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覆面の探索者 ~己が生き様を貫く者~  作者: バガボンド
第5部 迎撃戦と反転攻勢
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第12話 罪滅ぼしの戦い6 旅路の振り返り5(キャラ名版)

ギース「・・・お主が言う通り、本当に男は無様で醜い存在だな・・・。」

カール「ああ・・・本当にそう思う・・・。」

ティルネア「と・・とは言いますが、貴方様方は全く以て別格ですよ。実際にお仲間の方々に女性が多くいらっしゃいます。それが何よりの証ですので。」

ギース「シェネア嬢にセレテア嬢方、それにミュティヌ嬢方には大変な悪態を付いたが、我の同胞の女性達は大切にしてきたつもりだ。」

カール「そうだな。マスターが仰った通り、我らが誰から生まれ出て来たのかを回帰すれば、自然と大切にするべきだと痛感させられるのだから。」

ミスターT「・・・お前さん達は“主夫”の鏡だわ。」


 完全に様変わりしたギースとカール、そしてジーク達男性陣。仲間の女性陣に対して、この上ないぐらいに敬意を表していた。むしろ、崇め奉るかのようである。そして、過去に身内の女性陣に対して悪態を付いた事に改めて謝罪の一念を挙げている。この部分が彼らと偽勇者共との決定的な差だと言うしかない。


 もしギース達も偽勇者共と同じ生き様だったら、既に彼らは抹殺していたのは言うまでもなかった。だが、諸々の悪態はあれど、敵対者に対しては男女問わず一念を向けていたのが明確な差だ。事実、彼らに付き従う女性陣がいるのが何よりの証拠である。


 何度も言うが、どれだけ女性を大切にするかで大きく明暗が分かれてくる。曲がり違えば、俺も偽勇者共と同じになっていたのは想像に難しくはない。


ミツキ「アレですよね。私達と出逢う前のTさんは、男尊女卑の流れがありましたし。」

ナツミA「確かにそうね。それを間違ったものだと戒め続けたのがポチだったから。」

シルフィア「T君、彼らに心から感謝しなさいね?」

ミスターT「足を向けて寝られんわな。」


 俺の過去の気質を挙げてくるミツキ。当時の俺は偽勇者共と同じ男尊女卑の気質があった。それを痛烈に戒めてくれたのがミツキである。ナツミAも同様だ。実際に女尊男卑の流れを放っていた四天王が良い例の極みだ。


 この部分は過去にシルフィアからも指摘を受けた事がある。それでも、生き様を変革させるまでに至ったのはミツキ以外にない。彼女の他者の生命を揺さ振る一念があったからこそ、今の俺はこうしていられるのだから。


ジーク「我々は今後も女性を立てていく生き方を実践すべきですよね。」

ミスターT「愚問よ。その方が俺達も嬉しいしな。」

ミツキ「華が多くあればウヘヘウヘになるわぅ!」


 ジークの総括に心から賛同するのだが、最後の最後でミツキがやらかした。野郎独自の気質は消せないという意味合いのそれだ。それを伺った女性総意から、痛烈なまでの殺気に満ちた目線で睨まれる。これには俺は無論、他の男性陣は顔を青褪めるしかなかった・・・。


 それでも、今後も彼女達を支え抜く事は誓いたい。彼女達あっての俺達であるのだから。気を引き締めねばな。



 再び話を戻す。ティルフィアが再臨後は、魔物大陸へと戻った。同地にある超大湧現の様子を見るためだ。筆舌し尽くし難いその様相の前には、流石に絶望感に苛まれるしかなかった。


 しかし、異世界惑星自体が巨大な生命体である事をド忘れしていたのもある。つまり、治療する事が可能というものだ。これは旧新大陸での行動中に回帰したものになる。


 そもそも、惑星の治療など論外以外の何ものでもない。それを実現させられるのは、治療のプロフェッショナルたるヘシュナになる。実際に彼女の力量の応用力は、不治の病に苛まれていたイザベラを完全回復させるに至ったのだから。


 そして、異世界惑星を治療する応用力は、地球での黒いモヤ事変となる。まあ当時は地球外を脱して天の川銀河の外側へと出る必要があったが、異世界惑星の治療は惑星内に居ても問題ないのが幸いだった。カルテット・キャノンの応用法も忘れてはならない。


 それに、魔物大陸での大治療事変には、ヘシュナやミツキT達以外にティルフィアもいた。黒いモヤ事変を遥かに超える強者達が居る手前、異世界惑星の治療など朝飯前である。事実、天の川銀河に匹敵する黒いモヤを打ち消した実績があるのだから。


ミツキT「それですが、実際には前世のティルフィア様が真っ向勝負されていましたけどね。」

ミスターT「まあな。」

ティルフィア「それでも、切っ掛けは皆様方がいたからこそですよ。私単体では絶対に成し遂げる事はできませんでしたし。」

ヘシュナ「あの阿呆を簡単に消滅させられましたしね。」


 補足をしてくれるミツキT達。確かに今までの挙げ様は、俺達が黒いモヤを撃滅したという感じに見えてくる。しかし実際は、前世のティルフィアが単独で消滅させていた。俺達は補佐程度でしかなかったしな。


ティルネア「・・・創生者と言われた私からすれば、弱輩者も良い所だと言うしかないかと。」

ミスターT「そう言いなさんな。得手不得手の部分からすれば、お前さんは惑星内での戦いに終始していたしな。対してミツキT達は惑星外の戦いも可能だし。」

ミツキT「ティルネア様は局地戦仕様ですからね。」

ティルフィア「ですね。」


 異世界ベイヌディートの創生者たるティルネアが、今の俺達の話を聞いて愕然としている。まあでも、彼女は惑星内での戦いに特化した流れを汲んでいた。そこに住まう面々に対して、色々な施しをしたりしている。詰まる所、一生命体の枠から抜け出ずに動いていた。


 だが、前世のティルフィアの存在はそれを遥かに超越していた。確かに異世界惑星は巨大と思えるが、それ自体は広大な大宇宙の小さな惑星に過ぎない。銀河系ですら同様となる。その銀河系に匹敵する黒いモヤを撃滅したのが前世のティルフィアだ。


 創生者と言う意味合いでは、ティルネアもティルフィアも全く同じ存在になる。しかし、その規模の問題では雲泥の差を通り越していると言うしかない。その彼女が異世界惑星の治療に携わったのだから、完全回復させたのは必然的だったと言える。


    第12話・7へ続く。

 振り返りの旅路は続く。魔物大陸へと戻り、異世界惑星の治療への流れと。そもそも、幾ら宇宙種族とはいえ、一生命体が自身を遥かに超える惑星を治療できる自体クレイジーとしか言い様がありません@@; まあそこはファンタジー作品故の何でも可能という部分でしょうか(-∞-)


 流石に死者の復活は自分の中では不可能と位置付けているため、こうした何でも治療できる部分は致し方がないのかも知れませんね@@; ドラクエの復活魔法などの概念は、本当に羨ましいとしか言い様がありません><;

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