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覆面の探索者 ~己が生き様を貫く者~  作者: バガボンド
第5部 迎撃戦と反転攻勢
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第5話 休息と報酬2 お疲れ会とリザルトと(キャラ名版)

 全ての後片付けが終わったのは、大規模スタンピード終息後から1週間後。各ダンジョンからの湧現はなくなり、普段の落ち着いた様相に戻った。


 そして、お互いを労うために休息を取る事になる。ネーヴァレアを再出発し、魔大陸方面に赴いてからは、殆ど休息を取っていない。理に適った休息である。


 元台座に一同集い、休息を取る事にした。今は更地になっているため、キャンプを張れるスペースが十分ある。言わば、キャンプファイヤーそのものだ。


ミツキ「お疲れわぅー!」


 ミツキの音頭により、乾杯が行われる。それぞれが持つ飲み物を掲げ、大いに湧き上がる。そう言えば、以前の休息は魔物大陸だったか。遠い日の記憶として蘇ってくる。


シルフィア「相変わらず、お酒はNGと。」

ミスターT「下戸に無理言いなさんな。」

ナツミA「何とも。」


 無礼講の如く盛り上がる一同。そこで再確認したのだが、出揃ったメンバーの9割以上が女性である点だ。男性は一握りしかいない。


シルフィア「ふむ、見事な女性陣よね。」

ミスターT「ある意味、これが本来あるべき姿だと確信している。」

ナツミA「女尊男卑そのものと。」


 本当である。何時の時代、何時の世界も、女性が虐げられる部分が数多い。それを覆した姿が今の俺達である。彼女達を窺えば、それが如実に現れている。


スミエ「前にも挙げましたが、Tちゃんは女性の心を汲むのが得意ですからね。特に異世界惑星に来てからは、それが顕著に表れていますし。」

ミスターT「ああ、リューヴィス事変云々か。これだから野郎共は・・・。」

ミツキ「まあまあ。」


 相変わらずの怒りと憎しみ度だ。女性への悪態に対して、直ぐさま感情が昂ぶってしまう。しかしそれは、決して間違った事ではない。明らかに理不尽・不条理な対応に対しての、明確な行為である。


シルフィア「女としては嬉しいけど、君は全てにおいて度が過ぎるからねぇ・・・。」

ナツミA「仕方がないですよ、それがTさんの生き様ですから。」

ミツキ「時と場合によっては、私達に痛烈なまでの起爆剤となりますからね。」


 ミツキの言う通り、本当にそう思う。周りの女性陣が挙げるのは、俺の言動が各種の起爆剤になっていると。それを挙げるなら、俺の方が奮起させられているのだが。


 やはり、何時の時代も女性が冴え渡ってこそ真価を発揮するわ。それを履き違えたのが、昨今の野郎共である。地球でも異世界惑星でも、その本質は変わらない。


 だからこそ、俺達警護者の存在があるのだろうな。理不尽・不条理な対応への、明確な反抗声明そのものだ。そうしなければ、再び女性達が虐げられるのは言うまでもない。



セレテア「・・・貴方の生き様には、本当に感銘していますよ・・・。」


 そう言いながら、酒瓶片手に抱き付いて来るセレテア。既に顔は赤く、かなり出来上がっている。典型的な酔っ払いそのものだわ・・・。


シェネア「あー! ズルいっす!」

ゼデュリス「抜け駆けは厳禁・・・。」


 セレテアの言動に反論しだすシェネアとゼデュリス。同じくかなり出来上がっており、酒瓶を持ちながら抱き付いて来た。流石の美女達も、こうなると形無しそのものだ・・・。


イザベラ「カオスですねぇ・・・。」

ミスターT「そう思うなら止めれ・・・。」

ミュティヌ「ぬぅーん、無駄だと思いまする。」


 かなり飲んでいると思われるが、酔った感じがしないイザベラ。だが、まるで酒豪の如く酒を飲む姿は、普段のお嬢様が台無しである・・・。


 ちなみに宇宙種族の面々は、まるで酒に酔っていなかった。イザベラと同じく、結構な量を飲んでいるのだが、普通と同じ姿でいる。言動こそぶっ飛んでいるミュティヌだが、酒には滅法強いと思われる。


 ただ悲しい事になるのか、機械筐体のミツキTとティルフィアは、周りの面々のお酌などに奔走していた。無尽蔵に動ける身体故の、悩ましい様相である・・・。



エリシェ「あー、マスター。一応、今回の収入分の計算が出ました。」


 傍らに座りつつ、食事を取りながら資料を手渡してくるエリシェ。食事持ちにラフィナを据え置いている部分が見事である。その彼女から資料を受け取り、目を通した。


ミスターT「・・・相当な金額だな・・・。」

ラフィナ「魔石やら素材やらで、結構な収入が入りましたからね。大規模スタンピード様々です。」

エリシェ「ただ・・・全巨大兵装が放った弾薬を計算しましたが・・・。」


 今度は別の資料を手渡してくる彼女。それを受け取り、目を通すのだが、そこに表記された金額に驚愕した・・・。


ミスターT「・・・これ、地球での出費よりヤバいんじゃないか・・・。」

ラフィナ「撃ち捲くりましたからねぇ・・・。」

エリシェ「後から考えれば、実弾兵器ではなくレーザー兵器にすべきだったんですよ・・・。」


 資料自体を分けてはいるが、弾薬の出費は大規模スタンピードで得られた収入分を完全に超過していた。地球で消費した分よりも酷い様相である。


ラフィナ「アレですよ、地球では世間体の問題から、攻撃の面を控えてはいました。それに、相手からの攻撃による反撃にしか応じていませんし。」

エリシェ「それが異世界惑星では、無礼講の如くぶっ放し続けましたからね。宇宙戦艦群や巨大兵装群の武装自体が、特殊になっているのが問題ですし。」

ミスターT「後はアレか、物資自体を再度作る部分でコストがかさむと・・・。」


 非常に悩ましい結果だろう。地元とも言える地球内での戦いなら、各種兵装が使う弾薬群は安く済むのかも知れない。しかし、異世界惑星となると話は異なる。言わば転送輸入をしている形になるからだ。


エリシェ「これ、今後は重火器の使用を控えた方が良さそうです。」

ラフィナ「絶対に使うべきではない、ではないのですが、実弾兵装ありきだと厄介になります。」

ヘシュナ「その部分は、私達宇宙企業連合でも出費しますよ。」


 追加の食事を持ちつつ、俺達の前に対座するヘシュナ。挙がった宇宙企業連合だが、その総帥を担っているのが彼女だ。参謀はルビナやミュセナが担っている。


ヘシュナ「宇宙企業連合を立ち上げてからは、宇宙船群の総合戦闘力が各段に向上しましたからね。全宇宙船の兵装がレーザー兵器だったのを、実弾兵装も取り入れた事で効率化を図る事ができましたし。」

エリシェ「実弾はどんな環境でも運用が可能ですからね。コストの面を除けば、万能兵装の1つになりますよ。」

ラフィナ「ただ、宇宙空間ではレーザー兵器が火力を増しますけどね。」

ミスターT「無重力空間が為せる業物だわな。」


 本当にそう思う。重力圏での各種兵装の効果は、その環境により大いに変化してくる。逆に宇宙空間では制約が取り払われた。検証はしていないが、間違いなく最大限の威力を発揮する事ができる。


ヘシュナ「今後も、異世界惑星での兵装使用に関しては、一切気にしないで下さい。むしろ、出し惜しみして危険になる方が厄介ですし。」

ミスターT「そうだな、ここはお前さん達の力を借りるわ。」


 俺達が根幹とする概念、力は使ってこそ真価を発揮する、正にそれである。特にここが異世界惑星だからこそ、出し惜しみをしてはならない。


 ファンタジー概念はイレギュラーそのものになるため、油断をすれば飲まれるのは言うまでもない。それに相手は、地球で遭遇した愚物共とは勝手が違う。


 ならば、最大戦力で当たるのが無難だ。俺達が有する最強の力を駆使して、連中を完膚無きまで粉砕するしかない。これぞ正に警護者の真骨頂である。


    第5話・3へ続く。

 魔物の素材を上回る、各兵装の弾薬費(-∞-) リアリティを挙げれば、正にその通りなのですが、夢をぶち壊しそうな感じです@@; 何とも><;


 アーマード・コアの世界の譬喩でもありますが、レーザー兵器はフィルターの交換だけらしいので、費用はかなり抑えられるとか。逆に実弾兵器は弾薬を消費するため、ベラボウに出費がかさみますし><; ミッションだけを攻略するなら、レーザー兵器で即決なんですがね@@; 何ともまあ><;

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