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第一章:空から落ちてきたのは
「……おいおい、マジかよ」
町はずれの神社裏――そこに、ぽっかりとできた浅いクレーター。土煙が晴れた中心に、金髪の少女が倒れていた。
着物の裾は焦げ、細い手足には擦り傷。だが不思議と血は流れていない。
「人間じゃないな。神族……しかも、まだ幼い」
創真はしゃがみこみ、そっと額に手をかざす。
「意識はあるけど……なんか、すげぇ疲れてんな。追われてたか?」
「……あなた、だれ?」
目を覚ました少女が、かすれた声でそう言った。
「成宮創真。何でも屋やってる。で、君は?」
「……ミコト。上の世界から逃げてきた……」
そう言うと、少女はそのまま再び意識を失った。
――この時、創真はまだ知らなかった。
この“ミコト”という少女神が、神界の秩序を左右する存在だということを。




