第6話 - 2 絶対王者、フレイ無双 ~後に、ダングリオンは語る
後にダングリオンは、記者からの取材でこう答えている。
「怖いは、怖いですよ。木剣よりも硬いと解っちゃいますが、相手はフレイですよ?」
「打たれてしまえばね。ただフレイですから、何かあるんじゃと、内心はヒヤヒヤでした」
「出場した理由ですか? 度胸をつけようと思いましてね。ほら、私の異能は耐えるしか能がないんですよ。もみくちゃの前線で盾になるのが仕事ですから」
「はは、今が本来の自分ですよ。敵意を向けさせるのも仕事の内っていうか、私は大会荒らしみたいなもんですから、いっそヒールに徹してやろうと思いまして……」
「確かに悪い意味で有名になってしまって、そこは軽率だったな……と。記者さん、そこんところを強調して書いてもらえません?」
「まさか生身の拳で砕かれるとは思いませんよ。いくらフレイでもね。あれは、何かの異能ですか? ……異能が関係なくてあれですか? 普通に化け物じゃないですか(笑)」
「なんちゃら金属って、あの扱いは笑えます。いっそ、笑うしかないと言いますか。「柔らかいはずないでしょう?」って、知らねーよと思いましたね」
「軍人は続けます。度胸がついたかどうかは微妙ですが、戦場にあんな化け物も、そうはおらんでしょう?」
「ありがとうございました。あの、例のところの強調、本当にお願いしますよ!」
♪ この作品を読んで、「面白い!」、「続きが気になる!」、と感じてくださった方は、下の「☆☆☆☆☆」から、応援をお願いします。
ご感想、ブックマーク登録も、とても嬉しいです!