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脳筋乙女の異世界花道  作者: 藤沢正文
第4章 避難勧告発令、激戦バーウィッチ! 〜己が力は我が為に〜(後編)
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当事者、冒険者を圧倒する!



 僕は悪夢か何かを見ていた。


 ここに集まっているのはバーウィッチでもトップクラスの冒険者ばかりだ。


 それが、たった一人。


 たった一人の、『人間(ニンゲン)』に押されているのだ。



「大丈夫、(スイ)?」


「うん。でも自分の魔法にやられるなんて……」



 僕は妹の(スイ)を抱え、回復役(ヒーラー)が控えている後方へ移動する。


 そこには既に白竜団(パロロコン)のダルベルトさんとダミアさんが運び込まれていた。


 隅には聖なる盾(アイギス)ハナが頭を抱えて(うずくま)っている。


 戦闘が始まってまだ数十分、討伐隊の4人が負傷しているのだ。



「何なんだよアイツは……」



 今はタイラーさんとエリーゼさんが、何とか前線で押さえ込んでくれてい……



「あッ……タイラーさんが……」



 思わず言葉を失った。


 討伐対象(アイツ)は、鎖がついた鉄球を振り回しタイラーさんの刀に巻き付けると、そのままタイラーさんを蹴り飛ばし、刀を奪い取ったのだ。



「無茶苦茶だ……」



 遠距離攻撃である、弓も魔法も効かない。


 剣も全て()なされ、反撃される。


 近距離、中距離、遠距離、全ての範囲で攻撃を仕掛けて来る。



「ここは一旦引くぞッ!」



 タイラーさんがやられた事もあり、一先ずの撤退をサンディスさんは指示した。



『何や、もう終わりかいな』



 僕らが撤退すると、討伐対象(アイツ)は残念そうに僕らの事を見送っていた。




 ***




「ありゃー化け物(バケモン)だぜ」



 脇腹に一撃を喰らった、ダルベルトさんが夕食を食べながら語っていた。


 取り敢えず、負傷した全員の回復は終わり、明日に向けての作戦会議が行われていた。



「状況に応じて武器を変えてくるのよッ」


「俺たちの攻撃が一切通らないのが、ヤバいよな」



 みんな各々で感じた意見を述べている。



『戻りました』



 突然、暗闇から声が聞こえ、全員が一瞬身構えた。



「ああ、ヴィンセント。彼女はどうだった?」



 どうやら偵察に行っていたヴィンセントさんが帰って来た様だ。



「対象は呑気に焚き火をしながらエールを飲んでました」


「そうか、それ…『おーいッ!』」



 報告を聞き終えサンディスさんが指示を出そうとした瞬間、聞き覚えのある声が聞こえてきた。



『おーいッ! なぁ、一緒に飲まへん?』



 突然の出来事に、全員がその場で凍りついた。




討伐対象(カオル)の第一印象 その2】


【ダルベルト】

 剣聖(ソードマスター) 男 37歳

 「黒髪なんて珍しいな」


【アルマルク】

 弓使い(アーチャー) 男 21歳

 「結構タイプかもッ♪」


【ダミア】

 魔法使い(ウィザード) 女 32歳

 「……若い子ね」


【玄】

 魔法剣士 男 13歳

 「阿呆そうだなー」


【翠】

 魔法使い(ウィザード) 女 13歳

 「頭悪そう……」




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