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クライシス・ホーム  作者: 天崎 栞
【第3章〜心の中にあるもの〜】
27/120

3-5・急に途絶えた足跡



風花とフィーアがルームシェアしているマンションは、

クライシスホームより少し下に下った近くにある。

比較的徒歩で生きる距離だ。


夕焼け空の下。

だが、雲行きは宜しくなく暗雲の空に変わりつつある。

フィーアの車椅子を押しながら、マンションを目指した。





一階の角部屋。

このマンションは北條家の所有する建物だとフィーアから聞いて驚いた。

やはり跡継ぎの身である少女は何処かで監視されているのだろうか。

フィーア曰く、例え離れていても執着の家・北條家からの束縛は厳しいと聞いた。


鍵を開けてフィーアは中に、圭介はドアの前に立ち待つ。



「風花_____?」



フィーアが部屋に入ると、そう呼びかける。

返答はない。眠っているのだろうかと思いながら寝室を見る。

風花のベットには主が抜け出した痕があるだけ。

他の部屋も見廻したが、少女は何処にも居ない。


居ないとなれば、何処かに行った。

書き置きの手紙も何も見つからない事に気付いてフィーアははっとする。

何も言わないまま何処かへ行ってしまったと。



「すみません。圭介さん、風花が居ないんです……」

「え?」


圭介は驚いた。

もう日が暮れ始めている。なのに居ない。

日が暮れてからだと事件に巻き込まれてしまう事も多い。


フィーアによれば仕事以外は家から出ないらしい。

買い物するにしても一緒か何か連絡してから行くんだとかで、こんなに

唐突で携帯も家に置いたままで、彼女だけ何処かへ行ってしまった

なんて事、彼女には無い。少し驚きを隠せなかった。


「不味いですよ、こんな時間帯に」

「こんな事無いんです。でも…」


そう言いかけて、フィーアは言葉を飲み込む。

そうだ。きっと今回の事がキーパーソンとなっているのだろう。

あの葬儀に関連していること。あの以来の変わった彼女の様子は…。

だとしたら風花は風の様にふらっと"あの場所"へ行ってしまったのかも。


時々、風花が足を運ぶあの場所。

フィーアは口許を抑えながら、圭介を見る。

しょうがない。あの少女は破天荒な自由人だから帰って来るとは思うがたまには青年を、北條家の戯言ざれごとに巻き込むか。


(___元々、彼は風花の為に雇い拾った人間でもあるし)



「圭介さん。今から時間はありますか?」

「後は夕飯買いにコンビニに寄るくらいで…特に何もないです」


「なら。ちょうど良いわ。

圭介には、これから行って欲しい所があるんです」

「え?」


玄関先のテーブルでペンを持つと、フィーアは紙に走り書きをしていく。

そしてその紙切れをそっと圭介に渡して、強い瞳で圭介を見上げた。


「心当たりならあります。きっと風花は其処にいるのかも」

「……此処に?」

「私からのお願いです。

いや、これは貴方の仕事の役割りでもある。

心配なら風花を探してくれませんか? きっとその場所に風花は入る気がします」


何をするか解らない、あの少女。

心配なのは変わらない。フィーアの言う通り、自分の役割りは、少女の監視人兼教育係、護衛_これは仕事なんだろう。

だが、これは仕事ではない。上司からの頼み、自分の心配。



「……分かりました」


フィーアの願いを受け入れると

圭介はメモに書いてある通りの場所に向かう事にした。




トントン拍子ですが、短い予定なのでご理解頂けると幸いです。

ごめんなさい。

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