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脳筋乙女の異世界花道  作者: 藤沢正文
第10章 ローリング☆ストレンジャーズ 〜嗚呼、転がり続ける我が運命〜
122/157

流浪人、新たな世界へ走りだす!



 ドドドドド____



 低い呻き声の様なエンジン音を出しながら、魔道バイクは明るくなった森の中を未だに走っていた。



「アイラ、飴ちゃんくれ」


「えー、やだよー」


「魔力切れたら、歩きやけどそれでもええんか?」



 深夜に王城を出た私たちは、夜通し森を走り続けた。


 野宿という手もあったが、今は出来るだけ王城から離れた方が良いだろうという事で無理をしてでも走り続けたのだ。



「むー、仕方ないな〜」



 そう言って、嫌そうにアイラは『魔力飴』を私に手渡した。



 …………。



 魔道バイクの燃料は運転手(ライダー)の魔力だ。


 どういう原理かわからないが、グリップを握りアクセルを回すとグングン魔力が吸い上げられる。


 私はすぐに魔力飴を咥え、魔力の回復を図った。



「お! これ、めっちゃ凄いやん! どんどん魔力回復すんで!」


「でしょ、でしょ! これを作ったあぃらをもっと褒めてもいいんだよ?」



 ステータス画面を確認しながら、自分の魔力がどんどん戻っていく様に感動していると、アイラが嬉しそうに鼻を高くしていた。



「つか、魔力飴(これ)売ったら、めっちゃ売れるんちゃうん?」


「…………そだねー」



 私の提案に何故かアイラは乗り気じゃないらしい。



「つか、アレ! 町じゃない?」



 そして、話題を逸らすようにアイラは前を指差した。


 気を取り直して前を向くと、少し先に小さな町が見える。



「とりあえず、着いたら宿で一眠りするか!」


「そだねー、ちょー眠いしー。つか、ちょっと寝るから着いたら起こしてー」


「おい、ずるいで! (ウチ)も眠いねんから……って寝るな! 起きろアイラーッ!」



 そうしてアイラは町へ着くまでの間、寝息を立てて眠ったのだった。



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