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狐と言えば・・・巫女!  作者: フィノ


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71話 今度は出ない

 華澄が明日仕事なのかは別として土曜に病院にいる三枝先生も明日は休みだろうし、その為か色々とご飯も持ってきてくれている。完全食と名高い物からプロテインバーまであるし、少なくとも明日飢え死にする事はないかな?魔法?流石に1人でいて使う気もなければ使う相手もいないよ!


 と、言うか色々と考えてみたけどやっぱり今の世の中に魔法って合ってもなくても変わらないモノだよなぁ。コレが幻影やら精神操作出来るなんて言う危ないモノならいざ知らず、トラブルオンラインに沿った魔法が使えると言うなら・・・、VRMMOでは精神操作やらの魔法は禁止されている。


 理由は単純明快で脳波で色々やっている分、下手にその手の魔法があると本当に操られたりしているのでは?と思う人間が一定数いるから。嘘か真か催眠術にかかりやすい人が脳波操作でVRMMOやってたら洗脳されたと騒ぎ出したとか。


 なので混乱なんかの手足が逆に出る様な事は合ったとしても、強制イベントでもない限りプレーヤーは誰かを無理矢理操作する事は出来ない。だからそんな都合のいい魔法もなければ、俺が使える魔法はほぼ攻撃と回復に割り振られる。


 う〜ん・・・、妖精がちゃんと空飛べば雑務は任せられるとか?ちょっとそこの煎餅とってとか、代わりに洗濯物干しといてとか。でも、カボチャは空飛ばなかったしなぁ・・・。あれ?でもアレって完全に召喚出来てなかった様な・・・。


「休みに関しては敷田さんと入れ替わりなので大丈夫ですよ。」


「あれ?てっきり色々持ってきたから明日休みなのかと思いましたけど?」


「これはマリちゃんの非常食です。無闇矢鱈と魔法を使うとは思いませんが、何があるか分からないのも事実です。ついでに言えばサンプルに桃やカボチャ・・・、他に出せる物も知っておきたいですね。」


「出せる物・・・、多分魔法ってトラブルオンラインに沿った事が出来てるんですよね?」


「現段階だとそうだと言えます。アクアバレットや水蜘蛛、カボチャは召喚でしたか?ナノマシン的にはそれが出来る身体で、それを成そうとしているから再現している。マリちゃんが健康と言う事は当然、ツキとして万全な体制と言えます。だからこそ、逆を言えば出来なければ齟齬が生じる。」


「それって逆を言えばボロボロだと魔法も出ないって事ですかね?うわぁ・・・、回復魔法とかボロボロの時ほど欲しいのに・・・。」


「身体な瑕疵はそこまで考慮されませんが、空腹は考慮されるのでどちらかと言えば食い溜めは必要ですね。」


「例の満腹ポイントとか言う奴ですか?」


「ええ。極端な話をするなら片腕が切断されて且つ、その切断された腕もないとしましょう。その腕を復元する為には、その亡くした腕分の質量が必要になります。その際再生に使われるのはナノマシンですが、そのナノマシンもマリちゃんの身体から精製されています。結果としてどれだけ燃料を溜め込めているかが鍵になりますね。渡したナノマシン液は本当にドーピングだと思って下さい。」


「なんと言うか・・・、奇妙な話ですね。脳筋ぽくて分かりやすいのは分かりやすいですけど。」


 食え、話はそれからだ・・・。でも座敷童子大先生も食う事は大切だと言っていたし、神秘医学的にも食事には色々と気を使っている。なんにしても食事は体を作るしモリモリ食べる事に異論はない。大先生も桃を美味しそうに食べてたしね!


「脳筋・・・、いい得て妙ですが脳萎縮の予防には筋トレは有効ですよ。その手のリハビリにもVRMMO等は使われているので飛躍的に健康寿命が伸びたとも言えます。」


「その手のマシンも取り扱ってたから知ってますよ。部分的にやるものから全身くまなくやるものまでね。規格品もあるけど、オーダーメイドの方が美味しい契約が取りやすかったでやすねぇ。」


 規格品じゃなくてなんでオーダーメイドかって?人の体には個性があるからだよ!体格にしても性別にしても、衰え具合にしても一律という話はなくて、当然と言えば当然だけどデスクワークばかりの人と体使って仕事する人とでは筋肉の衰え方も違う。


 規格品はあくまで大凡の標準に焦点を合わせて作られるから量産も出来るけど、中には身長190cmなんかの人もいるし、そうなってくると標準の域を越えてしまう。そんな人が頼るのがオーダーメイド。割高になるけど健康の為には仕方ないし、保険適応もあるからよっぽどおかしくなければそこまでと言うレベル。まぁ、それでも会社に入るお金は美味しい。


「取り敢えず桃を・・・、あれ?出ない?」


「出ない?大麻を持ってみては?」


 大麻を持って再度桃を出そうとするけどやっぱり桃は出ない。はてさてなんで?桃出ろ〜とか、この辺りに桃!とやってもやっぱり桃は出ない。


「出ませんね。」


「ですね、なんでだろ?あの時はスルッと、と言うか実ったんだけどなぁ・・・。」


「ならカボチャをお願い出来ますか?」


「なら久々に、おいでませジャック・オー・ランタン!」


 今度は腹が減るもののカボチャは出た。気合の問題なのかマント羽織ってるしそこそこゲームの召喚っぽい見た目になっている。と、言うかボトリと落ちたカボチャがカタカタ動いているんだけど・・・。


「・・・、前のって動きました?」


「流石に動くカボチャをスライス・・・、しますね。なんで動いているかの予測は?」


「予測と言われても・・・。あぁ、対象がいないから待機中とか?元々攻撃魔法だから敵がいれば当然攻撃するんですけど、そもそもココには敵がいないからカタカタするだけかなぁ〜と。」


「逆を言えばコレは敵がいれば襲いかかると?」


「敵がいないのに攻撃魔法使う事もないですからなんとも。」


 試し打ちもモンスター相手なら使うのも戦闘中。ターゲットは視認して脳波で選別するし何もない所で使わない事はないにしても、今は敵と識別するモノはない。そうなってくると呼び出されたカボチャはやることないからカタカタするだけとか?腹が減ったのでプロテインバーをボリボリ食べつつカボチャを見るけど、コレって消せるなだろうか?


 一応送還と言うコマンドはある。あるけど召喚したら最後死ぬまで戦えがトラブルオンラインの流儀なのでソレを使う事はない。それに支払ったMPが帰ってくるわけでもないのよねぇ・・・。仮に帰ってくるならそれはそれで戦略の幅が広がると言うか、大量に召喚してMPポーションの代わりにも出来るわけで・・・。


「なるほど、要は相手を決めてから初めて動き出すと言う事ですか。」


「多分ですけどね。MMOと言えば仏に逢うては仏を殺し、祖に逢うては祖を殺し、羅漢に逢うては羅漢を殺しと臨済録まっしぐらですし。」


 PVPは日常茶飯時だし何々神なんてモンスターも狩りに行くし、修練次第では師範と真っ向勝負なんて事もある。実際今のイベントも戦争とだしねぇ。と、言うか妖精王とかとも契約してるけど、実際にいる妖怪とかも契約出来るんだろうか?


 う〜ん、医院長と契約してどうする?マリー・ガンディーとして怪しい治療とかやってみる?回復魔法が同作用してるかも俺にはよく分からないけどさ・・・。


「だからこそ今の時代に馴染めない妖怪はそちらを選ぶとも言えます。戦国時代の様に人の命が軽ければ軽いほど、強者は傍若無人が許される。カボチャは貰うとして柊さんからは?」


「珍しくどうしても来たいってメッセージが連打されてますね。ゔっ・・・、心惹かれる文面が・・・。」


「心惹かれる文面?」


「明日来ていいなら差し入れやら服やらを大量にくれるそうです。」


 プロテインバーで足りなかったのかA5ランク和牛と言う文面には心惹かれる。惹かれるけど貰ってどうしよう?流石に病室で焼肉パーチー・・・おっと、川畑部長がティーをチーと言うのが久々に写った。あの人結構肉食だったんだよなぁ〜。甘い物は脳の栄養として、体を作るなら肉と言っていた。


「先に言いますがファイアバレットで焼肉なんてしないで下さ・・・、なんでその手があった!見たいな顔をしてるんですか?」


「いや〜・・・、ちょっと空腹と言う名のスパイスがスパークしただけですよ?まぁ、流石に生肉じゃなくてテイクアウトを持ってくるから大丈夫だと思いますけどね。」


「プロテインバーでは味気なかったですか?」


「カロリーと言うか、たんぱく質は良くても質量は保存されてませんからね。ただ、最初よりは腹減り具合は多少軽い様な・・・。」


「ふむ・・・、柊さんが来る事は許可しましょう。桃の事も気になりますし、何をそんなに急いでいるかも気になります。時間は今日と同じくらいですか?」


「多分そうなると思います。思いますけど、イベント最終日なんだけどなぁ・・・。あんまり抜けるとメンバーに悪いし、単純に忘れ物とか言いそびれた事とか、会いたいだけとかだったらいいなぁ・・・。」



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スタンバイ状態のカボチャの今後が気になりますね!
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