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覆面の探索者 ~己が生き様を貫く者~  作者: バガボンド
第2部 真の敵の淵源
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第9話 魔物の襲来4(キャラ名版)

 不意にスケルトン群に弾丸が撃ち込まれる。そして、強烈な蹴りが放たれた。駆け付けて来たのは、前線に出ていたウインドとダークHだ。携帯撃剣でゾンビ群を蹴散らしている。そのまま、俺の死角に回り込み、魔物共を迎撃しだした。


ミスT(各大門の方は大丈夫か?)

ダークH(大丈夫です。城下町を巡回中のメカドッグ嬢方を派遣して貰いました。)

ウインド(街中を巡回するチームを再結成し、不測の事態に備えて貰っています。)

ミスT(了解した。連中は召喚魔法を使うから、油断しないようにしないとな。)


 中央広場に現れた魔物共は、召喚による襲来だ。王城軍はこうした奇襲を得意としている。セレテメス共和国に巡らせてあるメカドッグ嬢達は、不測の事態に備えて動き回っている。機械筐体を媒体としているため、無尽蔵に動けるのが長所だわ。


 携帯撃剣で近場の魔物共を切り刻みつつ、リボルバー拳銃で狙撃を繰り広げる。ウインドとダークHが、現役の警察庁長官だという事を忘れさせる行動だ。拳銃のリロード時は、お互いに隙を消すように取り繕うのが見事である。


 対して、トリプルマデュース改の方は、その2人に襲い掛かる相手に銃弾を浴びせている。各人工腕部が俺の脳波を受けて、自動迎撃してくれるのだ。こちらも見事と言うしかない。四天王の力作だが、その実力は5大宇宙種族に引けを取らないテクノロジーである。


ミスT(敵の減り具合はどんな感じだ?)

躯屡聖堕メンバー2(依然として変わりません。地球での各事変時の様に、持久戦を展開していると思われます。)

躯屡聖堕メンバー1(3大門側のモンス群を、こちらから狙撃しますか?)

ミスT(そうだな・・・大門前に大穴を空けて時間稼ぎをするか。)

躯屡聖堕メンバー1(了解!)


 既に結構な時間、戦闘を繰り広げている。向こうは無尽蔵に沸き上がってくるが、こちらは疲労度の蓄積があるため不利になる。そこで、3大門前に大穴を空けて、城下町内に入るのを阻止する戦術に出た。


躯屡聖堕メンバー2(皆様方、相手に遠距離攻撃しつつ、大門前から引いて下さい。)

躯屡聖堕メンバー1(30秒後に3大門前に一斉攻撃を行います。)

ミツキ(30秒待ってやる! その間に茶菓子を漁ってやるわぅ!)

ナツミA(本気でやったら、後で没収するからね?)

ミツキ(ジーザス!)

ミスT(相変わらずだわ・・・。)


 次の行動に出る前の予告後、姉妹のボケとツッコミが繰り広げられる。それに不甲斐無い感じで笑ってしまった。


 だが、緊張した雰囲気を崩すには、見事なまでの特効薬だ。3大門外にいる面々が、遠距離攻撃をしつつ、後方に退くのをスムーズに行わせている。緊張感を打破するには、姉妹のボケとツッコミが必要なのだろうな・・・。


 城下町内に撤退した面々を確認したようで、指定した30秒後に猛攻を繰り広げるレプリカヴァルキュリア。大門を破壊しないように、その前面側に夥しい砲弾を撃ち込んでいった。同艦は、レプリカ大和を超える主砲や副砲を備えているため、3箇所同時攻撃はお手の物だ。



 数分後、3大門前には大穴が空き、着弾に巻き込まれた魔物共が倒れている。流石は近代兵器だ、3大門には全く傷が付いていない。近場に居る面々が感嘆していた。


ミスT(その大穴なら、余程の事がない限りは、上がって来れないだろう。魔法や遠距離攻撃が可能な面々を10人ほど守備させて、中央広場の掃討に参加してくれ。)

ミツキ(クローム残党掃・・・むぐっ?!)

ナツミA(やめなアンタ、デカいMTが出るかも知れないから。)

ミツキ(デ・・デヴァスー!)

シルフィア(はぁ・・・。)


 毎度のボケとツッコミだ・・・。よくぞまあ飽きが来ないと思う・・・。いや、飽きが来る以前に、引っ切り無しに飛ばして来るとも言える。見事と言うか何と言うか・・・。


ミスT(恩師の出番、殆どなかったわな。)

シルフィア(彼らの連携は見事なものだからね。私が出るのは、より一層の不測の事態に備えての時のみよ。)

スミエ(こちらも全く同じですね。ただ、海上は依然と襲来して来ていますが。)

シルフィア(了解、追撃支援攻撃を行いますね。)


 海上のレプリカ大和の猛攻は続いている。3大門前の大穴空けを終えた後、海上へと援護射撃を行うレプリカヴァルキュリア。海上は元より、空中からの猛攻は、相手にとって為す術無いものだろうな。




サラ(ヘイヘイヘイ! 相手は何処にいるだー?!)

セラ(纏めて相手にしてやるぜぃー!)


 中央広場での迎撃は続くも、3大門から到来した身内達が攻撃に参加してくる。サラとセラを筆頭に、格闘術で相手を蹴散らしていくのだ。


シューム(サラちゃんとセラちゃん、何時の間にか強くなってて驚いたわ。)

ナツミYU(私達も負けてはいられませんよね。)


 実の娘に近い年代の双子に闘志を燃やす2人。シュームとナツミYUは生粋の警護者であり、近接格闘術の達人でもある。先刻の偽勇者共を簡単に撃退したのがそれだ。獲物を使うよりも格闘術の方が遥かに強い。その2人の猛攻に、為す術がない魔物共だった。


ミスT(3大門側からの侵入はどうだ?)

躯屡聖堕メンバー1(今の所ありません。と言うか、先程の砲撃で怖じている感じですよ。)

躯屡聖堕メンバー2(生身の身体を持つ魔物ですからね。対して、皆さんがお相手の連中は、不死の魔物ですし。)

ミスT(不死でも、死ぬには死ぬのが矛盾してるがな・・・。)


 本当である。ゾンビやスケルトンは不死属性の魔物共、既に死せるものである。それを再度殺すとなると、どういった意味合いになるのか全く以て謎だ。


デュリシラ(マスター、そこは考えたら負けだと思います。純粋に相手が魔物、敵であるなら叩くに限りますし。)

カラセア(こちらのお嬢様方とは雲泥の差、比較すら失礼かも知れませんね。)


 近接格闘術を使うも、武器を織り交ぜる戦術を用いる2人。どちらかと言うと、デュリシラとカラセアは武器の方が得意かも知れない。それでも、シュームとナツミYUに引けを取らない格闘術を習得している。


 しかし、本当に凄い。地球での愚物共を撃退していた時よりも、異世界惑星での彼女達の活躍の方が目覚ましい。水を得た魚を超える感じである。繰り出される一撃のどれもが、簡単に相手を瞬殺していた。


 それを見て、一段と奮起する周りの面々。特に後から駆け付けて来た妹達や、リューヴィス女傑陣が顕著だ。トラガンチームの面々は、常に見て来たからか、後は自前の技術力向上を行っている様子である。


 俺の方は、ウインドとダークHと共に、打ち漏らした魔物共を叩いて回っている。完全な掃除屋である・・・。




躯屡聖堕メンバー2(海賊船群の完全撃滅を確認。他に増援はなさそうです。)

ミスT(お疲れ様、ありがとな。)


 永遠とも思える闘争を繰り広げていると、何時の間にか動く魔物共はいなくなっていた。レプリカ大和・レプリカ伊400・レプリカヴァルキュリアからは、海賊船群の完全撃滅の連絡が入ってくる。地球の各事変もそうだったが、ほぼ合法的に暴れられるのは爽快極まりない。


躯屡聖堕メンバー1(引き続き、周辺の偵察を行います。)

ミスT(ああ、頼むわ。まあ、空中からの攻撃がなかっただけ有難かったが。)


 今の戦いで空中からの侵攻があった場合、若干押され気味になった可能性があっただろう。まあ、もし出てきたとしても、こちらも“空中兵器”を多数待機させている。いざとなった時は彼らの出番だが、今回も不発となった感じである。


 そんな中、倒した死骸を炎の魔法で消滅させていく異世界組の面々。これは流石に地球組や宇宙種族組には真似できないため、彼らに任せるしかない。火炎放射器でもあれば、同じ様な行動はできるが、ここは異世界組に委ねた方が良いだろう。


 ただ、地球の時もそうだったが、相手から素材が得られるのは同じだった。詳しい事は不明だが、ゾンビやスケルトンからも素材が獲得できるとの事だ。実際にそれらを回収している異世界組の面々。



デュヴィジェ(小父様、試合中に例の対話可能なロジックが組めましたよ。)

ミスT(良く動きながら組めたな・・・。)

デュヴィジェ(私達も、小父様と同じ人工腕部を装備していますので。そちらに迎撃を任せている間に開発をしてました。後でペンダントに付与しておきますね。)

ミスT(はぁ・・・やりおるわ。)


 アッケラカンと語る彼女に、呆れるも感心してしまう。人間は人工腕部を3腕までしか操作できないが、5大宇宙種族は最大で5対の10腕まで操作が可能だ。過去にヘシュナが実演をしている。正に阿修羅の如くである。その力を使い、対話可能ロジックを編み出したようだ。


ヘシュナ(5大宇宙種族のテクノロジーの発展型なので、各ペンダントに付与して効果が発揮する事ができますからね。マスターの様に、任意指定で効果を付与する事も可能です。)

ミスT(言い方は悪いが、お前さん達はパソコンみたいな汎用性があるわ。)

ナセリス(アッハッハッ! その例え見事ですね!)


 一際大笑いするナセリス。デュヴィジェと同じくコンピューター関連に博識で、俺が挙げた例えに共感しているようだ。それだけ、5大宇宙種族の力が逸脱している証拠である。


ミスT(魔物娘さん達と対話が可能、か。お前さん達、5大宇宙種族との異文化コミュニケーションも凄いと思うが、魔物娘さん達とのコミュニケーションも凄いとしか言い様がない。)

イザリア(魔物は独特の波長の会話になりますからね。それを魔力を介して念話風に放つ事も可能ではあります。ただ、小母様の様な発展型にまでは考えていませんでしたが・・・。)

ミスT(昔から努力家だったからな。あの女の子さんが、ここまで化けたのには驚くわ。)


 昔を思い出し、目頭が熱くなって来る。デュヴィジェが幼き頃は、ミツキTの逝去時に近い時期のため、その流れを思い出してのものもある。ただ、詳しい様相は今も窺い知れない。


ヘシュナ(記憶読みから、ある程度の流れを思い起こせた感じですからね。それか、ミツキT様と生命の次元で同調したため、思い起こせたとも思えます。全部を思い出す事ができないのが辛いですけど。)

ミスT(気にしなさんな。記憶の犠牲があったからこそ、航空機事変を勝ち超えられた。各事変も同じ様なものだ。ミツキTさんが舞い戻れたのも、同じく記憶の犠牲という要因があったのが淵源だしな。むしろ、心から感謝するしかないわ。)

ミツキT(・・・本当に、何と言うか・・・小父様らしいです。)

デュヴィジェ(流石ですよね。)


 俺の言葉を聞いて、涙ぐむミツキTとデュヴィジェ。ヘシュナも記憶読みで知っているので、同じ様に涙ぐんでいる。この涙こそが、俺が勝ち越えてきた何よりの証だと信じたい。


 急に賑やかになったと思い、意識を元に戻すと、何と周りに魔物娘達がいるではないか。彼女達には念話が通じているため、今の会話を伺っていたと思われる。今まで以上にこちらを見つめて来る目線が優しさに溢れていた。その優しさに触れてか、俺の方も涙が溢れてくる。



ナツミA(Tさんは間違いなく、魔物方との意思の疎通が得意と思いますよ。)

ミツキ(生命の次元からの触発となれば、普段の対話以上の親密度になりますし。)

ミスT(・・・ありがとう。)


 姉妹の言葉に、ただただ感謝するしかない。そこには、俺が今まで貫いて来た生き様が明確に存在している。只管我武者羅に突き進む、そう考えるしかなかった事が多い。


エリシェ(マスターの最強の力とは、人徳度になるのでしょうね。失礼ながらも、各ペンダントと殺気と闘気を除けば、貴方の強さは並程度のものですし。)

ミスT(・・・俺は自身を強いと思った事はないわ。むしろ、お前さん達の方が遥かに強い。俺が唯一勝れるのは、貪欲なまでに生き様を貫く姿勢だけだ。ここはそう確信している。)

ラフィナ(そりゃそうですよ。どれだけの自暴自棄に陥ってまで、這い上がる事を繰り返して来たのかと思いますし。その繰り返しは、正に貪欲なまでに生き様を貫く、ここに帰結しますからね。)


 愚痴の聞き合いを踏まえると、俺の実力を誰よりも知っているのは、この2人になるだろう。それらを踏まえると、本当にエリシェとラフィナには感謝し尽くせない思いだわ。


カネッド(・・・今度、サシで勝負して貰っても良いですか?)

ミスT(負けるから辞退する・・・。)

カネッド(えー! 戦う前から逃げるって卑怯っすよっ!)

ミスT(はぁ・・・。)


 負けず嫌いのカネッドからすれば、戦う前から逃げ腰である俺にヤキモキしているようだ。まあ、どんな争い事だろうが避けるに限る、昔も今もこれからも変わりはない。


ミスT(逆に、ナツミAさんとミツキさんとタイマン勝負してみるといい。凄い事になるよ。)

ダリネム(知ってます、力の出し加減の触り、でしたよね。腕相撲では開始早々、速攻負けました。他の勝負でも全く勝てませんし。)

アーシスト(そのお2人が、ミスTさんには敵わないと言うのですからね・・・。)


 エラい不機嫌そうに見つめてくる。念話によるものなのだが、一念から痛烈に伝わってきた。俺も姉妹には、腕相撲やタイマン勝負では絶対に勝てない。唯一勝るとすれば、殺気と闘気の心当てぐらいだろうな。


ナツミA(その殺気と闘気の心当てだけは、私達全員が束になって掛かっても勝てませんよね。)

ミツキ(黒いモヤを瞬殺する威力わぅ。)

ミスT(一応、な。まあ、俺の真骨頂は1つしかないだろうけど・・・。)

ナツミA(ええ、不殺の精神を解放する、と・・・。)


 不気味にニヤケ顔になると、便乗してニヤケ顔になる姉妹。それに周りの面々は顔を青褪めて震え上がりだしている。この部分だけは俺の長所とも取れるだろうな。


シューム(そんな時は、女性ならではの力を見せ付ければ相殺できるわよ。)

ミスT(はぁ・・・勘弁してくれ・・・。)


 何時の間にか傍らにいた彼女。静かに抱き付いてくるのは健在だ。ただ、身形が女性であるため、同性のシュームに抱き付かれるのは変な感じにはなる。


ミツキ(ぬぅーん! 元の姿に戻るわぅ!)

ミスT(余計一大事になるだろうに・・・。)

ナツミA(今のその様相でも一大事ですけどね。)

ミツキ(ウッシッシッ♪)


 確かにそうかも知れない。男性時なら大変な事になるのは通例だが、最近は女性時でも同じ様に嫉妬心を露わにしてくる。俺の一挙手一投足全てに反応されるには参り捲りだわ・・・。




 中央広場の魔物の片付けを終えると、一同して酒場へと足を運ぶ事になった。昨日と同じ感じになるが、仮眠を取ったために精神的に安定はしている。睡眠欲無効化能力は絶大な威力を誇るが、その反動が恐ろしいまでに返るのが何とも言えない。


 それでも、今は各種力を使うべきだ。相手も何振り構わず動き出している手前、油断すれば寝首を掻かれるのは言うまでもない。特に宇宙船を稼動させ、機械兵を繰り出して来たのだ。今度はそれ以上の大戦力で来るのは目に見えている。


 こちらも、それ相応の戦闘力を出さねばならないが、その都度適切な力を出すべきだろう。下手に過剰な戦力を出せば、パワーバランスが崩壊しかねない。


 まあ、各作品群をこよなく愛する身内達は、それを大いに望んでいるのが何とも言えないのだが・・・。むしろ、超絶的な最強の力を繰り出し、相手を圧倒させてみろとまで言ってきているのだ・・・。


 俺も警護者の理がなければ、それらの恩恵を限りなく享受しまくるのだが、流石にそれはできない。悪い言い方だが、足枷があると行動が制限されるとも言えてくる。


 ともあれ、目の前の届く範囲でいい、大切な存在を守りに守り抜く。それが警護者である俺の絶対的な生き様だ。今後も奮起せねばな。


    第10話へ続く。

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