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BUDDY ―鋼鉄の相棒と結目―  作者: Sky Aviation
第3章 ~動揺~
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不審な動向

[同日 HAST:PM20:45 HCC隣接ホテル]





「……っていう中身になってから、後はずっとアメリカの話ばっかりですね」


「マジっすか」


 夜。HCCに隣接されたホテルの一室で、俺とユイは彩夜さんから会談の中身を機密に触れない程度に聞いた。

 日中、飯を取りつつ休息をとりつつで警備の任務をこなした後、少し気になったので今日行われた会談の中身をダメ元で聞いてみたら、まさかのOKサインが出た。

 とはいえ、外でしゃべるのはさすがにマズいため一先ず俺たちの部屋に招いてそこで聞く。部屋の中に盗聴器あったらまずいので、念のためユイに金属探知を頼むが、そんなもんなかったらしい。

 しかし、それでも盗聴というのは多種多様で、やろうと思えば窓にレーザーを当てて、会話中に窓にあたる音波を解析して盗聴、なんてこともできてしまうし、ドアや窓の隙間から漏れるほんの少しの会話音を聞き取るなんてことも可能だ。

 その対策はすでにやっている。ドアや窓には枕を置いて隙間をつぶし、窓には音波妨害のためにラジオを大音量で流している。


 ……なので、実はちょっとうるさい。


「テロに関して以外はずっとアメリカのことばかりでしたよ。それだけ、今のアメリカの有様がひどいっていう共通認識があるんでしょうね」


 彩夜さんがまとめるようにそう締めた。思わず「う~ん……」と喉の奥を唸らせる。


「アメリカかぁ……少し前まではまだマシだったのに、最近は結構力衰えてるイメージあるな」


「現に、経済衰退を理由に軍縮に手を出してますし、各国に展開してる米軍も一部撤退させるなどして規模を縮小させてますしね」


 ユイの言葉に俺と彩夜さんは同意する。

 実際、ユイの言うようにアメリカは海外展開の規模を縮小してきている。軍縮により、既存の戦力で国内展開のほうを充実させることを方針とさせたことを受けて、はっきり言えば余分な海外展開戦力を国内に引き戻したのだ。

 日本でも、それは在日米軍の大幅撤退という形で表れている。

 尤も、ここの場合はかつての共産制中国の軍拡や旧北朝鮮問題、ロシアの問題などといった懸念事項がいろいろあったからというのが主な理由だが、今ではそれのほとんどが解決された。

 あとは日本でも独自で活動できると判断され、今日本にいる米軍は第7艦隊の一部だけである。横須賀を母港として、一応そこに身を置いている程度だ。


 ……昔と比べると随分と縮まったものである。


「ほんと、今のアメリカどうしちまったんだろうかなぁ……どう思う、和弥?」


 俺はテーブルに乗せているノートPCのほうを見てそう聞いた。

 現在、このPCを介して和弥とはTV電話中だ。そのPCの画面には、新幹線の車内をバックに和弥が映っている。どうやら駐屯地に帰還中らしい。

 ちなみに、現地は今夕方だそうだ。


『……その前にさ、一つ聞いていいか?』


「なんだ突然」


 和弥が少し呆れたように「はぁ~……」とため息をついていった。


『……あのさ、何の説明もなしにファーストレディと親しく会話してるところを見せて何の疑問を持たない人っていると思うか?』


「あれ、説明してなかったっけ?」


『お前とうとう若年性健忘症にでもなったか。これっぽっちも説明受けてねえよ。いきなり「昼に聞いたやつの報告とあとついでに聞いてほしいことがある」とかいわれて耳と目を傾けたらこれなんだが』


「……マジ?」


「そういえばログにないですね。そんなこと言ったデータ」


「マジか。なんてこった」


 どうやら説明してなかったようである。我ながらどうやったら説明なしでいきなり本題に入るのかわからんが、まあ、ある種のドッキリ的なアレが自然とできたと思えば悪い気はしない。


『しろよバカ』


「いつもお前に振り回されてんだ、たまにはいいだろ」


『その報復がこれかね』


「報復とは失礼だな。復讐といってくれたまえ」


「意味ほとんど同じなんですがそれは……」


 ユイのツッコミはそのまま無視し、超簡単に和弥に事情を説明する。

 時間軸は政府専用機搭乗後あたりまで遡り、結構端折りながらの説明ながらも、和弥は即行で呑み込んだ。ここら辺、和弥は理解が速い。和弥については、事前に彩夜さんに説明をしておいた。


『……なんだ、つまりお前ら彼女の命の恩人になっちまったわけか』


「形的にはな」


「あと王子様って言ってくださいどう考えてもあれは王子様ポジになってるので」


「あの、彩夜さん?」


「おっと、これは私下手すれば百合に巻き込まれます?」


「ロボットと人間の百合ってあんまり聞いたことないんだが」


『どっかの日常を名乗った非日常アニメじゃ背中にネジ付いた女子高生ロボがヒロインたちと絡んでたりするからワンチャンあるよ』


「あれは百合じゃないやろ」


 お前、なぜその日常系アニメ(ないし漫画)知ってるんだよ。読んだの見たことないぞ。


『ハハ、ま、これについては別にいいや。……で、なんの話だっけ?』


「あぁ、お前の意見がほしい。妙にアメリカの話題が最近多いのが気になる。彩夜さんが言うには、この日中台会談だけでなく、日欧、日英の会談でもそうだったらしい」


 彩夜さんは総理の会談中、秘書官としてそばにいたので内容をよく知っていた。

 今日の日程の中で、会談はその3つが行われた。日中台の3ヶ国会談の後は、欧州理事会議長、イギリス首相と続いていたが、その中身が、テロ以外がほとんどアメリカ関連だったという。

 それも、「最近アメリカどうしたん?」みたいなものばかり。経済協力やら情報交換やらは行われはしたが、半分くらいはこのアメリカの話題で占められたようだ。


 和弥も「だろうな」と言わんばかりの顔で言った。


『そらそうだ。今のアメリカは世界のリーダーとしては力が衰え捲ってるからな。各国ともに、今までの世界のリーダーが調子狂い始めたって“怯えてる”のさ』


「怯えてる?」


『ああ。今まではアメリカ中心で世界の政治・軍事・経済が回ってきたようなものだったが、それが新興国の台頭やら先進国の経済力衰退、そしてテロの跋扈による各国治安維持の限界などでアメリカも手に負えなくなってきてんだ。……アメリカ中心の歯車が狂い始めてきてんだよ』


「狂い始めた……」


 曰く、「世界の警察」やら「世界のリーダー」やらと頼られてきたアメリカだったが、その体制が維持できなくなりつつあるということだった。

 和弥が今言った要素が徐々に経済や政治などに大きな影響力を持ち始めたことにより、アメリカの力が衰え始めてきた。今はそこまで顕著なものではないし、今後回復する可能性は十分にある。


 だが、一時的であったとしてもそれが見えてきていることに、すでに世界は怯えているのだという。


『どこもかしこもアメリカに多種多様な目を向け始めるのも無理はない。というか、数十年前のクリミア事変アメリカは影響力を失ってきてんだ』


「その時点でか?」


 そこに、ユイが横からはさんだ。


「クリミア事変って、例のロシアがウクライナのクリミア半島を強引な方法で接収した奴でしたっけ? 一地域の住民投票による独立の賛否決定っていう、民主主義国家にとってはいろいろとマズイ事態だったんで欧米から非難が殺到したと」


『ご名答。まあクリミアは歴史的関係上、元からロシアへの帰属意識は高いほうだったんですが、それ以前の問題として、ロシア建国200年以上の悲願であるロシア海軍の地中海・大西洋進出がかかっていましたからね。欧州各国からの猛反発や制裁をかまわず退け、さらに住民投票によるロシア併合派賛成にさせるという民意を最大の武器に、“民意による正当な併合”という名目でこれを併合させていったわけです』


「随分と強引なやり方だなぁおい」


 一地域の住民投票による独立認可。これは民主主義国家にとっては恐怖以外の何物でもない。

 その地域の住人が独立を認め、その元々帰属していた国から出ていくということは、超端的に言えば自分勝手な理由でその国の保護を拒否して追い出すようなもの。ましてや、ウクライナは民主主義国である。

 つまり、それを認めるということは自分たちの国(主に民主主義国)でも同じことをしてもいいと認めることになる。日本で言えば、辺境にある沖縄が独立の賛否を問い、それの賛成多数だったのでそのまま「独立します!」っていってしまうようなものだ。無茶苦茶な話である。


 欧米が認めるはずがない。それ以前に、ウクライナにとってはクリミアを失うことによって、そこにあるセバストポリ軍港の祖借料が取れなくなったり、欧米としてもロシアの今以上の外洋進出を許してしまったりなど、問題が多々あった。


 だから、ロシアと反発していたのだ。挙句の果てには旅客機が落とされたり、停戦しようとしても中々とまらなかったりなどいろいろグダグダになってしまい、今もその名残が残っている。


 だが、和弥に言わせれば一番の問題はそこではないらしい。


『その時のアメリカの外交手腕がマズいんだよ。当時の大統領がマスコミから、「事と場合によっては軍事力も派遣するか?」って聞かれたとき、「しない」って言ったんだよ』


「―――? それ何かマズイことでもあるか?」


『マズイにきまってんだろ。失策中の失策だぞ?』


 いまいち外交専門家ではない俺はどこがおかしいのかピンとこなかった。ただ単に、軍事展開は無理ですって言っただけに聞こえる。

 しかし、俺が素人なだけだったのだろう。政治に詳しい彩夜さんはすぐに和弥の言いたいことを察した。


「……手の内を明かしたんですね。“アメリカは外交政策と経済制裁だけで対抗します”と」


『そういうこと。わざわざ自分が使う手を明かしたんですよあの大統領』


 そこまで来て、俺はやっと理解した。

 ロシアとしても、一番厄介なのはアメリカの軍事力の派遣だ。大なり小なり、そこに何かしらの支援がされれば、ロシアとしても「ウクライナVSクリミア」という名の「ロシアVSアメリカ」という代理戦争みたいな構図が起きかねず、それはそれで頭を抱える事態になるだろう。


 ……だが、この当時の大統領はそれはないといってしまった。つまり、「力づくでは解決しません」ということだ。


 ロシアとしては朗報だったに違いない。「あ、しないの? ラッキー」といって調子づくだけで、何らメリットはないだろう。

 もちろん、うその可能性もある。しかし、そうした発言と実際の行動が矛盾してしまっては、他の同盟国から「アメリカが助けるってのも実は嘘なんじゃないか?」と怪訝される原因にもなる。


 その発言をした時点で、アメリカは大きな失態を演じたようなものだと、和弥は吐き捨てた。


『特に日本なんて当時はアメリカ依存が高かったからな。そんな疑惑が国民中心に流れたりでもしたらマズイ。そうでなくても当時は沖縄の米軍基地問題でギャーギャー騒いでた時期だからこれ以上の悪化は避けねばならない事態だった。むやみやたらに嘘は混ぜれねんだよ』


「だが、かといってそこで嘘を混ぜたら国際的地位な大損害はもはや確定事項か……。それが原因か?」


『原因ってか、大きなターニングポイントだな。実際、そのあとのアメリカはほんとに大それた行動はしなかった。経済政策は行ったりもしたし、のちにロシアも経済がやばくなったりもしたが、それだけだった。クリミアの問題は解決することはできず、アメリカの外交的信頼と発言力の低下を世界に晒すだけになっちまった』


「それが今も尾を引いてるってことか……」


 それ以来、アメリカが中心に立って世界を引っ張る、みたいなことはもはや行われなくなっていった。

 世界各国が変化していく中、アメリカがそんな中でも先頭に立つほどの力と、外交力を持つことがなくなってしまったのだ。


「(クリミアが全部、ってわけじゃないだろうが、大きなきっかけになったのか……)」


 だが、それだけではないと和弥は話す。


『あと、アメリカは軍事力も大幅に減らした。経済の回復を優先する政策が長く続いていたためだが、国内からは不満爆発だ。軍事という一大産業が縮小された日には、その産業で飯食ってる団体や企業からは批判しか上がってこない』


「何個かつぶれてたよな、そのせいで」


 俺はニュースで聞いた時事ネタを思い出す。

 アメリカの軍事兵器供給はアメリカを支える基幹産業の一つだ。それが大規模縮小されたとなっては、それを担っている企業は供給量が減ってしまいダメージになる。

 となったら今度は輸出量の増加でどうにかその分を補おうとするが、その提供元がここ最近になって国産し始めたり、ほかの新興国の輸出に手を出したりしているため、いわば“クライアントが減ってきている”といった現状になっている。


 そのせいか、アメリカの中にある製造部品とかを提供していた中小企業が何個か倒産していたらしい。結果的に失業者発生の原因を作ってしまい、他の産業規模を拡大させることでそこに人員を送って失業者数解消を目指しているが……


「(それが今……例の第三の政党の支持母体にもなっている)」


 第三の政党。アメリカ改新党と名乗るそれは、ここ数年で急速に力をつけた新たな政党だ。

 そうした、失業に追い込まれたり、現在の政策により窮地に陥っている企業・団体の支持を受けていることもあり、どんどんと規模を拡大させ、連邦議会にも大きな影響力を与えている。


 現在のアメリカの不安定さの象徴ともいえる、そんな政党だ。


『とはいえ、その軍事を縮小しないとその他の分野が廃れちまうからなぁ……中々面倒な立場よ、今のアメリカは』


「とはいえ、リーダーがここまで危ういと、こうも簡単に世界って揺れるもんなのか?」


『そりゃだって、今まで率いてた独裁者がいきなりお亡くなりになりましたってなったらどこもかしこも混乱するだろ? 朝鮮統一直後の北朝鮮地域見てみろよ? 韓国主導で併合したのはいいけど、今まで将軍様に収められてきてたその治安が戦時の混乱やら何やらで一時期荒れてたろ?』


「あぁ……そういう時もあるか」


 旧北朝鮮が崩壊し、韓国主導で朝鮮半島の統一がされた直後は、確かに旧北朝鮮方面は荒れまくっていた。

 反北朝鮮派閥は大量にいたとはいえ、それでも将軍様とやらについていった人たちはおおい。それが今の旧北朝鮮系テロ組織につながるわけだが、中には本土に残って荒らす奴もいた。

 特に初期はそうで、戦後の混乱ということもあり治安は最悪だった。結局、それらを統治しきるまでに2年もの歳月を要することになる。


 今の俺たちは、半ばそういった“烏合の衆”になる前兆にあるのかもしれない。


『リーダーの存在ってのは大きい。集団で生きる人間だから、それらをまとめる役目はどうしても必要だ。それが、今までは国単位ではアメリカがやってたってだけの話だが、それが徐々に揺らぎ始めてる。……もしかしたら、そろそろ世代交代か何かが必要なのかもな?』


「でも、今の世界のあらゆるシステムがアメリカ主導な面もあるぞ。そこは大丈夫なのか?」


『そこから先は俺とて知ったこっちゃねえよ。そこら辺は政治家の仕事だ』


「はぁ……そうか」


 和弥は両手を軽く左右に広げていった。


 だが、アメリカという絶対的リーダーの衰退によって、世界が今のアメリカを心配しているのは確かだ。それによって、アメリカの再台頭によってもう一度どうにかしてまとめてもらうか、それとも、新しいリーダーを立てるか。


 日本を含め、各国はそこに大きな関心を寄せている。


「(世界が烏合の衆になる前に……誰か、まとめる役が必要なわけか)」


 すでに政治・経済・軍事の面でその兆候はある。アメリカに依存していた国々はすでに混乱が起きていた。

 アメリカによる軍事的支援が絶たれた国々は治安が悪化したり、内戦が起きたり。経済的依存にあった国々は、欧州や新興国からの支援はあれどまだまだ貧しい状態だった。

 国連もあまり役に立ってない。元からそうだが、中心となるアメリカがこの惨状だ。


 早いとこ、アメリカが立ち直ってくれればいいが……しかし、アメリカ改新党の存在が、それの歯止めを取っ払っている現状もある。

 彼らをどうにかしない限り、それも難しいだろう。難しい対応が迫られる。


 ……と、そんな思考を流していた時だった。


『―――あぁ、そうそう。お前が朝に頼んでたやつなんだがな』


「ッ、何か分かったのか?」


『あぁ。途中ではあるんだが……いろいろマスコミ業界の方面に言ってる知り合いに聞いて回ったんだ。旭日川、どうやら相当ひどい有様らしい』


「相当ひどい? どういうことだ?」


『どうもこうもない。想像以上に末期だったってことだ』


「末期?」


 聞くからに散々な言い方されている。そこまでなのか。


 和弥曰く、旭日川TV、ないし旭日川系列局内にいるテロリストの情報をできる限り調べたが、想像以上に汚染されてるとのことだった。

 まず、一応日本でも旭日川の人間が政府専用機のハイジャックを行ったことは報道された。それもつい先ほどで、保守系の報道をすることで有名な日照TVのほうからだった。それ以降、口裏を合わせるように他局でもその事実を報道した。

 だが、旭日川だけは違った。一応謝罪はしたものの、徹底検証とかはされず、それどころかハイジャックのことに関しては、まるで触れること自体タブーであるかの如くスルーしていたらしい。


 そこまで知らぬ存ぜぬを徹底するのもおかしいと思った和弥が、その自慢のパイプを使って信頼できる記者から聞き込みをしたらしい。その結果……


『……名前はちょっと伏せさせてもらうが、その記者、つい最近まで旭日川TVにいたらしいんだが、なんか自分たちが疑われそうな中身って全部編集の段階でカットしちまってるらしいぜ』


「カット? 全部か?」


『あぁ、全部だ。しかも、その裏で手を引いてるのも全員朝鮮方面から帰化した連中ばっかみたいでな。名前がほんとに違和感ありまくりの奴等ばかりらしくてすぐわかったらしい。結局、その記者さんはあまりの報道体勢の酷さに転職したってさ。今は日照にいる』


「マジか……」


 報道内容全面カットって……それ、民主主義国家のマスコミとしてどうなんだ本当に。そんなひどい実態もった企業今まで聞いたことないぞ。


『だが、興味をそそるのは実はここじゃない』


「?」


 和弥が顔をニヤリとさせ、半ば自慢するかのような口調で続ける。


『その記者さんが旭日川にいたのは1ヵ月くらいだったらしいが……どうも、一部の記者や編集者たちが頻繁に飲み会行ってたらしい』


「飲み会?」


 飲み会がどうしたってんだ。そんなの普通にあるだろう。下手な上司にあたった日には毎週1回ペースでいかされる哀れなサラリーマンだっているんだぞ?


『と思うだろ? だがよ、どうもそんな程度じゃないらしい』


「え?」


 和弥の思わせぶりの言葉に耳を傾ける。こういう口調の時の和弥の放つ情報は目を引くものばかりだ。


『今までは月数回ペースだったんだがな、どうもその人が転職する2週間くらい前から週4回ペースになったらしい。しかも、メンバーはこれっぽっちもかわらない』


「週4? 何それ体壊す気か?」


『ツッコむとこそこか……まぁいいや。とにかくだ、この異常な頻度の飲み会は、俺はただの飲み会ではないと考えてる』


「……まさか、俺たちが懸念してるテロリスト連中が?」


『メンバーがこれっぽっちも変わってないからな。可能性はある。これ自体は数か月も前からあったらしいが、一回や二回ぐらいメンバー変わっててもいいはずだ。……ちょっと都合がよすぎてな』


「その記者さんが見てないだけじゃないのか?」


『いや、あの人はその飲み会行く怪しいメンバーと同じ部署の人だったから、そいつらの行動自体はよく知ってるらしい。見逃しはありえないそうだ』


「ほう……」


 仮にその情報が本当だとしたら、確かに気になる。

 数ヵ月前からの飲み会に参加する完全固定のメンバー、しかも、転職2週間前からは週4ペースに変更……。確かに、状況が整いすぎている。

 また、和弥が言うにはその記者さんは正確にはちょうど先週日照にいったらしい。だから、大体週4ペースになってから3週間経過か……。


「……メンバーがこれっぽっちも変わらないのも気になるな。どんな飲み会か聞いてないのか?」


『直には知らないらしい。ただ、そいつらの会話を聞いてる限りでは何やらそろそろ花火大会やるってさ』


「花火? ただの花火のことだけに週4ペースの飲み会か?」


『らしいぜ。……直観だが、これはただの暗号だ。本当に花火をするとは思えない』


「そりゃな……」


 ただの花火大会開くだけで週4ペースで“飲み会”なんてするわきゃない。確かに季節的には花火はおかしくないが、それだけのことでここまで高頻度に飲み会なんて、どんだけ大規模なものやるきなんだ。お前らただの記者だろうが。


 ……和弥の言う通り、これは何かの暗号か何かとみたほうがいいのかもしれない。


「とすると、あれか? この花火とやらが今後のキーになりそうなのか?」


『可能性はある。ことと場合によっては、奴らがどんな花火を上げるかが重要になるな。……そこに関してはまだ調査中だが、今後その飲み会行った先にも調査の手を広げてみるぜ』


「広げるって、どうやってよ?」


『何って、聞きこみまくって飲み会先特定したのち突撃よ。それしかないだろ』


「……」


 聞いて少しの間何も返せなかった。コイツの顔、マジである。むしろ「何か変なこと言ったか?」と言わんばかりの怪訝顔だ。お前、自分が何言ってるのかわかってるのかと。


「……お前さ、そこら近所の素人がそんなスパイじみたことできるか?」


『スパイとは大げさな。そこら近所の警察と同じだろ。あと、俺は素人ではなく情報屋』


「はぁ……お前、割とマジで軍人やめてスパイか何かやったほうがいいんじゃないか? 俺でいいなら国防省情報本部とかJSAあたりに推薦状書いてやるぞ?」


『悪いな、俺今の職好きでやってる節ある故』


「好きでやってるっていいながらそっちが本職になりかけてるこの現状は何だ」


『こっちも好きだからに決まってるじゃないか』


「こっちもってお前」


『フッ、お前さ、俺がなんでお前と同じ海桜付属行ったか知らんのか?』


「忘れたわ。なんてったっけ?」


『盗聴とかに必要な機器作ったり秘匿性向上のために改造するための技術がほしかったから。いやぁ、ありがたいこっちゃ。おかげでこの通信も秘匿性抜群だ』


「…………あっそ」


 ここまでくるともう投げやりである。そろそろほんとに情報屋で済みそうにない。もはや諜報員的な何かである。

 情報収集という名の実質スパイをしたいがために工学技術を手に入れようとするほどの高い意欲を持ってるんだ。軍人追われても絶対それで飯食っていけるだろう。間違いない。


 ……まぁ、好きなことには夢中になるのは俺もだし人のことは言えないが、度が過ぎるとここまで行くのだろうか。いいのか悪いのか。

 そんなため息をついていると、和弥が視線をそらして苦笑を浮かべた。


『……でさ、一つ聞いていい?』


「あん?」


『さっきから気になってたんだけどさ……、あの二人、何してんの?』


「二人?」


 そういって和弥が指さした方向に顔を向ける。


 ……で、そこには、


「……アンタら、また暇つぶし始めたのか」


 まーた空間投影を駆使してゲームをしていた。見た感じ今度は五目並べである。昨日はオセロで今度は五目並べか。


「ですから、お二人の話が長すぎるんですよ。こちとら話が難しすぎて飽きましたからね」


「だからって今度は五目並べ始めたのかよ」


「無料ゲームから引っ張ってくれば一発です」


「お前ほんと自分の機能無駄遣いしてんな」


『ていうかユイさん、そんなんできたんやな』


 お前はむしろ知らなかったのか。


「じゃ、ここに黒置いてっと」


「そしてアンタもいつも通りか」


 彩夜さんのいつも通りの順応。この流れ、昨日見たようなそうでないような。


「うわ、3個独立して並ぶの大量ですねこりゃ」


「先手強しです」


「彩夜さん優勢か」


『ちょ、俺見えねんだけど』


 和弥が画面内で億を見ようと必死に視線をずらす。しかし、ここからでは確かに見えない。ユイに頼んで投影画面をPC前に持ってきた。


『おぉ、よく見えるよく見える。……で、ユイさんどっち?』


「白ですね」


『うわ、となると黒が結構列成して5個並ぶの待ってますなこりゃ』


 和弥の言う通り、黒が大挙して3列ないし2列を作って待機している。これをすべて埋めていくとなると、ユイが5列作ってる暇がない。


「これ、お前守勢かな……そろそろマズくないか?」


「フフフ……これでFINISH? んなわけないでしょう!」


 そういって一つ、また4列阻止。寸止めだが、今度はそこで4列白が並んだ。片側は黒で埋められているが、見た限りでは久しぶりの4列である。


『お、白4列だ。守勢なのによく作りましたな』


「これでFINISHにはさせない! 私は喰らいついたら離しませんよ!」


「だからお前それどこの英国戦艦だっての」


「ぐぬぬ……さすが高速戦艦、中々やりおる……」


『そして彩夜さんも大概ノリがいい』


 和弥の呆れるような驚くような、そんな感じの顔である。

 ……ていうか、彩夜さん元ネタなぜ知ってるんだ。プレイヤーなのか。


「と、とりあえずここの4列を阻止して……」


「そこで私はここに白を置く」


「あ」


『あ』


「あ、マズイ。そこはマズイ」


 と言いつつとりあえず4列になった白の端に黒を置いて5列形成阻止。

 ……しかし、


「ハイ残念。ここ見逃してる」


「……あぁッ!」


「あ、5列できた」


『辺境なところにあるなぁ~。俺見つけれんかったわ』


 結構他の石が並んでてよく見えなかったが、斜めで4列できてたらしい。彩夜さんは最後まで気づかなかったみたいだが、俺と和弥も実はそこに4列あるのは気づかなかった。


「あぁあ~~ッ、まぁたこれで3-4~~!」


「え、また接戦してたんすか」


『またってなんだまたって』


「昨日はオセロやって勝敗3-4だった」


『二人ともゲーム大好きか』


 和弥のツッコミに同意せざるを得ない。この二人、そのうちプライベート時間あげたらゲームしかしないと思う。次は何だろうな。大富豪でも始めるんだろうか。それともUNOか。


「フフフ、では勝ち越した私からあなたに指令を送りますか……」


「ッ!? な、何を!?」


「え、また賭け事やってたの」


 ユイは右のアイカメラを空間投影モードから通常モードに移行させつつ、不敵な笑みを浮かべてそういった。


「フフフ、簡単なことです。あなたには……」


「や、やめて! 私をどうするつもりですか!?」


「だからそれ昨日もやった」


「まぁ落ち着いて。あなたは今すぐに……」






「時間ですので自室戻って夢の世界へ行ってきてください」


「ええ!? そんな、一緒に寝てくれるって言ってたじゃないですか!」


「あなたまたそんなレズ的な約束してたんですか」


『あれ、彼女レズだって情報あったっけ……』






 まぁたこの人は勝手に変な約束を……って、ユイのことだからたぶんそれ呑んだわけではなく一方的に言われたんだろうけど。というか、この人ほんとユイのこと好きだなおい。さっきは自分の王子様宣言してたし。


「(政府専用機でユイに抱かれてからだよなぁ……そんなに憧れの王子様に見えたのか)」


 年頃の女の子は憧れてるって本人が言ってたが……ユイがまさにそんな風なのか。確かに少しボーイッシュなところはあるが、あまり想像はつかんな。コイツとて一応乙女ではあるのだが。


「祥樹さん、連行よろしく」


「任された。じゃ、さっさと行きますか」


「え、いや、ちょっと待ってください! あと2回! あと2回だけでいいんで!」


「お父さんが心配されますからさっさといきましょうねぇ~」


「いやいや2回でいいんで! そんなに時間かからないんでせめてあと2回―――!」


 そんな激しい問答が続きながらも、とりあえず引きづって彩夜さんを出入り口まで運ぼうとする。

 彩夜さんはさり気なしに抵抗し、ユイはすでに昨日と同じようにハンカチヒラヒラさせながら「オタッシャデー」宣言、和弥は画面の向こうで頭を抱えている。……アイツには、あとでもう少し事情を説明して謝っておこう。


「ほら、時間も遅いんでさっさといきま―――」


 ……しかし、そこまで言いかけた時である。


『……っと、やっべッ』


「ん?」


 突然、アラーム音が聞こえた。

 振り返ると、それはPCのほう。正確には、画面の向こうからだった。和弥が慌てて自分の持ってるiPhoneを取り出すさまを見るに、そのアラームはそのiPhoneから流れてきているらしい。


 そして、そのアラームは聞き覚えがあった。日本人なら一度は聞いたことがあるかもしれない音だった。


「おい、それもしかして地震速報か?」


『あぁ、マズイ、結構近いぞ!』


 iPhoneを見ながらそういった。俺は彩夜さんを引きづるのを止め、彩夜さんとともにPCの元に戻ってきた。

 そういった瞬間だった。


『―――ッ、ブレーキがかかった!』


 いきなりPCの画面の奥が揺れた。音を聞くに新幹線が急ブレーキをかけたらしく、和弥もその身を前のめりにさせている。

 車内が一気に暗くなり、最低限の明かりしかついていない。


「(地震による急停止……フレックルってやつか?)」


 正式名称『早期地震警報システム』。少し前まで普及していたユレダスの後継機種で、今の日本のすべての新幹線に搭載されており、近隣地域で地震が検知されたらすぐさま新幹線への送電を停止させて自動的に緊急停止させるという、地震大国日本ならではの自慢のシステムだ。

 基本構造はユレダスと同じだが、地震検知能力が大幅に向上したのが特徴だ。


 どうやら、それが発動したらしい。停止までに少し時間がかかるが、フレックルが検知したということはもうすぐ止まるはずだ。


 ……しかし、


『……とォ、きたきたァ!』


「ッ!」


 地震のほうが速かった。震源が結構内陸だったのかもしれない。新幹線が完全に停止する前に、明らかに急停止に伴うものとは違う揺れが起き始めた。

 画面の映像が揺れる。和弥がPCが倒れたりしないようにしっかりと押さえているのが確認できた。


「ユイ、日本の気象庁のデータベースにアクセスしろ。今どんな地震起きたか調べてくれ」


「了解」


 ユイにすぐにそう頼んだ。今頃気象庁でも速報が出ているはずだ。見た限り、相当でかい。


「おい、大丈夫か?」


『大丈夫だ。新幹線はもう止まった。あとは止まるのを待つだけだ』


「どんくらいのデカさだ?」


『さあな、新幹線に乗った状態で地震に会うのなんて初めてだからな。えっと……ここだと、たぶん4か5弱だ』


「4か5弱……」


 緊急停止するには十分な大きさだ。ブレーキが間に合わなかったのは、やはり震源が近かったからだろう。となると、相当内陸のほうだ。


「祥樹さん、出ました。栃木内陸、最大震度5弱」


「ビンゴか。和弥、そっちに速報でた?」


『今見てる』


 和弥が揺れてる車内でiPhoneをしきりにタップしている。向こうも気象庁にアクセスしてるころだろう。


『……よーし、来た。5弱、震源は……ゲェッ、ほぼここの真下じゃねえか』


「真下!? お前どこにいんだ?」


『ちょうど宇都宮駅通過しようとしてたとこ! ……だぁクソッ、まだ揺れんのかこれ!』


 和弥が苛立ちを見せる。先ほどから揺れが収まる気配が見えない。相当長い奴にあたったらしい。

 そこからは俺たちはとにかくすぐ収まるように祈りながらその画面に見入った。結局、その地震は実に2分もの間揺れ続け、やっと鳴りを潜めた。


 車内アナウンスが入る。その音声がこっちにも漏れた。


『―――えー、お客様にお知らせいたします。先ほど震度5弱の地震が発生したため、当列車緊急停止致しました。現在、確認作業中です。しばらくお待ちください。えー、繰り返します―――』


 そのアナウンスが流れた瞬間、お互いの肩の力がどッと落ちた。そして、深いため息をつく。


『……こ、これは少し焦ったな……結構デカかった』


「震度5弱直撃か?」


『たぶんな……だが、ほんとに5弱かわからん。それ以上にも感じたから修正はいるかもしれん』


「了解。とりあえず無事そうで何よりだ」


『あぁ。しかし、参ったなぁ……送電が完全に止まっちまってる。復旧は時間かかるかもしれねぇ』


「送電止まってるってことは空調も止まってるか……暑いだろ?」


『あー、少し暑さが出てきたな……チッ、ったく、今日は熱帯夜なんだから勘弁してくれよほんと……』


 そういって私服で来ていたシャツの胸元を仰ぐ。見るからに、外は相当暑かったらしい。改めてみると結構ラフな服装だ。


「ですが、無事でよかったです。どうか気を付けて」


 彩夜さんも心配そうに言った。すると和弥、妙に元気づいたらしい。


『お、どうも。ファーストレディからお気遣いの言葉もらうとは、俺もそろそろモテ期かな?』


「え、も、モテ期だなんてそんな……」


「お前それ口説き文句か何かか?」


『まさか、こんなセンスないセリフを口説き文句に持ってくるアホはいないだろ』


「自分で言うのかそれ」


 まあ、アイツらしいといえばアイツらしいが。


『……しかし、最近多いな地震』


「え?」


 和弥がふと言ったことに思わず耳を傾けた。和弥もそれに気づき、ついでといった感じで言った。


『あぁ、いや、気象庁のHPに来たから、ついでに地震の統計も見てたんだがよ、最近多いんだよ。ここ数日で妙にデカいのが増えてきてよ。……今日の朝も、千葉県で震度4が観測されてた。それこそ、お前が朝に旭日川の件で電話してきた直後だ』


「ほんとか?」


『あぁ』


 その言葉に、ユイもすぐに反応した。気象庁のデータを即行で漁ってきたらしい。


「確かに、千葉県で震度4の地震が発生してます。時間帯も和弥さんの言ってるのと合致。……そんで、震度2~4レベルの地震が、ここ数日で極端に増えてますね」


「マジかよ……お前は大丈夫だったか?」


『ああ。お前も知ってると思うが、俺はその時札幌いたから何もなかった。……しかし、この多さは異常だな。もしかしたら、そろそろデカいの一発くるんじゃねえか?』


「おいおい、不吉なこと言うなよお前」


 冗談でもそれは洒落にならん。確かに兆候はあるが、それがほんとにフラグとなったことなんて数えるほどしかなかったはずだ。

 そこまで心配することでもないだろう……。少なくとも、俺はそう考えていた。


『ま、何もないに越したことはないが……。さて、そろそろこっちも切るわ。送電切れたから、このPCも充電できないしな』


「そうか、新幹線につないでも電力こないもんな」


『ああ。電力ちょっと貯めるわ。悪い、ここで切るぞ』


「了解した。じゃ、道中お気をつけて」


『あいよ。お休み』


「ハイお休み」


 そういって俺はPCのTV電話を切った。そして、すぐに彩夜さんに伝える。


「彩夜さん、今すぐに、総理たちに日本で震度5弱発生って伝えてきてください。もしかしたらもう伝わってるかもしれませんが、念のためです。今のうちに知らせて、何かあった時のための連絡体制の構築のほうを」


「わかりました」


 彩夜さんはすぐに部屋を出ていった。一応、側近の他の秘書官たちが本土から情報はもらってる可能性はあるが、いかなる事情があれど連絡は早いほうがいい。もしなかったときのための保険だ。

 本土での状況によっては、すぐにここから指示が飛ばせる体制は作る必要がある。……とはいえ、今の日本は震度5弱の地震ではビクともしないし、原発やらも即行で止まってるはずだ。そんなに心配することはないと思うが……。


「しかし、震度5弱か……久し振りだな、なんか」


「最近極端にデカいのきてないみたいですしね……朝に千葉県でもあったとなると、これは余震ですか?」


「余震というより、千葉の奴が前震で、こっちが本震だったって可能性ならある。気象庁の発表を待つしかないが……震源の場所を見ても、おそらくそうだろうな」


 千葉県と栃木県の位置関係なら、十分余震域の範囲内だ。今さっき起こった奴のほうがでかいから、そっちが本震と判定されるかもしれない。そうなったら、千葉で起きた奴は前震扱いだ。

 しかし、そうなると余震が厄介だ……元がでかいから、そのあともでかいのが来る可能性は否定できない。


「まぁ、ハワイからは何もできんから、変にマズイことが起きないことを祈るしかない。……一応、大丈夫だとは思うが」


「5弱の地震で簡単に事故起こしたりはしないでしょうしね。まぁ、大丈夫だとは思いますが……」


 とはいえ、若干心配そうな顔を浮かべている。俺も似たようなものだが、やはり、遠隔地にいると故郷が心配になるのは人間もロボットも一緒らしい。


「……ま、後は本土の奴等が何とかしてくれるさ。今日はそろそろ寝よう。時間も遅い」


「ですね。後は明日速報でもみますか……」


 そういって、今日はそのまま就寝することにした。


 着替えたのち、さっさと布団にくるまって明かりを消す。



 地震のほうがいまだに気になったが、まあそこまでデカい被害ではないはずだと割り切ってそのまま熟睡した。






 そうして、サミットの1日目は終了する…………

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