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第19話 - 4 第四次エディンバラ紛争 ~シンシア、藍玉蜂の新たな可能性

 ボヨンという感触に、シンシアは空中浮揚を解いた。連続使用の疲労とそれによる集中力の欠如で、足場が弱くなるケースがある。これを実戦でやってしまっては、致命傷になりかねない。疲労した状態で如何に安定させるかが、シンシアの課題の一つだった。


 いつもなら、これはただの失敗に過ぎない。しかし今回に限っては、シンシアにある引っ掛かりがあった。ボヨンとした柔らかさの後に、微かに足裏を弾く反発を感じたからだ。


 シンシアは、あえて集中を薄くして足場を作ってみる。やわらかい粘土のような感触で、あっさりと踏み抜いてしまった。先程の感覚を思い出して、今度は意識を拡散するように薄くしてみる。同じような、弾力性のある足場が完成した。……やはり、跳ねる。


 それからシンシアは、試行錯誤を繰り返した。少しずつ意識を変えながら、弾力と反発力を見極めて行く。


「うん、これがベストかな?」


 微調整に次ぐ微調整の末に、シンシアはもっとも強い反発力を持つ足場を見出した。試しに、前に跳んでみる。通常の固い足場とのスピード差は、2倍弱といったところだろうか。十分に武器として成立する。


 ただ足場を踏み込んで反発するのに、どうしても若干のタイムラグは生じる。つまりこの技は、溜めを必要とする。使い方には、工夫が必要だろう。一先ずは、この足場を安定して作れるようになる事だ。


 シンシア・藍玉蜂あいぎょくばちの戦法に、幅と新しい可能性が生まれた。

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