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覆面の探索者 ~己が生き様を貫く者~  作者: バガボンド
第5部 迎撃戦と反転攻勢
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第12話 罪滅ぼしの戦い4 旅路の振り返り3(通常版)

「その後は、俺達との出逢いになる訳だな。」

「そうだの。」


 変な空気に発展しかねないのを見かねてか、リュヴィウスが先の流れを挙げだした。それに今は便乗させて貰った。そんな俺達を窺ってヒートダウンしていく3人。小さく頭を下げる仕草に、全てが込められていると言うしかない。



 話を進めよう。魔物大陸の謎解きを行いつつ、残りの都市の探索も行った。そこでも、真の悪役たる魔物頭共と出逢う。そのワードが出た事で、今度はカレアリヌ達が怒りを露わにしている。無論、それは表向きの思い出しに過ぎず、過度の言動ではないのは分かった。


 そして、魔物主ことリュヴィウス達の出逢いである。彼らも当初は悪役であったが、直ぐに善道へと帰していった。元から中道に近い生き様を貫いていた故に、直ぐに回帰したのだと思われる。そもそも、リュヴィウス自身が己の身で勝ち取る戦いを貫いていた。


 これに関しては、ギースとカールも同様だ。ジークも同じに近い。自らの力で道を切り開く生き様を持っていた故に、こうして悪道から脱する事ができたのだろうな。


 もし、彼らが外部に力量を求めていたとしたら、他の愚物共と全く同じ末路に至っていたのは言うまでもない。善道と悪道は紙一重、皮肉なまでに言い当てられる。


 その後は真紅の玉に関しての戦いがあったが、アレよりも大問題が浮上した。魔物大陸に大宇宙船が眠っている事が発覚したからだ。それだけでも相当な問題となるが、あえて王城側に奪取させる流れにしたのも見事と言うしかない。


「・・・補足をしますと、その大宇宙船はベイヌディートの改変の際に用いています。」

「マジか・・・。」

「ええ、そうでしたね。」


 ここに来て、とんでもない補足が加えられた。魔物大陸に眠っていた大宇宙船は、実際に使った事があったのだと言う。


 どうやら、ベイヌディートの改変時に、住まう全住人を同船に乗せたようだ。同船に乗ったなどの記憶の部分は、5大宇宙種族が十八番の記憶操作により消したとも。これでは、後の世界に伝わらない訳である。更にこれはイザベラ達にも伏せられていたようだ。


 大宇宙船を使った流れとその存在は、ティルネアとデュヴィジェにしか分からなかったと言うしかない。最早創生者を地で行くと断言できる。


「・・・悪態を付きます。もうさ・・・ティルネア様とデュヴィジェ様は、全宇宙種族の王だと思いますがね・・・。」

「便乗。それを通り越して、神様と言われる存在だと言うしかないですぜ・・・。」

「本当にそう言うしかないわな。」


 自身の考えを超越していると批難の声を挙げるヘシュナとナセリス。悪態と言う感じでの言い回しだが、それは物の見事に的中していると断言できる。実際に全てを窺っている面々の誰もが、2人の言動に大いに同意する一念を放っていた。俺も全く同じである。


 そんな総意に対して、心の底から苦笑いを浮かべるティルネアとデュヴィジェ。当然だが、そこに悪心は一切ない。でなければ、諸々の力量を使う事すらできなかったのだから。完全なる善心での行動、そう言い切れた。


 何と言うか、創生者の生き様は警護者の生き様と全く同じである。つまりは、損な役割を担う存在、これだわな。



 話を続けるが、魔物大陸での抗争後、一度ネーヴァレアへと戻る。一時の休息と題しての帰還だったが、そこでも襲来者があった。こうなると、最早俺達の行く先々で抗争が起こると思った方が良かった。


 しかし、それらを簡単に蹴散らせるまでに至っている身内達。日頃から繰り広げている修行ことスパーリングが、ここでも真価を発揮した形だった。そもそも、これは俺達の専売特許的なものである。


 何気ない日常を己の糧として突き進む。これは地球でも異世界惑星でも何ら変わらない行動だからな。何はともあれ、襲撃者は格好の修行相手だと言わざろう得なかった。



 ネーヴァレアでの一時を終えた後は、残る未踏査大陸へと向かう事になった。セレテメス経由で魔大陸へと赴く流れである。ここで、俺達地球組と宇宙種族組のライバルとも言える人物に再会する。元黒いモヤこと黒い隠者嬢だ。


 彼女と対峙したのは、地球側では数日前の出来事だった。それが、異世界惑星へと転生を果たしたのは1億年先と言う・・・。理不尽・不条理の概念を超越していると言うしかない。それでも、彼女が善心に目覚め、6大宇宙種族の1人に至ったのは間違いなかった。


 そして、直後に発生した溶岩の大湧現である。その前に魔大陸の大深度洞穴の調査も行っている。その縦穴から大量の溶岩が溢れでてきたのだ。


「・・・それ、本当に大丈夫だったのか?」

「ん? ああ、惑星規模の一時的な重傷よ。」

「・・・我らがほぼ燻っている間に、その様な出来事が発生していたとは・・・。」


 当時の様相が脳裏に鮮明に浮かんだのだろう。当時を知らないカールやギース、ジークや他の面々は驚愕している。ただ、それは今となっては過去形の話になるので、顔を青褪めたりはしていない。


 そもそも、もしあの後に異世界惑星が崩壊しているなら、今の俺達はこうしてはいない。他惑星へと移住を行っている真っ最中だったのだろうな。幸いにもそれらには至っていない。


 仮に他惑星への移住となると、カール達はどうなったのかと心配になってくる。当時の彼らはまだ悪役サイドだったため、下手をしたら移住者に連なる事はなかったのかも知れない。これもまた不幸中の幸いだと言うしかない。


    第12話・5へ続く。

 今回は少し短めでした><; と言うも、昨日木曜にギリギリ完成したものだったので@@; 色々とすみませんm(_ _)m


 ダイジェスト的に過去の流れを振り返る旅路は続く、と。これらを思うと、再度手直しが必要だと思わされます><; 特に詳細描写を導入したのは、最初の愚物抹殺事変の頃からなので。探索者や警護者を詳細描写版にしたら、相当長い作品になりそうです@@; 今後の課題は山積みですわ・・・(-∞-)

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