病院が用意した弁護士先生がその辺りを受け持ってくれているので、悩みの種は少ないのかな?後から税理士としての資格申請してるかと経験もあるか聞こうかな。その辺りをまとめてやってもらえるとかなり楽になるし。


 そんな事を思いつつお知らせから領地防衛戦の報酬を受け取り、別府さんから来ていたフレンド申請を受理する。フレンド欄では灰色だから今はいない様だ。まぁ、月曜の9時頃だし学生にしても社会人にしても勉強やら仕事やらしてる頃だろう。


 それでもプレーヤーがいるのは自営業やら大学生とか?なんにしてもリアルを探るのはマナー違反だから聞き回ることなんてしないけどね。取り敢えず俯瞰視点固定で撮影しつつ領地へ。


「はい。イベント終了後なので・・・、王様しかいません!」


「何を吠えている契約者。寂れた領地を憂いているのか?」


「いや、寂れたと言うか吐き出したと言うか・・・。これから農家にジョブチェンジして栽培とユニット増産やるよ〜。」


 と、言いつつもやる事は至ってシンプルでウチの領地のシンボルである大樹に触れて指示するだけ。報酬で貰ったキュウリやら桃やらをセットすると勝手に畑に撒いてくれる。・・・、やっべ。ユニットも空だった!


「小作人がいない・・・。」


「防衛戦で全て死んだからだろう。ユニット増産用の資源もないのか?」


「あ〜・・・、ちょっと倉庫漁る。」


 一旦セットした種やら苗を外し、代わりに骨やらモンスターの核をセットしてユニット増産指示を出す。領地を改造すれば近未来チックに培養ポッドからユニットが出てきたりもするけど、ウチの領地はノーマルなので大樹からボトボト落ちてくる。


 ただ大麻を引くために貢献度稼ぎで色々モノは売っちゃったんだよなぁ・・・。元々領地防衛戦もガチじゃなくて参加賞狙いが続いて、そこまでユニットやら領地やらにタスクを割いていなかったのが痛い。現時点で生産出来る歩兵ユニットが10体くらいで完成までに5時間、モンスターの骨やら核を考えると集めにいかないといけないし、歩兵ユニットが少なすぎると栽培失敗なんて事も・・・。


 普段は成功率100%分のユニットを稼働させて残りを練兵させてるけど、敷田さんや三枝先生の作物寄越せコールを考えると失敗は避けたい。う〜ん・・・、先にデイリーやらをこなしつつ街を巡るか。今だと割高だけど露店で素材売ってる人も多・・・、くねぇ。bot売り仕掛けてるならいいけど、それをやるなら昨日の夜が1番の売り時なんだよなぁ〜。


 なんでかと言えば悔しい人が怒りのあまり散財してくれるから。特に大規模領地、バルサミコスやら夕餉なんかは終われば次の戦いに備えるが常みたいで、23時半過ぎに露店を出した時は瞬時に完売したのを覚えている。


「足りないのか?」


「足りないと言うか今栽培しても成功率40%も稼げない。人力農業するならいいけど、かなり面倒なミニゲームこなさないといけないし・・・、妖精王やる?」


「これ程王の扱いが軽い者も見ないぞ?契約者。」


「立ってるものは親でも使えと習いましたので。そう言えば妖精王は領地防衛戦の報酬って貰ってないの?」


「報酬?我の報酬は経験だ。契約者と共にある事で魔物から契約者側の法則に近付いていく。」


「ふ〜ん・・・。」


「よく分かっていないだろう?」


「なんとなくしか。要は個として成長するって事だよね?」


「・・・、概ね合っている。」


 若干ブスッとしているが、モンスターの攻撃スキルやら魔法とプレーヤーの使うスキルや魔法に違いはない。あるとすればそれはイベントやら、どうしてもそのモンスターだからと言うモノだけ。だから妖精王の言う経験が報酬と言うのは割り振られた学習AIの最適化が進むって事じゃないかな?


 そもそもな話妖精王の原型は秋ドンさんが呼んだ、プレーヤーが指示出して行動するアキンド1号みたいなロボだしねぇ。それが喋って考えて自律したサポーターになって行くと言うなら、経験が報酬と言うのは利にかなっているし、何より妖精王も報酬を貰って俺に献上するなんて話になればプレーヤーはかなり荒れるだろう。


 寧ろ、運営がデレたと喜ぶ?ないな。表面上は喜ぶかもそれないけど、裏を返せば餌を出さないと人が集まらないと言う話だし・・・。


「さてと、じゃあ行こうか妖精王。」


「どこへ?」


「そりゃぁ街に行ってクエスト漁って、ついでにモンスター倒してドロップ品集め。今日なら護衛クエストがいっぱい出てるはずだしね。」


「本来なら我が護衛される立場なのだが・・・。」


 そんなボヤく妖精王引き連れてオーランドへ。ギルドへ向かうと馬車っぽい物から飛空艇っぽい物、果ては宇宙っぽい物やら様々の乗り物がある。空に行くとか漏れなくシューティングゲームか迎撃失敗すると宇宙人退治が始まるので今回は馬車っぽいモノを・・・。


「腕に自信のあるものはとくと聞けーーー!!!成功報酬はなんと5万ゴールド!積み荷が全て無事なら更に5万ゴールド!道中で狩ったモンスターの素材は全て渡す!誰か名乗りを上げる者はいないかーーー!!!」


「ほう?どれどれ・・・。」


「妖精王あれ何か知ってる?」


「知らんが興味はある。」


 スキンヘッドで素肌にチョッキを着たガタイのいいNPCが馬車の前で大声を上げている。基本的にクエストは貼り出されたモノをプレーヤーが内容確認してから受注するか否かを決めるし、道中で倒したモンスターの素材の一部はNPCに渡す事になっている。


 これはNPCが馬車を守ったりしてくれるから報酬として差し引かれるモノで、素材が嫌なら達成報酬のいくら分を渡すと事前に記載されている。この世界、NPCも生活してる風に見せる為に色々な所でお金を取られたりするんだよなぁ・・・。男の声に釣られて足を止めたプレーヤーから声が上がるけど、美味しい話に早々楽はないと思うけどなぁ・・・。


「積み荷は!?」


「人数制限は!?」


「運搬期間は?場所とルート次第では時間を食うぞ?」


「それよりもどこに運ぶんだ?」


「行き先は採掘都市ガメデ!運搬品は爆薬草20箱とその幼体1体だーーー!!!!」


「解散・・・。」


「解散解散・・・。」


「あ〜、別の美味しそうなクエスト探すか。」


「誰か!誰・・・、お前等やるか?と、言うか高貴なお方もするの?マジで?」


 逃げ遅れた俺達にNPCが声をかけてくる。まぁ、積み荷を聞いたら誰だってやりたくはないよなぁ〜。やりたくはないけど他には誰もいないしやらないとオーランドもガメデも流通への打撃がデカいんだよなぁ・・・。ポーション素材もガメデから来てるのあるし。


「我達か?そもそも積み荷は危ないものなのか?」


「妖精王・・・、爆薬草も幼体も鉱山発破用の特級クラスの爆薬。え〜と、NPC名はコムズか。コムズさん、爆薬草と幼体の処理は?状況次第じゃマイナスだ。」


「マイナス?稀人は死んでも街に帰るだけだろう?」


「違うよ妖精王。馬車を現地人が操作するなら現地人は死ぬ。そして・・・、コムズ違約金は?」


「うぐっ!5万ゴールドだ。」


「他もあるでしょ?このクエストちゃんとギルド通した?通したならクエストボード見に行くよ?」


「馬車は自分達で操作してくれ・・・、俺も死にたくない!」


「ほらね?」


「成功すればいいだろう。荷運び程度で失敗する様なものなのか?」


「草はいいとして、幼体の方はこれよ?」


 コムズが『ひっ!』と声を上げるけどお構いなしに馬車に近付き布を捲ると、その中には木箱と檻がある。その檻の中にいるのは、ぱっと見は玉ねぎである。大きさが大型犬くらいありそうで目と口風の点があり、根っこの部分がワシャワシャ動いているだけの玉ねぎである。うん、こいつ喋るんだぜ?その上無茶苦茶怒りっぽいんだぜ?


「閉めぬか下郎!」


「鉱山で吹っ飛ぶまで大人しく出来るか?」


「私は葉を生む者だぞ!その葉を爆薬のして使え!そんな事も知らないのか無知なる者よ!あ〜、イライラして来た!」


「はいはい、後で話してやるからね〜。」


 さっさと布を戻してコムズに向き直る。妖精王は不思議なものを見たと言う感じで布の方を見ているけど、初めて見たのかな?まぁ、こんな時くらいした見る事もなければ、爆発草を使うのも採掘都市で山崩しする時くらいだしなぁ・・・。


「よしてくれよ姐さん・・・、ここで爆発したらどうするんだよ・・・。」


「それを聞くに処理とやらをしていないのだな?契約者、どうなのだ?」


「してない。基本的に運ぶ時は冷凍するか糖水飲ませ続けて怒らせない様にする。でも、それって幼体には良くないらしいんだよ。なんでも怒りが抑えられた幼体は火力が落ちるとか・・・。」


「おっ!そんな事も知ってんのか!さすが稀人の姐さん!それで・・・、どう?」


「どうって言われてもなぁ・・・、妖精王やりたい?下手すると仲良く吹っ飛ぶけど。」


「興味がない事もない。」


「う〜ん・・・、報酬上乗せ!それなやる!」


「勘弁してくれよぉ・・・、流石にこれ以上ゴールドは・・・。」


「報酬金額はそれでいいよ。代わりに幼体だけでも運べたら種と苗と竜骨上乗せしてよ。流石に幼体まで運んでその金額じゃ割に合わない。」


「う〜ん・・・、竜骨はないが種と苗は報酬に加えられる。」


「骨無しかぁ・・・、なら種と苗多くちょうだいよ?私はいいけど妖精王は修理?蘇生?するのにいると思うから。」


「分かった『報酬が追加されました。ランダム×100、ランダム×100』どうだ?これなら引き受けてくれるか?」


「それならやろうかな。妖精王もいい?」


「ん・・・、あぁ。構わないぞ。それとコムズは確認の為に来るのだろう?我と契約者だけでは手が足りぬ。」


 おーっと!妖精王がNPCを巻き込もうとしてますよ!まぁ、馬車動かしつつ2人で護衛しながら運べは結構辛い。操作だけでもしてくれるならモンスター退治を俺達がやってコムズが馬車操作と役割分担も出来る。でも爆発死したらコムズは除外されるんだよなぁ〜。


「えっ!?俺にも死ねと!?高貴な方、それはあんまりだ!」


「死ぬ前提の注文を我々に振るな。振るなら覚悟せよ。」


「・・・、ちくしょう!だが俺だってただじゃ行かねぇ!馬車の操作だけだ!それだけならやってやる!」


「えっ!いいのコムズ!サンキュー!爆発したらお互い花火になりましょうね〜。」


「姐さん・・・、報酬金額下がるけど糖水使わねぇか?って、契約しやがった!」


「まぁまぁ、冷凍も糖水も視野には入れてるよ。流石に道中で死なれると寝覚めが悪い。でも、指示には従ってもらうからね?」


「指示?」


「全力で走らせろって言ったら走らせて。それだけでいいから。それで行程は?」


「俺の方は準備出来てるからそっちが良ければ声をかけてくれ。行程は早ければ早い方がいいが何パターンかのルートをだすから選んで欲しい。」

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― 新着の感想 ―
意外と精霊王さん色々な事に興味あるんですね!
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