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覆面の探索者 ~己が生き様を貫く者~  作者: バガボンド
第2部 真の敵の淵源
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第1話 新国家2(キャラ名版)

ミツキ「疲れてないわぅ?」

ミスターT「問題ない。」


 幼子達をそれぞれの母親達に戻し、作戦会議は続く。新大陸の探索は続いており、先発隊と後発隊の入れ替わりも行っている。その役割を担っているのがミツキとナツミAだ。


ナツミA「例のペンダント効果で、一睡もしていないと伺いましたが?」

ミスターT「全部終わったら爆睡する。」

ナツミA「アハハッ、後の反動がデカ過ぎますからね。」


 5大宇宙種族が力を宿す各ペンダント。そのうちの1つに、睡眠欲無効化状態の効果がある。その効果により、一切眠気が訪れないというものだ。しかし、同効果を切った途端、数日は起きれないほどの睡魔に襲われる事になる。


ミツキ「魔法力でも、睡眠欲を欠落させるのは不可能わぅよ。」

ナツミA「宇宙種族のテクノロジー様々よね。」

ミスターT「今は感謝するしかないわ。」


 睡眠欲を無くし、無尽蔵に動けるようにする事。本来なら、絶対に有り得ない様相である。しかし、5大宇宙種族がテクノロジーは、それを実現させる事ができる。何でも、イザリア達もこの手法を使って異世界惑星を調整したらしい。


ミツキ「最強を題した小説・マンガ・アニメには憧れてましたが、まさか私達がそこに至る事になるとは思いませんでしたよ。」

ナツミA「本当よね。魔法や魔物が存在する中世的な世界。それでも、デュネセア一族の三姉妹が創生した世界というのが驚きですけど。」

ミスターT「3人の方も、魔法の概念には理解に苦しむとボヤいていたよ。実際には有り得ないものになるし。まだ5大宇宙種族のテクノロジーの方が、理に適っていると言ってる。」


 魔王・大魔王・魔女の三姉妹が言うのだ、本当にそうだと言うしかない。俺達地球人には、魔力や魔法の魔の字すら理解できず、使う事すらできないのだから。


ミツキ「もし、各ペンダント効果がなかったら、相当苦戦していたと思いますね。」

ミスターT「こちらに来る前に迎撃をした、ゴブリン軍団でも油断できないしな。デカいモンスもいるらしいから、何れ対峙しなくてはならなくなる恐れもある。俺達には太刀打ちすらできない相手だろうし。」

ナツミA「現実と非現実、地球での様相でもそれを痛感させられましたが、この異世界では更に痛感させられますよ。」


 徐に一服をしだすと、そこから1本ずつ取り上げる2人。そのまま一服しだした。四天王が言っていた通り、相当なストレスが溜まっている証拠だろう。


ミツキ「うへぇ・・・不味い・・・。」

ナツミA「アハハッ・・・本当よね・・・。」

ミスターT「お前さん達には合わないわな。」


 ヘビースモーカーではなく、ペーパースモーカーというべきか。喫煙に慣れていないため、苦痛の表情を浮かべつつも一服している。だが、その姿は非常に格好いいのだ。身内の女性陣の喫煙姿は、何時見ても羨ましいほど美しい。


ナツミA「まあでも、今はやるべき事をし続けなければいけませんからね。3大都市の確立、新国家の樹立、相当骨が折れますよ。」

ミツキ「シムシ・・・むぐっ?!」

ナツミA「この雰囲気でよくぞまあ・・・。」

ミツキ「や・・やめろワンコロー!」

ナツミA「誰がワンコロよ。」

ミスターT「はぁ・・・。」


 真面目会話からのボケとツッコミ、本当に脱帽する美丈夫である・・・。だからこそ、心から敬愛できるのだ。四天王が心から慕っているのが痛感できる。


 ともあれ、今は新大陸に新たな生活圏を作らねば。3大都市の大移動は、言わば俺達側が一方的に押し付けたとも取れる。元の都市以上の場を構築せねば、本当に失礼極まりない。ここは、大企業連合の総帥エリシェと総帥補佐ラフィナ、それにトラガンチームの女性陣の力を借りるしかない。


 また、レプリカ大和とレプリカ伊400で補佐人員の躯屡聖堕チーム。地球にいる本隊となる彼らからも、新たに異世界へと人員を派遣して貰っている。当然、ほぼ全員がヲタク気質なため、喜び勇んで名乗り挙げているという・・・。


 エリシェとラフィナもそうだが、この異世界での戦いは正に水を得た魚そのものだ。絶対に存在しないとされる異世界に来れたのだ、大歓喜しない訳がない。


 そして、彼らの気質からして、今の異世界の様相には怒り心頭といった感じだ。地球でも各事変を勝ち進んできた手前、その怒りなどは全く同じである。生粋の熱血漢が集まる軍団とも言うべきか。本当に素晴らしい盟友達である。




 新大陸へと移住してから約1週間。サバイバル生活さながらの様相だが、どの面々も新たな流れに心を躍らせている様子だ。この部分だけは幸いである。


 しかし、新大陸にもダンジョンなどがあるらしく、そこから魔物が現れるらしい。これらはイザリア達が創生したものではないため、この異世界に自然と出来上がったものだと思う。詳しい事は分からないが、今は考える必要はないだろう。


 喫緊の問題は、生活圏の確保と、何れ必ず起こる王城共との決戦だ。それまでには、何とか新たな都市群を作り上げたい。


オルドラ「この配置なら、問題なく領土も維持できると思うが。」

ミスターT「崖伝いは危ないから、少し離れた方が良いと思う。」


 未踏査調査を終えて、新シュリーベルに戻って来た一同。リーダーのオルドラから、現状の報告を受ける。新大陸の規模が結構なものなので、探索も相当掛かったらしい。しかし、身内には超絶的なスペシャリスト達がいるため、問題なく探索できたとも。


ミスターT「集落から開始し、街へと発展してから、都市にしていく方が良いかもね。あと、要らぬイザコザだけは勘弁願うが。」

ナツミA「そこは大丈夫ですよ、皆さん素晴らしい心構えの方々ですから。」


 言うか否か、凄まじいまでの殺気と闘気を放ちだすナツミA。それに総意は青褪めだした。彼女の強さは、生物が必ず訪れる終着点たる、死という概念を彷彿とさせる波動だ。それを目の当たりにすれば、誰でもこうなってしまう。


イザリア「恐縮ですが、小父様やお姉様が仰る通り、要らぬイザコザに関しては厳しく対処します。ここへ訪れた本来の目的は、総意の宿敵とも言える王城打倒を目指すもの。それに、連中と同じ境遇には絶対に至らせません。私の生命を賭けて誓います。」


 彼女の魂の叫びに、一同頷くしかなかった。そう、頷くしか方法がなかった。数万年もの間、この異世界惑星で戦い続けて来た覇者の叫びだ。そこに住まう面々は、その有難みを痛烈なまでに知っている。これは姉イザデラと妹イザネアも全く同じだ。


エリシェ「そう気張らなくても大丈夫ですよ。皆様方は必ず、この新天地で己が使命を発見します。そのための大移住計画でしたからね。それに、この規模の大陸であれば、皆様方にも平等に恩恵があります。今は厳しいでしょうけど、諦めずに突き進んで下さい。」

ミスターT「そうだな。俺からも心からお願いする。この幼子の笑顔を絶やす事だけは、絶対にさせないでくれ。」


 一同に深々と頭を下げた。近場にいる幼子達の笑顔こそが、今後の全ての要因となっていく。未来への大切な申し子達だ、彼らを絶対に不幸にさせてはならない。


オルドラ「・・・マスターがそこまで言い切るのだから、俺達も誠心誠意応えねば失礼だ。何処までできるかは分からんが、俺もそれなりにやってみせるよ。」

イザネア「お義父様と同じく、私も全身全霊を以て挑ませて頂きます。お任せ下さいませ。」

イザデラ「妹達が張り切っている手前、姉の私も奮起せねば張り合いがありませんね。」


 沈黙を破ったのはオルドラだった。その彼に義理の娘のイザネア、姉のイザデラが続く。イザリアも含め、4人はカリスマ性が非常に高く、移住した全員から大変慕われている。魔王や大魔王や魔女の役割から、聖王と大聖王と聖女に変わった証拠だろう。


ミスターT「魔王が聖王、か。」

サラ「魔王の斧が聖王の斧に変化ですね。」

セラ「盾でも良いと思います。指輪を使った増殖もお忘れなく。」

ミツキ「歌を歌ってやるわぅ! 教授ぅ~♪」

ミスターT「何とも・・・。」


 案の定の展開だ。魔王や聖王の単語から、某ゲームを連想させる3人。それに元ネタを知る面々は爆笑し、知らない面々も釣られて笑ってしまう。この連携プレイは凄まじいわ。


ナツミA「はぁ・・・気張ったのが取り越し苦労な感じと。」

ミスターT「お互いに大変だわな。」

ラフィナ「役得ですよ役得、むふっ♪」

エリシェ「はぁ・・・。」


 ボケとツッコミと溜め息と。それでも、それらで周りに笑いを起こしているのは間違いない。その何気ない言動で、意外なほど助かる場面も多々ある。前にも挙げたが、これを狙っての行動であれば、本当に怖ろしい事この上ない。


 とりあえず、新たな方針を決めつつ、次の行動に移る事にした。新大陸の調査は粗方済んだので、生活圏の確立となる。先ずは集落的なコミュニティを作る事から始めねば。


    第1話・3へ続く。

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