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脳筋乙女の異世界花道  作者: 藤沢正文
第6章 カオル式新兵訓練計画 〜我は汝を漢に成す〜
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奴隷冒険者、心を鬼にする?



 カオル式新兵訓練計画カオルズ・ブートキャンプの概要。



 其の一、まず移動の際は私が用意したカオルの荷物(カオルズ・バッグ)を背負い移動する事。


 このカバンの中身は、アイテムボックスに入っていた見るからに重そうな砲弾が幾つか入れてある。


 勿論、新兵達には中身を伝えていない。敢えて言うなら、大切に扱わないと死ぬとは言ってある。



 …………。



「あね……隊長ッ!」


「なんや?」


「これそんなに重くないんですけどいいんですか?」



 出発前にジョゼがそんな事を言い出したので、エール樽も背負うように言ってやった。


 その際、ジョゼは顔を引きつらせて猛抗議して来たが、無理やり背負わせた。


 シャルジュはカオルの荷物(カオルズ・バッグ)の時点で限界みたいだったので、それ以上負荷を掛けるのは止めた。




 ***




 其の二、魔物(モンスター)との戦闘は基本的に素手で戦う事。


 (あらかじ)め、戦闘の際は私自ら新兵達の装備を回収して、無理やりにでも素手で遣り合って貰っている。


 その際、もしもの時の為に私は後衛で新兵達の奮闘を眺めるに留めている。


 あー戦いたい、戦いたいけれど、これも彼らの為、グッと堪えそれをエールで流し込んでいる。



「カオルぅーッ! 無理だよ助けてよーッ」



 シャルジュがゴブリン相手に必死の形相で攻撃を避けながら私に助けを求めていた。



「ご主人様ならダイジョーブ! ガンバッテーッ!」



 私は少し離れた位置から声援を送る。


 シャルジュは筋がいい、ゴブリンの攻撃を紙一重で(かわ)しながら私に助けを求める余裕もあるのだ。


 ジョゼは頑張ってはいるが、ゴブリン2体の攻撃を(かわ)し続けるのが精一杯のようだ。



「ほんじゃーやりますかッ」



 二人の動きが少しづつ鈍くなってきた頃合で、私は立ち上がり二人が相手していたゴブリンを『素手』で倒していった。



 …………。



「「し、死ぬかと思ったー」」



 ようやく訪れた休息に、二人ともほぼ同時にその場にへたり込んだ。



「みんなよく頑張ったなぁ」



 私は腰に手を当て、二人頑張りを労った。


 しかし、二人には物凄い形相で睨まれた。




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