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UMAハンターKAIN  作者: バーニー
125/530

クロナ&真子VS唐草 その③

薄氷を砕くその蹄が


凍傷で赤くならんことを

3


「蹴り飛ばせ・・・、【山羊男】」


能力を発動した唐草の容姿が、一瞬で変化する。


小枝のように細い骨の周りに、引き締まった筋肉が付いていた唐草の脚が、パキパキと乾いた音を立てて変形する。


さらに細く。


さらに筋肉を引き締める。


「あれはっ!!」


クロナには見覚えのある姿だった。


「ふーぅ!!」


唐草の下半身は、山羊の後脚に変化したのだ。


「あれは、ゴートマンの下半身!!」


「そうだよ・・・」


唐草にニンマリと笑った。上半身の変化は全く無い。


「これは、ゴートマンの能力だ」


和傘を閉じて、フェンシングよハードレイピアのように構える。


「君は、ゴートマンと戦ったことがあるよね・・・」










【補足】・・・ゴートマンの初登場は、白陀編。頭は山羊の頭。上半身は大男。下半身は山羊の後脚。巨大な斧を装備している。響也によって殺された。











「え、ええ・・・」


と言っても、蛇山の時にゴートマンを倒したのは、響也とカレンだ。


唐草は、山羊の蹄でカツカツと床を叩いた。


「あれは、脳のない獣だった」


「獣・・・」


「だけど、僕は違う。僕は、人間の頭脳を持つ・・・」


唐草は姿勢を低くして、脚に力を込めた。


「俺の脚は、山羊の脚!!」










ドンッ!!!










踏み込んだ瞬間、床が粉砕した。


まるでロケットのような勢いで唐草が飛んでくる。


「っ!!」


「砕けろ!!」


山羊の後脚の蹴りが、クロナに迫る。


「くっ!!」









ギンッ!!









何とか、名刀・黒鴉の刃で受ける。


「っ!?」


蹴りの勢いが、数倍に跳ね上がっていた。


(受けきれないっ!?)


「オラァ!!」


踏ん張りが効かず、吹き飛ばされる。


(まずい!!)


空中で身体を捻り、体勢を整える。そのまま床に着地しようとする。


それよりも先に、唐草がクロナの着地点に回り込んでいた。


「遅い!!」


「っ!」










ギンッ!!










唐草が振り上げた名傘・雨乃朧月の、黒鴉がぶつかり合う。


「っ」


何とか受け流し、床に転がる。


隙を見せたクロナに、唐草は追撃する。


「名弓・天照!!」


真子が唐草に向けて矢を放った。


だが、直ぐに察知した唐草は、素手で矢を掴む。上体を捻って、真子に投げ返した。


「なっ!?」


真子は飛び退く。


床に矢が突き刺さり、爆炎をあげた。


(反射速度まで上がっている!?)


真子は試しに、もう三発矢を射った。


「無駄だよ!!」


唐草は一発を蹴り飛ばし、二発目を傘で弾き、三発目を素手で掴んだ。


再び投げ返してくる。


能力を解放して、反射速度が上がった唐草にとって真子ごときの矢など、恐るるに足らなかった。


唐草が真子の相手をしている間に体勢を整えたクロナは、唐草の背後から斬りかかった。









ギンッ!!










和傘に防がれる。


「さあ、楽しもうよ!!」


激しい剣戟が始まる。










ギンッ!!


ギンッ!!


ギンッ!!


ギンッ!!


ギンッ!!


ギンッ!!










「くそ・・・!」


唐草はかなり手を抜いて傘を振るってきた。


分かるのだ。


ぶつかりあった刃から、唐草が自分を舐めているのだと伝わってくる。


唐草はニコニコと笑っていた。


まるで、楽しい遊びをしている子供のように。


「あはははは!!」


「くっ!! うっ!!」


ギンッ!!


ギンッ!!


ギンッ!!


ギンッ!!


ギンッ!!


ギンッ!!


押される。


後ずさる。


「弱い弱い弱い!!」


「なめるなっ!」


クロナは黒鴉を切り上げた。


鋒が唐草の目を抉り出そうとする瞬間、唐草は人間離れした動きで身体を反らす。


「甘いよ!!」


そのまま、山羊の蹄で、クロナの顎を蹴りあげた。


「がはっ!!」


顎は、人間の弱点である。


顎を攻撃されれば、脳が揺れる。


故に、脳震盪を引き起こす。


(まずい・・・!!)


クロナに視界に火花が弾け、地面が歪むような感覚に襲われた。


意識を強く保とうとした瞬間、唐草の蹴りがクロナの腹に直撃する。


「がっ!?」


「ごめんね、女の子のお腹、蹴るなんて・・・」


クロナは意識を失った。


吹き飛ばされ、壁に叩きつけられる寸前で、真子が受け止める。


「クロナ姐さん!!」


「その女の子はもう動けないよ!!」


唐草が残りのUMAハンターを仕留めに入る。


「ちっ!!」


真子は白目を剥いたクロナを抱えて跳んだ。


「クロナ姐さんがやられたのは、サポートが上手く出来なかった私が悪い・・・!!」


真子は離れた場所にクロナを横たえる。


「逃がさない!!!」


「こっちっスよ!!」


クロナに攻撃が集中しないよう、距離を取る。


そして、素早く彼女に【回復矢】を放っておいた。


「さあっ!! こっからは私が相手ってスよ!!」










第42話に続く

第42話に続く

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