第6話:異世界で初めての魔法に感動しました。
評定 4.7、PV 1149、UA 455。
評価とアクセスをしていただき、ありがとうございます。
本日、8月19日の22時45分。第6話が出来ましたので投稿します。
――――――――――
【サトー|《佐藤》・ソーマ|《蒼真》・ヴォルフマン】
種族:平行世界Ⅲ太陽系地球人 [真人]
性別:男
年齢:17 [アルナイル新暦217年 7日7日 生]
身長:184cm
体重:86kg
固有技能:不明
獲得技能:不明
所有アイテム:軽ワゴン車 [状態/一部損壊]
――――――――――
『ほう…』
俺のIDカードに目を通した虎人の衛兵が、意味深な反応をする。
『お前も見てみろ』
『…ああ』
虎人の衛兵が、隣にいた真人の衛兵に俺のIDカードを見るよう促す。
『…ほう』
俺のIDカードに目を通すと、こちらの衛兵もニヤリと意味深な反応をして、カードをしまうよう俺に指示する。
とても気になるが、何なのだろうか?
もしや、記載に何か変なところがあるとか?
「あの…、すみません! 俺のデータ、何か変なところがありましたか…?」
『ああ、特には問題ない。特には…なあ?』
『そうだな。特には』
二人とも何なんだ…!
特にはの“は”の部分に、何か引っ掛かるモノを感じるんだが!
…俺の不満を察してだろう、虎人が話を続けた。
『なに、この系の地球人が転移してきたのは久々なのでな。問題ない。気にするな』
え~? 本当かよ!
納得はいかないが、俺は、そういうものなのだろうと割り切ることにした。
この世界の事情が全くわからないし、これ以上考えても無理っぽいからな。
「…そうでしたか」
俺は諦めて、それ以上考えるのをやめた。
『クロード殿、これから交代の者を呼ぶので』
『ああ、宜しく頼む』
真人のほうが、虎人を“クロード”と呼んだ。
お、虎人のほうの名前はクロードか!
虎人の名前がわかって、俺はホッとした。
俺は初対面のひとの名前を呼びたいとき、“あなた”とか“きみ”とか色々な呼び方があるのは、正直なところ戸惑ってしまうのだ。
英語は、“You”と“Youだけ。
ドイツ語は、“du”・“ihr”か“Sie”だけ。
同じく、日本語も主語がシンプルだったら良かったのに!
ところで…。
真人の衛兵はなぜ「交代の者を呼ぶ」と言ったのだろう?
何かあるたびに一人が移動してしまっては、城門の守りが薄くなるし、どうかと思う。交代要員が近くにいるかというと、それらしき人は見当たらない。
ここから動かないで、どうやって交代の衛兵を呼び出すのだろうか? …謎だ。
そんなふうに俺が疑問を解こうと色々と思考しているなか、彼は腰にぶら下げた袋から鶏卵サイズの透き通った薄青い玉を取り出した。
『では、始めます』
真人の彼が【魔導機器起動】と唱えると、玉がうっすらと輝き始めた。そして次に【念話】という言葉を口にすると、玉の中から複雑な紋様の魔方陣が飛び出し、ホログラムのように空中に展開した。
「凄い…」
初めて見た魔法。
地球じゃ、魔法なんて空想の産物以外の何物でもない。
でも、この世界には当たり前のように魔法があり、当たり前のように使われている。
玉を耳に充てながら連絡を取りあう彼の姿を見て、俺は凄い以外の言葉が出ないくらいに感動した。
『クロード殿、交代の者と連絡がつきました。彼らが到着し次第、面談室に移動しましょう』
通話を終えた衛兵が、クロードに報告をした。
『了解だ。ありがとう』
『いえ、任務ですので』
クロードにありがとうと言われた真人の彼は、表情をあまり変えずにクロードに対して目礼だけして応えた。
――――――――――――
しばらくして、引き継ぎの兵士が来る。
2人の真人の兵士は俺に目礼して、持ち場へと移動した。
『それではヴォルフマン君、これからキミを面談室に案内しよう』
クロードが、気さくな感じで話し掛けてきた。
『なに、緊張する必要はない。尋問ではないのでな』
「はあ…」
リアクションに困った俺は、何とも間抜けな返事をしてしまう。
客観的に…アホだよな、俺。
クロードと真人の衛兵がまた、何か生温かい視線を俺に向けてきた。
俺は居た堪れなくなったので、2人に黙って付いていくことにした。
――――――――――――――――――――
残金:4537Ы
読んでいただきありがとうございました。
次話は8月下旬のうちに仕上げる予定です。
お待たせしてすみませんが、よろしくお願いします!




