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UMAハンターKAIN  作者: バーニー
174/530

番外編【真子の奇妙な冒険】その①

まこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこまこ


さて、真子は何個出てきたでしょう?


私も数えていないっす!!

ハイハイハイ、皆さんこんにちは!!


私の名前は、矢島真子!!


知る人ぞ知る、未確認生物研究機関より派遣されたUMAハンターの一人っす!!


身長154センチ!


体重42キロ!!


バストはちょっと言えないっすけど、かわいいかわいい、女の子ですよー!!


今から始まるのは、【ハンターフェス編】の前日譚!!


なんとなんと!! 私が主役でございます!!


語り手交代!!


いつもの三人称から一人称にクルクルチェーンジ!!


ってことで、本編始まるので、ぜひ楽しんで言ってくださいね!!











【真子の奇妙な冒険】


1


うーん。


眠い。


布団の外で、最近買ったばかりの目覚まし時計が鳴っている。


ビービービービー、ビービービービーと、煩い・・・。


「おい、真子!!」


あたしの部屋の扉が開いて、これまた煩い八坂さんが入ってきた。


「さっきから煩いんだよ!! さっさと目覚まし時計を止めろ!!」


昨日は深夜までUMAハントの任務に向かって、明け方に眠った八坂さんの機嫌は最高潮に悪かった。


残念っスね。私も、昨日深夜までマリカーをしたんで寝不足なんです。だから、私もイライラしているんですよ。


「・・・」


私は布団の中に潜り込んだ。


八坂さんの舌打ちが聞こえる。


「くそ、このば馬鹿真子!!」


ズカズカと私の部屋に入ってきて、机の上に置いてある目覚まし時計の音を止めに入った。


「あ? なんだ? 止まらないぞ!!」


何か、ガチャガチャと弄る音がした。


そこで私は、その目覚まし時計が普通の仕様ではないことを思い出した。









そう言えば、あの目覚まし時計、「プロペラ目覚まし時計」っていう名前だったな。


うん。その名の通りの目覚まし時計で、時間が来ると、本体に取り付けられた「プロペラ」が回転して、どこかへ飛んでいく。


音を止めるには、飛んで行ったプロペラを見つけ出し、本体に戻す必要があるのだ。


「・・・くそ!! 真子!!! どうやったらこの目覚まし時計止まるんだよ!!」


八坂さんの慌てる声。


私の眠気は消し飛んでいたけれど、その声がとにかく面白くて、放って置くことにした。


ビービービービービービービービービービービービービービービービービービービービー


と、目覚まし時計が鳴り響く。


「真子!! 止めろ!! うるせぇんだよ!!」


「・・・・・・」


私はさらに布団に深く潜った。耳を塞ぐ。


「この馬鹿真子!!」


八坂さんが私の布団を剥ぎ取った。


その瞬間、私は思い切り叫ぶ。


「ぎゃああああああああああああああぁぁぁあああああああああああぁぁぁあああああああああああぁぁぁ!!!!」


「あ?」


突然叫び出す私を見て、八坂さんは妖怪を見るような目をした。


しばらくして、階段を登る足音が近づいてきた。


「どうした!!」


やっと来たのは、椿班総司令官の味斗さん。


私は少しガッカリした。山田さんとか、鉄平さんなら面白い展開になっていたのに。


「真子!! 何があった!!」


私はキリッと「演技モード」に入ると、泣きそうな声で味斗さんに訴えた。


「八坂さんが!! 八坂さんが!! 夜這いを掛けて来たんです!!」


「あ?」


八坂さんは眉にシワを寄せた。


私のパジャマの胸ぐらを掴む。


「おい真子。僕がいつお前を襲った?」


「今襲っているじゃないっスか」


「撃ち殺すぞ!!」


うん、キレる八坂さんも面白い!!


味斗さんは、深いため息をつくと、足元に落ちていたプロペラを拾い上げ、けたたましく鳴っている時計の本体に戻した。


音が止む。


「早く着替えるんだよ。今日は二人に任務があるんだから・・・」


そう言って、階段を降りて行ってしまった。


やっぱり、味斗さんに冗談は通用しない。鉄平さんなら、ブチ切れて八坂さんをボコボコにしてくれるんだけど・・・。


「お前、何? あの悪趣味な目覚まし時計は・・・」


八坂さんは私の胸ぐらを掴んだまま、プロペラ目覚まし時計に目をやった。


「普通の買えよ」


「普通の買ったら、簡単に止められちゃうじゃないすか」


「え? 撃ち殺されたいの?」


八坂さんが私を睨む。


手に力を込めた瞬間、私のパジャマのボタンがブチッとちぎれた。


「あ」


「あ?」


私の胸がポロリする。


八坂さんは、私の胸元をじっとみた。


ニヤリと笑う。


「風邪ひくなよ」


ぽんぽん。頭を叩く。


ぷっつーん。私の堪忍袋の緒が切れました。


私は壁に立てかけておいた、名弓【天照】を掴んだ。


「射殺されたいようっすね」


「お前こそ、脳天ぶち抜いてやろうか?」


八坂さんもどこからともなく、片手拳銃を取り出して、私の額に向けた。


その瞬間、部屋に山田さんが飛び込んでくる。


「馬鹿なことをするな」


ゴツン!!


ゴツン!!


二人して、山田さんの拳骨制裁を受ける。


私と八坂さんは、頭にたんこぶを浮かべて倒れ込んだ。


「何するんすか?」


「室内で武器を構える馬鹿がどこにいる?」


山田さんの丸メガネがキラーンと輝く。


私は八坂さんの方を指さした。


「ここにいます」


「撃ち殺すぞ!!」


八坂さんの怒号が響く。


今日も、椿班のメンバーは元気です。













その②に続く。



その②に続くッスよ!!

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