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私の変態おじさん  作者: いちごぱんつ大佐
第一章(ここから書き直し↓)
25/85

01-6

 何とかするといったって、武器どころか、相手を拘束するような道具も何もない。とりあえず体を抑えようとミユの右手をひねったが、ミユは気にせず突っ込んできた。おかげでミユの腕が物理的にあらぬ方向へ曲がろうとしたので、慌てて手を放す。これではミユがゾンビ?状態から回復する前に、大けがをしてしまう。


 (まったく、この状況でどうしろと!)


 とんでもない無茶ぶりをする男に何遍も問いただしたかったが、彼もまた少年の姿を模した魔物を相手してもらってる以上、聞くことはできなかった。


 ゾンビ?の対処法。授業で魔術のウエトリア先生が言ってたことが断片的に思い出される。術者に操られてる場合、術者を倒せば命令が行かなくなって行動を抑えられる。しかし今は術者から対象を切り離すわけで、そういうことじゃない。そして今のミユはゾンビかどうかもわからない。まったく肝心なことが思い浮かばない。ナナは頭を抱えた。

 

 これがただの生身の人間なら普段の戦闘みたいに失神でもさせればいいのだけれど、痛みの感じてそうもない今のミユに効くかどうかはわからない。しかし、ほかに方法が見当たらない。


 これは賭け、だ。ナナは左手と右手を握って両腕を合わせると、ミユめがけて振り下ろした。

 

 (ええい!)


 ナナの一撃は失敗に終わった。頭部に衝撃をもらったはずのミユは、何事もなかったように暴れまわる。全く効果がないようにみえた。もしかしたら、もっと強く殴らなければいけないのかもしれない。というのも、ナナは少し躊躇してしまったからだ。

 

 (ダメ!どうしても強く殴れない!)


 やはり人の頭部への打撃というのは抵抗がある。特にミユは友人である。あまり傷つけたくはない。


 しかし、ずっと仲良しってわけでもなく、時には取っ組み合って、引っ張り合いの喧嘩したりもした。あの時の感情を思い出せれば、ちょっとは本気で戦えるかもしれない。ナナは集中する。


 宿題を見せてと頼んでも、それじゃ自分のためにならないわよ、と見せてもらえなかったこと。運動後にとっておいたおやつを勝手に食べられたこと。勇者学園との合コンで、狙っていた男を含めた全員の注目をさらってしまっていたこと。


 そして、先ほど。変態を前に一人だけ逃げ出したこと。


 なんかイラついてきたので適当にぼかっと殴ったら、ミユは失神してしまった。あわてて呼吸を確認する。想像より大きなたんこぶを作ってしまったので、少しやりすぎたのかも、と反省した。


 理屈はよく分からないけど、うまくいった。あとはあの変態男の戦い次第だけども。

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