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覆面の探索者 ~己が生き様を貫く者~  作者: バガボンド
第5部 迎撃戦と反転攻勢
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第11話 創生者と記憶の甦り1 挑発する面々(キャラ名版)

 王城大陸へと進行した俺達。完全なる愚物と化した偽勇者共を駆逐し、将軍とカースデビル達と対峙する。しかし、彼らをも凌駕する悪党たる魔術師・公爵共・魔物頭が現れると、事態は一変した。将軍とカースデビル達が中立化したのだ。


 真の巨悪は小悪党を中立化させるとは、よく言ったものである。初対峙の時は悪党そのものだと思えていた将軍とカースデビルだが、実際の所は完全悪ではなかった。そもそも、彼らの配下に女性陣がいたのが大きな要因である。


 既に屠った男爵・伯爵・偽勇者共は、最後の最後まで女性軽視を貫いていた。仕舞いには偽勇者共の行いが顕著だ。シュームとナツミYUが見た事がないぐらいの激昂度を醸し出していたぐらいである。


 対して将軍とカースデビルは、言動こそ相手を貶すものはあれど女性軽視とまではいかなかった。男女問わず相手を対等に見ていたのだ。まあその言動自体は悪党そのものだが、完全なる悪党ではないのは確かであろう。


 そして、魔術師共の言動が激化していくに連れて、将軍とカースデビル達は完全に中立化していく。更には善心化にすら至りだしていた。先に挙げた通り、真の巨悪は小悪党を中立化させる、これである。


 だが、個々人としての戦闘力は将軍とカースデビル達の方が上手でも、魔術師共には最強最悪の力量を持ち合わせている。宇宙船4隻と兵器化した機械の塔だ。圧倒的な物質量で威圧するそれらは、流石の将軍とカースデビル達も顔を青褪めていた。


 幸いにも、こちらはそれなりの巨大兵装は持ち合わせている。レプリカシリーズと宇宙戦艦群である。更には今はまだ“完全なお披露目”とは至っていないが、戦闘機軍団もしかり。



 今し方対峙しだした巨大兵装群だが、ミツキ達の機転ある行動で態とらしく劣勢の劣勢を展開する。宇宙船群に張られた簡易バリアとシールドにより、レプリカシリーズの砲火は全て無効化されたのだ。


 これには将軍とカースデビル達は絶望的な表情を浮かべていた。自分達の力量では到底太刀打ちできないものなため、現状は為す術がない状態である。しかしそれらは全て演出であり、本気化した彼女の一手により、レプリカシリーズの砲弾が相手に着弾しだしたのだ。


 この場合だが、ミュセナ達が開発したバリア・シールド貫通機構としよう。他にもバリアとシールドを無効化して直接被害を与えるものもある。そちらは今は使われていないので、前者が該当してくる。


 それでも、完全無欠だと意気込んでいた魔術師共には痛烈なまでの特効薬となった。規模からして半分以下のものでしかないレプリカシリーズの攻撃が、どれも着弾し続けているのだから。実に何ともまあと言うしかない。


 今もレプリカシリーズの砲撃が宇宙船群に放たれ続けている。レプリカ大和は46cm主砲群に、レプリカ伊400は艦尾側の23cm主砲群。そしてレプリカヴァルキュリアの各砲塔である。


 更には精密誘導兵器、つまりミサイルだ。これらもレプリカシリーズに搭載された過剰兵器と言わざろう得ない。特にレプリカ大和とレプリカ伊400にとっては、場違いの兵装にも程がある。地球産はイージス艦のミサイル兵装を、そのままの形で乗せたのだから。


 先の宇宙船群が放ったレーザー兵器とは異なり、レプリカシリーズはどれも実弾を使っている。安定したダメージを与えるなら、レーザー兵装より実弾兵装に限る。まあ弾薬の問題が発生するが、今は無粋な事だと触れないでおく・・・。




魔術師「ぐ・・ぐぐぐっ・・・。」


 完全無欠だと信じ切っていたバリアとシールドに対し、それらを意図も簡単に貫通させて攻撃を仕掛けるレプリカシリーズ。その様相を目の当たりにし、魔術師は物凄く悔しそうな表情を浮かべていた。恒例の“ぐぐっ”も用いているのは通例的ではあるが。


ミツキ「ハッハッハッ! 様を見なさいっ!」

ミュティヌ「オーホッホッホッ!」


 ・・・何と言うか、完全に悪女そのものだ・・・。悪役令嬢と言った所だろうか・・・。今し方までの劣勢の様相を、意図も簡単に覆したのだ。まあこれらも全て、起こり得る事を想定しての作戦である。


 例の真紅の玉の堅固さは、通常で運用する限りでは完全無欠に近い。宇宙種族が常用するバリアとシールドの劣化版なのだから当然である。しかし、それだけである。それ以上の力量を持つのが、今の宇宙種族達が持つバリアとシールドの防御機構だ。


 そもそも、真のバリアとシールドの防御機構は善悪判断センサーを備える。悪心を持つ者には絶対に効果を発揮しない。仮に魔術師共が持ったとしても、それを使えるという事は絶対にないのだから。それ故の簡易バリアとシールドの防御機構である。


 それに真のバリアとシールドの防御機構がなければ、今の宇宙種族達は生きてはいない。それだけ宇宙空間に存在する力量は、想像を絶する強烈なものばかりだ。常用しないと生存する事すらできないのだから。


 ただその力量は、地球や異世界惑星では痛烈なまでの防御機構へと様変わりしている。精神攻撃以外の全ての攻撃を無効化するのだから、正に完全無欠である。


ミュティヌ「姉御、猛攻は何時までお続けになられるので?」

ミツキ「まあ焦るな。連中は為す術がなく、こちらは無尽蔵の攻撃が可能だ。ならば・・・。」

ミュティヌ「時間は掛かるが猛攻を続ける、ですな。」


 今も砲撃による猛攻を加えるレプリカシリーズを見つつ、態とらしく演じる2人。それを見つめ、この上なく悔しそうにする魔術師共。


 しかし規模的な問題では、一体どれだけの猛攻を加えれば良いのかと思えてしまう。これは俺達は無論、態とらしく“悪役”を演じているミツキとミュティヌも同様に思っていた。


 レプリカ大和は263m、レプリカ伊400は122m。そしてレプリカヴァルキュリアは約3kmの艦体。対して相手は通常宇宙船で20km、大宇宙船で200kmの規模である。機械の塔に至っては500km近い様相である。


 それらをレプリカシリーズの砲弾だけで完全破壊するには、超絶的に火力が足らな過ぎた。それを考えれば、魔術師共にはまだまだ分があるのだが、自分達の攻撃が無力化されている現状に目が行き過ぎているようである。



公爵1「何を血迷っている! 全ての火力を総動員して駆逐せよ!」

公爵2「物量で全てを灰燼に帰せば問題ないのだ!」


 気絶していた公爵共が目を覚ましだした。直ぐさま現状を把握し、全ての戦力を総動員するように魔術師共に叫び出している。今回は公爵共の方が冷静に物事を見定めていた。先の愚物大陸事変では、真逆の様相となっていたのが記憶に新しい。


魔術師「・・・そうだな、用いる全ての力を総動員しようか。」

ミツキ「ハッ! 使うがいい! 全ての力を!」

ミュティヌ「主等に俺達を倒せるのかな? 身の程を知れ!」


 何と言うかまあ・・・。公爵共に叱咤激励をされて復活した魔術師に、更なる挑発をカマすミツキとミュティヌ。近場にいるサラとセラは従者役の如く振る舞っているが、2人の言動にワクワクドキドキがたまらないといった雰囲気だ。


 これは他のヲタク気質の面々の誰もがそう思っている。念話を通して痛烈なまでの思いを感じ取れた。欲を言うなら、2人の役割を担いたいとも思っているようだが、そこは2人に譲る思いのようである。


 と言うか、普通に考えればこの煽りは自殺行為に等しい。今以上の大戦力を出せと挑発しているようなものだ。唯でさえ相手との戦力比は圧倒的に不利である。それでも、先の先を読むこちらにとっては、言わば膿を出し切るような感じであろう。


    第11話・2へ続く。

 完全にバランスブレイカーの状態という・・・。しかし、現状はイレギュラーにはイレギュラーをぶつけるしかありません><; まあ規模からすれば、味方サイドは圧倒的に不利ではありますが。「263m&122m&3000m VS 2000m&20000m&50000m」ですし@@; 不思議の海のナディアは劇中の、ニューノーチラス号と神聖大要塞レッドノアとの対比に似ている感じがします><;


 ともあれ、本題は異世界惑星へと続く流れとなるので、これら事変は言わば各イベントに過ぎません。この後の流れをどうするかで悩んでいましたが、苦労人との接点を設けるために凄い事を思い付きましたので@@; こちらは後の展開にご期待下さいm(_ _)m

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