第12話 罪滅ぼしの戦い1 命名の面々(キャラ名版)
元異世界ベイヌディートこと異世界惑星での全事変が終了した。激戦の場となった王城大陸の様相は、先程の巨大兵装対決の余波もあって大陸全土を焼土と化す状態となった。
幸いなのが、殆ど生命体がいなかった点だろう。最後の生き残り的な存在は、愚物連中に抹殺されている。将軍やカースデビル達は“悪役”を貫いていたため、その抹殺の対象には入っていなかった。本当に不幸中の幸いである。そして、その彼らは善心へと回帰している。
更に念話で伺ったのだが、遠方は旧新大陸の貴族連合の面々も同様に善心へと回帰しているとの事だ。将軍達や貴族達には大変申し訳ないが、5大宇宙種族の善悪判断サーチによる調査を行わせて貰っている。
今後の異世界惑星は彼らの活躍があってこそとなる。その彼らに悪心があっては厄介な事になる。再び異世界惑星事変を引き起こすのは明白で、それだけは絶対に避けねばならない。
まあこれは取り越し苦労な感じに思える。その最大の理由は、彼らが女性を大切にしている事だ。この部分が欠落したら、あの愚物連中の様になるのは明白だ。ここだけは安心できる。
それに、宰相こと真の黒いモヤを完全消滅させた事が、何と異世界惑星全体への覚醒の一撃と化していた。地球の南極事変のそれと同じく、世上から悪心と言えるものを排除し切っていたのだ。
こればかりは理解不能な領域ではあるが、実際に地球でも実例が存在している。地球自体に魔力や魔法の概念がないのに、である。となれば、それら概念が顕現されている異世界惑星なら十分有り得る事となる。
何にせよ、地球も異世界惑星も大きな事変は終焉を迎えた。後は細々としたものが続いていくと思うが、それは現地の面々に委ねるしかない。俺達の戦いは実質的に終わったのだ。
最終的な後始末を行う俺達。愚物連中の遺体を1体ずつ荼毘に伏して丁寧に埋葬していく。他の犠牲者達も同様だ。その埋葬場所は墓地として分かり易い型状にして残した。
更にイルフィースへと赴き、犠牲になった女性達も同様に荼毘に伏して埋葬する。こちらはセレテアとシェネアの希望とあり、元ダークエルフの里に埋葬する事にした。同地は修行場になっているが、影響がない場所にしっかりとした墓地を作っている。
地球での各事変の犠牲者は、不思議なほど出る事がなかった。そもそも、地球人自体が一応高度な知識を持つ生命体故に、弁えている部分はあったのだろう。それに、超事変は先に発生した世界大戦が顕著である。
それでも、今も各地での小さい事変は続いている。しかし、それらは現地の方々の問題ともなってくる。下手に介入しようものなら、火に油を注ぐような事に発展しかねない。余程の事がない限りは、俺達警護者サイドが介入する事はない。
まあ、大企業連合と宇宙企業連合からの介入は行っている。無論それは紛争を巻き起こしている存在ではなく、被害に遭われている方々への支援だ。烏滸がましい感じだが、それらの事変が終息するまでは耐え凌ぐしかない。
即座に終わらす事は可能ではある。だがそれを行えば、更なる火種をばら撒く可能性が十分出てくる。こればかりは非常に難しい問題で、俺達にはどうする事もできない。ともあれ、地球に関しては一応大丈夫だと思われる。
話を戻すが、多大な犠牲者が出たのは異世界の方だ。幸いにも世界大戦的な規模ではないのが救いだった。それでも、極力犠牲者を抑えられたのは不幸中の幸いだろう。と言うか、犠牲者は愚物連中や魔物族であり、相手を屠ったのは俺達ではあるが・・・。
今思えば、大局的に見れば不可避の行動だった。異世界惑星を救うという大願の前には、この様な犠牲は避けては通れない。嫌な考えではあるが、創生者の視点からすれば、それこそ不可避の概念である。ティルネア自身がその苦痛度を一番理解している。
ならば“遂行者”たる俺は、今後も彼女の剣となり盾となるのは言うまでもない。それが俺の確固たる生き様だ。
ミツキ「ぬぅーん・・・どうするわぅか。」
ミスターT「そうだな・・・。」
そして全ての行動を終えて休息を取った。今は魔物大陸は台座の場所にいる。既に簡易拠点的となっているが、まだまだ開拓をしないといけない。
そんな中、善心に目覚めた将軍とカースデビルの名称を改めるという話題が持ち上がった。貴族連合の代表も同様となる。今の今まで仮称的に挙げていたため、正式名称がなかったのが原因だ。
将軍「特に深く気にする必要はないぞ。」
カースデビル「そうだな。呼び易ければ良いと思う。」
すっかり毒気が抜けた2人は、何処にでもいるダークエルフ族とデビル族そのものである。ただ、将軍はダークエルフ族なのは周知していたが、カースデビルがデビル族というのは初耳だった。これはエヴェリム達も初めて見たと言う。
そもそも、ダークエルフ達などは魔物族として纏められている。人間族だけ別枠に近いと言えた。まあ異世界惑星は魔物族の方が圧倒的に多く、人間族は非常に少ない感じではある。流石はファンタジー世界観を地で行く惑星だと言わざろう得ない。
それに、今後は差別的な流れは薄れていくだろう。まあでも生命体の業病的な問題から、完全に消す事は不可能だ。実際に今の地球が痛烈なまでの良い例そのものである。
ミスターT「・・・将軍氏はギース氏、カースデビル氏はカール氏、が無難か。」
ミツキ「烈風・・・むぐっ?!」
ナツミA「はいはい・・・。」
ミツキ「起きなさいカール! ・・・もごっ?!」
ナツミA「はぁ・・・。」
何と言うか・・・。新たに命名した2人の名前を伺い、即座にネタを繰り出すミツキだ。ギースの方は某格闘ゲームの初代版のラスボスの彼で、カールの方は某機械兵士の新話側の機械兵士の偽名だ。それを伺ったヲタク気質の面々は苦笑している。
ギース「ふむ・・・ギースか。良いではないか。」
カール「カールだな、了解した。今後はこの名で呼び合うとしよう。」
将軍改めギースと、カースデビル改めカール。今までは何処か不安定な感じの両者だった。それが命名を行った途端、凄まじい据わりを見せだしている。地球では人工生命体レディースの4人と、異世界惑星では魔物娘四天王が顕著だ。
ミスターT「貴族連合のヘッドはジーク氏で。」
ジーク「了解致しました、ありがとうございます。」
貴族連合のヘッドはジークという名前に定めた。既にかなりの据わりを見せていたため、命名により一段と落ち着いた雰囲気を醸し出している。3人とも敵対した時とは雲泥の差だと言うしかない。
ちなみに、彼らに付き従う面々は身内達が命名する事になった。実際に彼らにも名前があるにはあるが、先の各事変でのマイナス色を払拭させたい事からか、心機一転としての命名となったようである。ここは彼らが望むのならその通りにしたい。
第12話・2へ続く。
命名システム(何@@; ファイファンでは4のハミングウェイ(でしたっけ?)と6のリネームカードから、ドラクエは6や3の命名神マリナンさんの力による名前の変更。他にも色々な作品でもありますが、何度でも変更可能な代表作として手前群を挙げました><; プレイする作品に対して愛着が湧く一方、自分だけの世界観となるので意味不明な感じになったりしますが><;
ともあれ、悪役から善役へと転身した貴族連合代表・将軍・カースデビルの3人。登場時の頃は何れ抹殺対象になると思っていましたが、真の巨悪が出た事により様変わりしたのが何とも言い難い感じで><; まあ決め手は女性陣を大切にするという点、ここでしょうね。本当に痛感します。
さて、この後どうするか全く以てノープランの状態です><; 罪滅ぼしの戦いと銘打ちましたが、それをどうするかまだ考えていません@@; まあでも、もう時期ラストへと進む感じになるので、何とか最後まで繋げていきたいと思いますm(_ _)m




