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私の変態おじさん  作者: いちごぱんつ大佐
第一章(ここから書き直し↓)
27/85

01-8

 遅い援軍が到着したのは、そのあとだった。空に浮かぶ魔法の火に照らされた人影が2つ、こちらの方に向かって来る。


「あらあらあら、終わった後かしら?」

「ギャハハハは、もう終わっテら。」


 あらあらあら、というのはビーチェ先生。アラサーの少し小太りの保健の先生で、ナナたち戦士科の生徒にはよくお世話になっている。そしてギャハハハはと笑うのは、縞々の鍵尻尾が特徴的な獣人のゾゾ。この学園のOBで、卒業後も警備をちょくちょく担当していたりする。


「もう、遅すぎ!」


 なにもかもが終わった後である。ナナは文句を言った。


「ごめんなさい、すこし化粧に時間が掛かってしまって、ね。」


 ビーチェ先生は茶目っ気たっぷりに舌を出したが、別にかわいくはない。それもあってか、いらいらが募る。


「こんな時に化粧ですか!?何やってるんです!」


ところが、ビーチェ先生は逆にナナを問い詰めた。ナナの鼻先に人差し指をつきつける。


「何やってる、と言いたいのはこちらの方ですよ。学園があなたたちにある程度の自由を与えてるのは、自分で解決できる力を持っていると判断されたからです。少しは上級生(ハイクラス)の自覚を持ちなさい。いいですね?」

「は、はい」


 早口で捲し立てられて、つい返事をしてしまったが、どうも納得いかない。悪いのは向こうである。

 ナナは恨めしそうにビーチェ先生を見つめるが、先生はそんなこともお構いなしに見分を始めた。


「見たところ、こっちの怪しい男がこのかわいい女の子を襲ってきて、あなたが退治した、ってところですか?」

「違います。」


 襲われたのはナナだし、この男が倒れているのも勝手に気絶しただけである。


「ギャハハハは、間違ってんじゃねーか。」


 ゾゾが大声で笑ったのでビーチェ先生はふてくされた。先生のふっくらとしたほっぺがますます膨らむ。


「事情はあとで説明してもらいますよ。とりあえず、保健室まで運びましょう。女の子はちょっと心配だけど男の方は……あら?」

「先生、どうかしたの?」

「いいえ、なんでもないわ。とりあえず、気絶している二人を保健室まで担いでいきましょう。」


 先生は何を感じたのだろうか。少し気にはなったが、二人はすぐ近くにいた人物、ナナは男を、ゾゾはミユを背中に担ぐ。


「お、スげぇ柔らかいものが背中に当たってる。ギャハハハ、こーいゥのをラッキースケベっていうのか?」

「……知らないわよ。」


 (ラッキースケベって。あんたも女でしょうが。)


 ゾゾのテンションについていけず、ナナは溜息をついた。しかし、ナナも背中にちょっとした柔らかいものを感じることがある。まったく、ゾゾが変なことをいうものだから、意識してしまうじゃない。


 (うん、なるべく当たらないように担ごう。)


 ナナは心の中で思うのだった。

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