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イケメンと棚ぼた婚~惰性で妥協の婚約をしてましたが相手有責で破棄できた上に幸せな結婚までしちゃった私の話~  作者: 天田 れおぽん @初書籍発売中


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爆笑するお父さま

「わっはっはっはっ。そう来たかぁ!」


「……」


 お父さま?


 娘の悩みを聞いて大爆笑とは、どういう事かしら?


 勇気を振り絞って今の気持ちを伝えたというのに。


 執務室には父の笑い声が響いています。


「いやいや。はははっ。タイラー・サットン子爵殿とお前がくっついてくれたらいいな、とは、思っていたけれど。お前が、タイラー・サットン子爵殿に恋をするとは。いやはや。こんな日が来るとは。はははっ。めでたいな」


「……」


 おめでたいのは、お父さまの頭なのでは?


 親相手に言う事ではありませんので、ここはグッと言葉を飲み込みますけれど。


 ええ。


 親相手に言う事では……。


「ふふふ。お前は頭が固すぎるから。同年代の貴族令嬢と比べて、しっかりしているのはいいけれど。幸せを掴むには不安のある性格だと思っていたが。杞憂だったか。相手次第という事だったのだね。まぁ、セオドア・ウォーカー子爵令息と相性が悪すぎたってトコだな。ウォーカー子爵殿はいいヤツなんだが。息子は別の人間だから仕方ないってコトだな。お前が自分の幸せを掴む気になってくれて、私は嬉しいよ」


「お父さま……」


「うん。サットン子爵殿なら異存はないし。お前が案じている事も一つ一つ解消していけるだろう」


「そうでしょうか?」


「ああ。まず、一つ解消しようか」


「何ですの?」


「サットン子爵殿が、お前の事をどう思っているか、だな」


「まぁ。お父さま、意地悪だわ」


「ははっ。そう怒るなよ。これをご覧」


「これは……」


「お前を夜会に誘って良いか、という問い合わせのようだね」


「あっ……」


 頬が一気に熱くなるのを感じます。


「ふふ。これをどう受け取るか、は、お前に任せるよ。先方には既に伝えてある。誘われたら、お前が思ったように対応すればいい」


「お父さま……」


「ははっ。今日はコレ以外にも知らせたい事があってな」


「何でしょうか?」


「セオドア・ウォーカー子爵令息のことだ」


「んん……」


 正直、あまり興味がありませんわ。


 セオドア・ウォーカー子爵令息って、どなたでしたっけ?


「アイツ、ついに勘当されるらしいぞ」


「えっ?」


「婚約破棄によってビアズリー伯爵家という後ろ盾をなくしたウォーカー商会は、商売がだいぶ傾いてきたらしい」


「まぁ」


「それなのに、原因を作ったセオドア・ウォーカー子爵令息が好き勝手しているらしくてね。アイツ、伯爵位だけでなく侯爵位も自分が継ぐ前提で生きてるようだ」


「あ――……」


 なんとなく分かりますわ。


 あの人は、そう言う人だわ。


 うん。


「お相手の令嬢も、同じらしくてな。お前との結婚が無くなった時点で、伯爵位も侯爵位も継げないどころか子爵位も継げないのだがな。本気で分かってなかったらしい」


「そう……ですのね」


「ウォーカー子爵殿はいいヤツなんだがなぁ。息子があそこまで頭が悪いとなると、困ったことになるよな」


「そうですわね」


 今となっては関係のない事ではありますけれど。


「ウォーカー商会は助けたいのだがね」


「そう……ですか」


 私としては微妙な所ではありますが。


 お父さまがそうされたいのであれば、そうなされば良いと思いますわ。


「可愛い娘をないがしろにした男の末路を見て『ざまぁ』と、高笑いして良い気分になりたい所ではあるが。世の中、それだけでは成り立たないからね。まぁ、すぐに助けるつもりはないけれど。いずれは助ける事になるかもしれない。それは承知しておいておくれ」


「はい」


「アチラさんには、しばらくは自分達が逃したチャンスを後悔して貰うけど。コッチは勝手に幸せを掴もうじゃないか。さぁ、アイリス。自分が欲しい幸せを手に入れてご覧」


「はい、お父さま」


 本当に自分が欲しい幸せを手に入れられるかは分かりませんが。


 私、頑張ってみますわ。

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