04-03
「あっ、いたいた。ナナ、ごはん一緒に食べない?」
屋上で黄昏ているナナにミユが声をかけると、ナナは振り向いた。
「ここにいるってよくわかったわね。」
「クラスの人に聞いたのよ。」
「そっか。」
あれからずっと考えていた。
彼が吸血鬼であることを証明するためには、他に証言者が必要。例えば。警備員のゾゾであったり、保健のビーチェ先生であったり。彼女たちなら、彼の正体を知っている。でも、一番手っ取り早いのは。
「ミユ!ウィードを追い出すのに協力して!」
「……協力?」
ミユは首を傾げる。
「そう。ミユならあいつが吸血鬼だって知ってるでしょ?」
「まあ、ね。」
「お願い!証言するでいいの!」
「証言?」
ナナは一部始終を話した。情けなく負けたところはさりげなくカットして。
「……つまり、クラスのみんなに彼が吸血鬼だとわたしがいえばいいのね。」
「そう!さすがミユ!呑み込みが早い!」
ナナは興奮気味に前のめりになる。しかしミユは首を横に振った。
「それはできないかな。」
「どうして!」
「人が嫌がることはできない。当然でしょ。」
「あいつはモンスターでしょ。人じゃないから平気よ。」
「う~ん。」
ミユは自分の前髪を指の腹で撫でた。あれは困ってる仕草だ。もう一押し、という所だろう。
「お・ね・が・い!」
「そうね。証言してもいいかもしれない。」
「ホント!?じゃ今すぐ!」
待ちきれないナナがミユの手を引っ張った。
「ちょっと待って。その前に。条件があるの。」
「条件?」
「そう。知ってもらいたいことがあるの。証言は、その後でいい?」
「もちろん!いいですとも!」
ナナはよく考えず二つ返事をした。頭の中は既に計画のことで頭がいっぱいだったから。
(これで、まず一歩、追い出し計画が進んだわ!)




