慣れないことはしないほうがよさそうだね?
物凄く間が空いてしまい申し訳ないです…
まだ体調が万全では無いですが取り敢えず週二位で投稿できたらと思っています。
ブクマ500件ありがとうございます!楽しく読んでいただけたらと思います。
向こうの世界では見られない満点の星空に見守られ、空を駆けながら掲示板とお知らせをチェックする。
「イベントは今日の17時からなんだね」
現在時刻は朝の5時前だからまだまだ技能の練習をする時間がありそうだね。もうよく分からないものが多過ぎるけど取り敢えず強い敵と戦えるようにしないとだよ。
何と戦うかは知らないけどやっぱりチートみたいなのを貰ったからにはボクつよーいをやりたいからね。
少し疲れたから、足場にしていた16枚の鉄扇を正方形に並べてそこに腰を下ろして足をぷらぷらさせる。ふーもふもふだよー。
4時からこっちに来て複製の練習をしたから鉄扇を2倍に増やすことに成功したよ。移動も楽になったから良かったね。疲れたけど。
この複製はやっぱり反則級っぽいよ。あまり魔力を使わずに同じ性能のものを複製することができるんだよ。
ボクは無詠唱でもできるけど、詠唱に時間がかかる最上級魔術スキルを放つ時に、それと同程度の魔力でもう一つ放てるんだから。武器にも使えるしさっき試してみたけど、回復薬にも使えたから万能感が半端ないね。
ふぅ……、疲れたよ。やっぱり気疲れかな?多分掲示板をみたからだと思うんだけどね。
ボクは可愛いから評価されちゃうのは仕方ないけど、その評価を直に感じたことが無かったから。ていうか掲示板怖いよ!あの人たち何かおかしい気がするよ。
現実逃避に空を眺めて尻尾をもふもふ。もふもふもふー。
そろそろ次の所に行こうかな。どこに行くか決めてないけどね。まずここがどこかも分からないよ。
マップを開いてみると始まりの街から結構離れているみたい。ひたすら空を駆けてたから気付かぬうちに遠くに来ちゃったんだね。
下を見てみるともう少し先に光が集まってるところが見えた。他の街みたいだからとりあえずそこに向かってみようかな。
「ひゃぁぁぁぁぁ」
どうもルカです。ただ今お空を飛んでいる最中だよ。思わぬ速度が出ちゃって変な悲鳴が出てるけど気にしないでね。いやいや、そんなこと言ってる場合じゃないんだよ!
思わず風魔術で空飛べないか試してみたけど、失敗したみたい。真後ろに風の奔流を生み出して体を飛ばしたけど想像以上の速さでもうめちゃめちゃだね。
段々と高度が下がってきたけど、どうしよう。さっきの目標の街を通り過ぎちゃったんだよね。それに着地の方法考えてなかったんだよ。
このまま着地したら確実に死んじゃいそうだよ。けど風魔術でどうにかしようとしても嫌な予感がするよ。
あーだこーだ考えてる間に大きな山脈の麓に落ちそうになってきたよ。このままいくと、一軒だけぽつんと建ってるお家にぶつかりそうなんだけど。
鉄扇は少し後ろを飛んできてるから足場にすることができなさそう。ここは使ったことが無い重力魔術なるものを使うしかなさそうだね!あるか知らないけど。
重力を無くすだけだと慣性のまま飛んでいきそうだから、少しづつ反対側に重力を強くして勢いを殺そう。そうしよう。
魔力をたくさん込めてイメージをするだけの簡単なお仕事だよ。体が徐々に進路方向とは逆に引っ張られていく感じで!
お家に近づく中、一瞬だけなんとも言えない不快感が体を襲った。ピリッとした感じがしたけどなんだろう?
深く考えるよりも先に体がなんとか止まったよ。もう少しで知らない人のお家に突撃するところだったよ。
「空を飛ぶのも要練習だね……」
今度飛行魔術なるものを使える人がいたら聞いてみるしかないね。それ迄は危険すぎて使えないよ。
危うく突撃するところだったお家は木造のお家だったよ。ログハウスって言うのかな?
窓から光が漏れてるから中に人が住んでいて、もう起きているみたい。けど、すぐ近くに森があるから魔物とかは平気なのかな?
お家の前でもふもふしながら考えていたら玄関のドアが開いて、中からおじいちゃんが出てきたよ。
少しピリピリとした雰囲気のおじいちゃんはボクを見て少し驚いた顔をしていた。
「お嬢ちゃん、こんな時間にどうしたんじゃ?」
柔らかな笑みを浮かべて問いかけてくるおじいちゃん。だけどその中から警戒心が伝わってくるよ。ボクはただお空のお散歩してただけだから怪しくないよ!
だけどこんな時間にお空の散歩してたなんて怪しいかも知れないからなんとか警戒心を解かないとね。
ここはボクの対人能力の高さの見せ所だね!
「えっと、お腹空いたからご飯を食べに来た……よ?」
やっぱりだめみたいだよ