第11話:魔方陣の作り方。~打ち合わせ編~
2000字に達してませんが、第11話をお送りいたします。
データがとびまくる第11話、鬼門ですね。
それでは、よろしくお願いします。
その後の話の流れで、防爆保管庫を作ることに決まった。
改造に使うタンスは、出来るだけ安く作りたいので不用品置き場からリサイクルすることにした。
材質は木で、大きさは家庭用冷蔵庫くらいの大きさのもの。
下に膝下くらいの深さの引き出しがあり、上は観音開きの扉が二段に分かれている仕様のもので、収納に便利そうだったからこれを選んだ。
「マルコーさん。防爆保管庫、具体的にどうやってつくりましょうか?」
ジエチルエーテルが気化しやすく容器内圧が上がりやすいこと、-45℃ に引火点を持つこと、帯電し易く静電気の火花放電で引火すること、発火点が160℃ と低く簡単に着火すること、直射日光や酸素で爆発性の過酸化物を生成しやすいことなど危険性をメモに羅列していき、マルコーさんに対策の案を出してもらう。
『なるほど…。これなら魔方陣で対処できそーだな』
「マジっすか…!」
『他の奴じゃムリだろうけどな』
マルコーさんが、メモに目を通しながら断言する。事実、マルコーさんの魔方陣作成技術はAランクで国でも屈指だということは、アルマリオさんから聞かされていた。
「では、具体的な方法を教えてもらえますか?」
『オッケー』
すると、マルコーさんがメモに文字を書き加えていった。
『まず保存瓶は話し合った通り、暗色の厚めのガラスを使う。蓋はエチレンからポリエチレン樹脂を作って封をし、【硬化】処理を施す。それでいいな?』
「はい」
『保管庫には、〖物理障壁〗〖耐火〗〖定温維持〗を使おう』
「マルコーさん、〖定温維持〗は-20℃ と5℃ の設定でお願いします」
『了解』
メモ帳には、魔方陣の設計図が書き込まれていく。
円に、内接の三角形を描き、その3つの頂点に円の中心から線を引く。そして、正三角形の頂点を中心に、それぞれ円環を描く。
『こいつはラフ画だが、正三角形だの真円だの、実際描くのが面倒なんだわ』
「単独の魔方陣を3つ描いちゃダメなんですか?」
『ああ、駄目だな。魔力が干渉しあって、失敗するか魔力効率的に使い物にならねぇ』
「そうなんですか」
魔方陣作成、大変なんだな~… と思ったところで、ハタと気づいた。
「マルコーさん。円の作図に使う道具で、コンパスってありますか?」
『コンパス? 円の作図に使う道具ならあるぜ?』
それは、1mm程の太さの釘に紐が括り付けられ、もう一端が筆と結び付けられているものだった。
『こいつだろ?』
「ええ、そうですね。でも、もっと精度を上げられる方法があるんですよ」
俺は、手持ちのコンパスを見せた。
「この大きさだと半径10cmあたりが限界ですけど、脚が固定出来るんで、描いた円が歪みにくいんですよ。構造さえしっかりしていれば、デカいコンパスも自作できますよ?」
『ちっと貸してくれ。…なるほどなぁ…』
コンパスをクルクル回しながら、マルコーさんはうんうんと頷いている。
構造を自分の手で確認して、後で作れるように考えているのだろう。
『考えちゃいたんだがねー。実際こーして見っと…』
しばらくして返してもらったあと、引き続き魔方陣作成の方針について話し始めた。
『3つの魔方陣の円は、コンパスで描く。大円は、紐式の作図器だな』
「正三角形、定規とコンパスで描けば精度が上がりますんでお勧めです」
日本で中学生のときに習った作図法をマルコーさんに教えると、やっぱり平行世界Ⅲの地球は科学技術が進んでるなぁと感心された。
最終的に、作図は俺、術式の組み込みをマルコーさんが行うことで決まった。
総合PVが3000・ユニークアクセスが1000(2014/09/10現在)を迎えられたのも、皆様のおかげです。
読んでいただき、ありがとうございました!
次話は、実践編です。




