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BUDDY ―鋼鉄の相棒と結目―  作者: Sky Aviation
第6章 ~疑念~
110/181

“ロボットの父”

 ―――あの時と同じだ。


 その時、俺は半分くらい時間が10年ほど遡っていた。半分くらい、その10年前の光景が視界に重なっていたのだ。

 上から降ってきた瓦礫。立ち昇る粉塵。……その下にある、一人の人型の胴体。ぐったりとして動かないそれは、指一本動こうとしなかった。


「(……冗談はよせ!)」


「自分の相棒がそんなはずはない」と思いつつも、その一方、「……まさか?」という疑念も捨てきれなかった。いつの間にか、俺はその相棒のそばに駆け寄っていた。そこから、深く考えず無心で叫んでいいた。


「ユイ! 大丈夫か? おい、ユイ!」


 周囲にある邪魔な瓦礫をどかしながらそう叫ぶ。ユイはうつ伏せで倒れていた。大なり小なり崩れているコンクリートの瓦礫をすべて投げ捨て、ユイの元に近づくと、肩を軽く叩きながらさらに叫んでいた。


「ユイ、しっかりしろ! おい! 返事しろユイ!」


 妙に焦っていたと思う。ユイの上に被さってる大きな瓦礫をどかそうとせず、まずユイに向かって叫んでいたあたりからそれがわかった。焦ってるという自覚はあっても、妙なことに、そこから先はうまく考えられなかったのだ。


「聞こえるか? おい、大丈夫か! ユイ!」


 数回ぐらい声をかけても、全くもって反応がなかった。ユイのイヤーがぶっ壊れたりしているなら反応ないのもわからなくはないが、肩も叩いて俺の存在を知らせているのだ。腕を動かすなり、声を出すなり、何らかの反応を示してもいいはずだった。

 ……当の本人は、何も返してこない。


「(……冗談だろ?)」


 この時から、半信半疑だった自身の疑念は確信か何かに変わろうとしていた。同時に、焦燥感は増すだけだった。何回か呼びかけても、全く反応しなかった。

 そろそろ、冗談では済まなくなりそうだった。そう考えていた。


「ユイ! 返事できるならしやがれ! ユイ!」


 言葉が乱暴になっているのが、焦りを何より物語るようだった。それでも、ユイは反応しない。耳が壊れていない限り、聞こえていない筈がない。

 ……最悪のパターンを考え始めた。だが、それを頑なに否定するように叫んでいた。信じようとしなかったのだ。


「ユイ! ユイ!!」


 もう叫ぶのが名前ばかりになった。そのまま、何度か叫んでいた時……


「……ん」


「ッ!」


 遅ればせながら、反応が返ってきた。……というよりは、動けるようになったのか、自分から徐々に体を動かそうとしている様子だ。

 指先から、腕を小さく動かし、自らの体の動きを確認しているようだった。


「ユイ! 大丈夫か! ユイ!」


 生きていた。死んじゃいなかったのだ。その安心感からか、再び俺は叫んだ。


「あ……祥樹さん……」


「大丈夫か? 俺の声が聞こえるか? どこか打ったか?」


 立て続けに言葉を投げまくる俺をよそに、ユイは小さく言った。


「……とって……」


「は?」


「……背中、邪魔なんで……瓦礫を……」


 そこまで言われて、俺はようやくハッと気づいた。

 うつ伏せになっているユイの背中に乗っかっている、ちょうどユイ自身の胴体と同サイズぐらいの瓦礫。一番目立つはずのモノを、俺はようやくこれに対して「どかさねばならない」と考えたのだ。


「(……さすがに焦り過ぎだな、俺)」


 常に冷静でいなければならない軍人であるのに、誠に情けない限りである。

 すぐにユイの上に堂々と乗っかっている瓦礫を両腕でどかした。そんなに重いわけではなく、軽々と横に投げるようにどかしてやると、ユイは深くため息をついて今度は仰向けになった。


「あ゛あ゛~……背中潰れるかと思った」


「ったく、無茶しやがって……よくまあ無事で済んだもんだ」


「体右回転で衝撃受け流したら余裕ですよ余裕」


 あの状況下で瞬時にそれを実行して余裕と来たもんだ。瓦礫を舐めてるんではないかね君。人間なら最低骨折は免れないっていうのに。


「どこかぶっ壊れたらどうすんだよお前」


「祥樹さんがぶっ壊れるよりマシでしょ」


「そうはいったってな、お前、当たり所悪かったらそのままあの世行きだぞ」


「ロボットにあの世があるかわかりませんけどね」


 そう軽く冗談を投げながら、ユイは自身の体を幾つか手で触れた。胴体から、足、顔や首もである。


「……どっか傷ついてません?」


「安心しろ、お前の美貌にはこれっぽっちも傷はついてない」


「危ない危ない。これで顔に傷がつこうものならもうお嫁さんいけないですからね」


「誰に嫁ぐ気だよ」


「ご想像にお任せします」


 ロボットが嫁げるわけねえだろ。そんなツッコミをする気もなくなった。

 ユイが上半身だけ起き上がり、自分の目でも自身の胴体に異常がないか調べた。……見てくれ、なんともなさそうだが。


「……なあ、本当に大丈夫なのか?」


 今更になって妙な不安を覚えた俺は、再びそういった。


「? 全然平気ですが何か?」


 素っ気ない返しに、俺は「そうか……」と返すだけだった。


「(……普通は重傷なんだがな……)」


 10年前を違っていた。状況はほとんど同じはずなのに、結果だけは違っていた。アイツは、これで俺を助けたのに……、コイツは、俺を助けただけでなく、けろっとして生き残っていたのだ。


「……まあ、なんていうか」


「?」


 ……ゆえに、俺は実感した。


「……お前も、やっぱりロボットか」


 当たり前のことだった。だが、人と機械。同じ状況に放り込まれたとき、それに対して返す結果がまるっきり逆になると、どうしてもその差を意識してしまうのだ。

「人間だから脆いのは当たり前」「機械だから頑丈なのは当然の話」。……わかっているはずである。だが、俺は心のどこかで、「10年前もこんな感じだったら」と思っていたのだ。


 ……過去に、たらればは通じない。それでも、考えてしまうのが人間だった。


 もちろん、ユイにそこら辺の内情を察知することができるわけもなく、


「―――? まあ、ロボットですが……」


 若干不審な様子でお返しされた。妙なことを言うもんだ、とでも言いたげである。まあ、そうもなろうってものか。

 ここら辺は俺自身が勝手に思っていることである。ユイが一々気にする必要もないだろう。


 一先ず、気を取り直して立ち上がった。ユイ自身も、ゆっくり立ち上がり、足や手を軽く動かして、その動作を確認しながら、


「……で、さっきまでいた過激な追っかけさん方はどちらに行かれたんで?」


「お前はアイドルか。……そこで伸びてるよ。ぶっ壊れながら」


 そういって顔をその“追っかけ”のほうにくいっと向けた。

 自分で撃ったスティンガーの威力が高かったのか、それとも当たったところが偶然崩れやすかったのかは定かではないが、結構多くの瓦礫が落ちてきたようで、それも運の悪いことに、走ってきたロボットたちの真上から大量に雨あられの如く降りかかってきたようだ。俺らに当たらずに事幸いであると同時に、全くもってこのロボットらは災難でもあると思う。


 でっかい瓦礫にぶち当たったものに関しては、もはや原形がなかった。胴体からは腕や足、首といったものは完全に外れ、さらに細かく破損していたりする。運よく原形を残ってしていた3体ほどのロボットも、その代わりに頭部や首に強い衝撃を加えられたようで、時折ショートを起こしながら横たわり、そのまま動かない。


 ……何度か見てはきたものの、改めてみると、中身の機械部分が露出しまくっていることもあって、中々にエグイ光景である。


「……こりゃあひどくやられたもんだな」


「へー私の中身ってこーなってるんですね」


「絶対違うと思う」


 というか、それをロボットたるお前が言うと妙に不思議な感覚を覚える。俺だけだろうか。

 もう二度と動く気配がないらしいことを確認すると、周りに敵がいないことを確認しつつ、そのロボットらを軽く観察した。


「(強い衝撃による機器不全だな……バッテリーがイカれてる。こりゃ二度と動けんな)」


 眼の前にあったロボットは、瓦礫による衝撃を強く受けたらしく、バッテリー部は大きくひしゃげて変形していた。これではバッテリーとしての機能を果たすことができないだろう。バッテリーはロボットの心臓部だ。電気がない機械なんて、ただの鉄くずと変わらない。


「(……ん?)」


 ふと、胸部の方を見た。こちらもよほど大きな瓦礫が当たったらしく外殻がぶっ壊れているが、そこから中にある白い箱型の機器が見えた。


「(取り外し式のAIハード部か……何か白い煙が出てるな)」


 内部でショートでも起こしたか? そんな軽い予測を立てながら、そっと触ってみた時だった。


「―――うぉ、あっつッ!?」


 ハード部は高温に熱せられていた。触れた右手を咄嗟に引き戻し、戦闘グローブを外して手首をぶらぶらと振り回して外気の風を当てる。


「大丈夫ですか?」


「生憎、やけど寸前だったよ……こっちはグローブつけてんだぞ、おい?」


 今身に着けている戦闘グローブも、ある程度は熱にさらされても問題ないような設計にはなっているはずだった。それでも、ここまでの高温を感じるということは、生で少しでも触ろうものなら、たぶんやけどじゃなく“焦げる”という状態になるだろう。それくらいの熱であった。


「……溶岩炉にでもぶち込んだりしたのか?」


「ボディごと沈めばまんま『ターミネーター』ですね。やってみようかな」


「液体金属は開発されてねえし、当然お前にも使われてねえぞ」


「大丈夫大丈夫CRCFRPって熱に強いですから」


「死にてえのかお前」


 ……よくまあ懲りずに笑えない冗談を素で言えるものである。強いだけで間違いなく内部の機械は軒並み死亡するだろうが。そんな冷静なツッコミもすべて総スルーである。少しは構ってくれてもよいものを。


 ……小さくため息をつきながら、再びロボットのほうを見た。未だに白い煙が少しだけ上がっている。熱は全然冷めていないようだ。


「(……おいおい、前のタイタンの奴じゃないんだぞ?)」


 このAIハード部の異常な高温現象は、前にも体験していた。何らかの理由により暴走したタイタン。あのAIハード部も、機能停止後であるにもかかわらず、とてつもない高温にさらされていた。

 CPUを内蔵しているとは思えないほどの熱。冷却機能は間違いなく死んでるだろう。仮に機能していたとしたら、それすらも効果がないくらいの高温が発せられたことになるが、それはCPUの熱暴走しか起こさないはずのためありえない。


「(もしや、コイツも……)」


 仮にタイタンと同じパターンだとしたら厄介だ。今さっき鉢会った奴等だけでも数十体はいるが、そいつらは全部俺らを攻撃してきた。ロボットはすでに相当数がこの中央区に派遣されている。いや、それだけではない。同型タイプのロボットは、ここ以外の……民間人を保護している施設にも、警備として置いていた。それも、ほぼ同型の奴がだ。


「(……最悪の可能性も考慮するべきか……)」


 ……考えたくもない。だが、あの数だ。俺の周りにいた奴、俺が見つけた奴のみ、タイタンと同じような暴走であると考えるのは都合が良すぎるであろう。すでに、同じような状況は他の友軍の方でも起きている。そっちも、タイタンと似たパターンの事態になったロボットが攻撃を仕掛けているのだろう。


「(だが、だとしたらなぜ……R-CONシステムはしっかり機能していたはず……)」


 しかも、一時ダウンしたとはいえ復旧したばかりだ。それ以降は健全に機能していたし、逆に、復旧したということは、そのダウンする前よりと同じか、それ以上に機能耐性はよいはずなのだ。……何をどうやったらこうなるのだ?


 さらに、それだけではない。


「……持っている武器にAK-47混ざってますけど……」


「武器弾薬が、俺たちが支給しているのと違うな……」


 ロボットたちには、本来軍の方から武器が貸し出される仕組みになっていた。一部数が足りないので、旧式で在庫処分待ちだった89式を大量に貸与してやったのだが、89式にはない木造部分がつけられている。マガジンの形も、微妙に違っていた。


「……あ」


「ん?」


 ユイがそのAK-47に触れると、ふとそんな声を出した。

 その手元を見たとき……


「……ッ! これは……」


 一瞬にして俺は、数ヵ月前の事件を思い出した。


「……このAK、構造がおかしいですね」


「普通はこんな形で崩れねえな……」


 一部、おかしな崩れ方をしていた。テロリストがAKシリーズを多用していることを受けて、念のためそのAKのことも良く調べていたのだ。それが、敵が仮にそれを使ってきたときに役立つ知識となる。

 ……だが、その構造を見るに、銃床の部分とかが簡単に外れるようになっていた。しかも、中身は……


「(……荒い木造だな……)」


 少なくとも、今時の銃にはほとんど使われない木造だった。こんなんでは、発砲の反動などに耐え切れずすぐにぶっ壊れてしまうだろう。寿命は短い。

 ……そして、このようなものは前に見たことがあった。


「……政府専用機でも見たな、これ」


 ユイは頷いて同意した。政府専用機でも、一部の敵は秘密裏に持ち込んだこの手の武器を用いていた。それらは分解可能で、一部部品は“3Dプリンタ技術”を用いた模造品だったのだ。

 ……材質も、妙に似ている。


「(……まさか、あの政府専用機のハイジャック犯と今回のこれは同じ……?)」


 てっきり別の組織か何かだろうと思っていたが、仮に同じなら面倒なことだ。あの政府専用機の件も、思い出してみればNEWSが絡んでるみたいなことを総理が話していた記憶がある。

 ……繋がってはいるが、真偽は不明だ。


「……わからないな……」


 妙な違和感を感じていたが、その時はそこまでしか考えることができなかった。すぐに無線が入ったのだ。どうやら、本格的に全軍撤退を改めて指示したらしい。最初は「撤退しろ」のみの大雑把な指示だったが、今度は撤退に関する細かな指示が加えられた。

 俺らも、一旦和弥と新澤さんと合流しなければならない。すぐに二人と連絡を取った。


『こっちもあらかた片付いた。状況を見てそっちに行く』


「了解。場所はさっき言ったところだからな。そこで待ってる」


『了解。3分で行ってやる』


「アホか」


 そう一言投げて俺は無線を切った。当然、3分で来れる距離ではない。しかもこの状況である。慎重に来るなら最低十数分はかかるだろう。どこぞの大佐みたいに三分しか待たないなんて言う心の狭いことを言うつもりはない。


 場所もあまり目立たない場所を指定した。とあるビルの路地裏。ロボットらがいるという情報もそんなになく、光すら入らない場所のため、敵情捜索にも中々引っかからないだろうとされた。そこに着いたら、あの二人が来るまではすることはない。


「(……これで一旦休息をとれるだろう……)」


 そう思い俺は軽く楽観していた。朝から妙に激しく動いてばかりのため、体も少し疲労がたまり始めていた。ここで、一旦落ち着く時間がほしかったのだ。


「(細かい所は後で考えよう。今は合流してさっさと逃げることだ……)」


 そう考えつつ、俺は指定した合流地点に二人に先んじて向かった。


 ……しかし、俺は知らなかったのだ。いや、考えようもなかった。



 ……これが、何をどうやったらあの展開になるのか……








「―――よし、ここだ」


 俺らは一足先に合流地点に到着。さっき無線を繋げたところでは、やはり“敵”であるロボットに見つからないよう慎重に進んでいるため、もう少し時間がかかるとのことだった。

 撤退自体はそんなに大急ぎでというわけではなかったため、一先ず落ち着いて、見つからない様に警戒しつつ合流を図ることを指示し、無線を切った。

 そのあとは、俺らはその場で一休みである。コンクリートの地面に座り、狭苦しいせいか妙に湿り気を感じながら、二人の到着を待った。


「……なあ」


「はい?」


 その間に、念のためということで聞いた。


「……ロボットがあんなんなった原因は知らんけどさ、お前はなんともないんだよな?」


「全然」


「考えられるとしたらハッキングか何かだが、あんな集団で一斉にああなるとも考えられない。……ロボットらのほうで持ってる異常が原因だったとしたら、お前にもそれが備わってたらマズイ可能性があるが……」


「マズかったらとっくに祥樹さん撃ってます」


「だよな……」


 知ってはいたが、不安ではあった。

 ユイもロボットだ。何らかの電子的な工作がなされたなら、ユイにも起こったっておかしくない。だが、現にこうしてけろっとしている以上……どうやら、工作されたのはあのロボットたちが持っている何らかのソフトやハードの方なのだろう。ロボットなら例外なく影響を与える何らかの工作みたいなのも施されたようではなさそうだ。


「(……先のタイタンといい今回といい。ロボットの様子が妙におかしい。……一体何があったんだ?)」


 これも敵の仕業なのか? だが、セキュリティ面などで万全を喫しているはずのロボットたちが、なぜこうも次々と暴走を起こしているのか……全くもって、俺には理解できない。

 同じロボットであるユイが無事なことは幸いであるが、もし、ユイにも同じような工作の手が入ったら……


「(……勘弁してくれよ、そんな話。冗談話にもならん)」


 ユイが敵になったら絶対敵うとは思えない。今まで何度か格闘技訓練などで相見えたことはあるが、最近は中々勝てなくなったのだ。俺のやり方をしっかり学んで対抗している証拠であるが、仮にこの状態で敵になられても、正直絶対に勝てる自信はない。

 尤も、少なくともソフトウェア方面のセキュリティは万全なため、そんなに気にすることはないというのは、あの爺さんのお墨付きすら得ているが……はてさて……。


「……不安ですか?」


「え?」


 ……そんな考えは、俺の顔に出てしまっているらしい。ユイに悟られた。こうなると、大抵は誤魔化しようがない。


「……正直なところな」


「相棒がそんな不安がられても困るんですけどね」


「わかっちゃいるんだがなぁ……でもさ、実際どうする? お前がああなったら」


「私がですか?」


「おう、お前が」


「んー……」


 ユイは少しばかり考えて、これまた素っ気なく、


「……私は祥樹さん撃ちたくないんで、私の腕あたりとかさっさと撃っちゃった方が早いかと」


 真顔でそんなことを言った。


「おいおい、俺に自分の相棒を撃てと申すか」


「できないと?」


「人間の精神の脆さなめんじゃねえぞ。こういう時絶対引き金引けなくなるからな」


「それでよく空挺レンジャーなれましたね」


「あぁ、まったくだ。……でもさ」


 そこで、俺は改めてユイのほうを見ていった。


「実際撃てないだろ? お前も」


「普通はね」


 即答だった。


「……あのロボットみたいな感じになったら?」


「さあ?」


「さあってお前……」


「実際なってみないとわかりませんもん。しょうがないでしょう」


 いや、まあ、間違っちゃいないのだが……そこはロボットしかわからないんだからもう少しはっきり言ってもらいたいところだな……。まあ、責めはしないが。


「ですから、撃ってしまう前に撃っちゃってくださいって言ってるんです。そうなったら私何するかわかりませんからね」


「アニメだったらそこで抵抗して、ちょっとした物語が入るんだがな……」


「お涙頂戴的な展開ですか?」


「まあ、そうともいうな……」


「実際にはあんな都合よくいくとは限りませんからね。何の抵抗も出来ず撃っちゃうよりだったら……さっさと撃たれたほうがマシかな……」


「ん? 最後なんだって?」


「何も言ってません」


「はい……?」


 なぜかそっぽ向かれた。そんなに変に不機嫌になるようなことを言ったつもりはこれっぽっ地もないのだが……うーむ、最近コイツが何考えてるかわからなくなってきたぞ。こりゃ問題だ。コイツは俺の考えてること即行であてるのに。本来はこういうのは人間のほうが得意なはずなのに。


「(……妙なところで高性能なもんだ)」


 爺さんめ、地味に素晴らしいAIを作りおって。ここら辺も全部計算のうちだとしたら……いや、AIがどう成長するか調べるためにこいつがいるようなもんだから、爺さんもわからんか……。


『―――シノビ0-2よりシノビリーダー。聞こえる?』


 すると、唐突に無線がなった。新澤さんの声だ。


「はい、こちらリーダー。どうぞ」


『今警戒しながらそっちいってる。あと10分前後くらいでそっちに着くわ。準備しといて』


 何かと思えば、もうすぐ到着の報告だ。識別ビーコンの位置から、確かに10分前後で到着できる距離だ。周囲に“友軍”のビーコンがないことを確認し、新澤さんに伝えた。


「了解しました。今のところ、外周に敵らしい敵は見当たりませんが、念のためご注意を」


 そして、すぐ返答が来る。


『了解。じゃあ、こっちも―――』


 ……しかし、


「……ん?」


 そこで、異変が起きた。


『ザ……いそ…ザザッ………うかr……ザ………じゅ………ザザー……』


 いきなりノイズが混じり始めたのだ。おかしい。さっきまでこんなのなかったはずだ。しかも、ノイズの広まり方が尋常でなく早い。


「あれ? ……新澤さん? 聞こえますか? ……新澤さん! 聞こえたら返事してください!」


『あれ、ちょ……ザザーッ……まっ……のい…………ザザッ…きこえ…………』


 ダメだ、無線が完全にイカれてやがる。だが、なぜだ? さっきまで普通に通じていた。まさか、また最初みたいに電子戦型がいるのか? ……だが、ついさっき周りに友軍ビーコンがいないことは確認した。そんなことはありえないはずだが……。


「ダメだ、これっぽっちも通じねえ。そっちはどうだ?」


「ほとんどの無線周波数が使えなくなってる……。どこの友軍とも通じません」


「クソッ。一体何があったってんだ……」


 そう愚痴った時だった。


「……いったッ」


「ん?」


 ユイがそう小さく呟いて頭の右側頭部を抑えた。痛みは一瞬だったらしいが……


「どうした?」


「いえ、何か無線でのアクセスが……あれ? なにこれ……」


「ん? マズそうなら無視しとけよ。そういうのは大抵碌なことにならねえ」


「ええ、それはわかってるんですが……あれ……でもこのコマンドは……」


 言葉が次第に小さくなっていってよく聞こえたなかった。何やら無線で来たものに疑問があるらしいが、迷惑メールよろしく、あまりよさそうなものでもないだろうし、そういうのは無視させよう。無視に限る。


「何が来たかは気にするな。それより、どうにかしてこの無線状況を―――」


 ……しかし、その時だった。


『ザザーッ!』


 一瞬、ノイズが一気に大きくなったと思うと、今度はすぐに鳴りやみ、先ほどとは一転してノイズが消え去った。

 ……代わりに、


『……聞こえるかね?』


 ……………は?


「……聞こえるって何がだ?」


 これまた唐突に、とある男の声が聞こえた。妙におっさんのような声質だ。

 日本語らしいが、妙に欧米訛りがある。欧米方面にいる外国人か?


『聞こえるようだな。よし、これで通じる』


 しかも、こっちの声が通じるときた。


 ……いきなりなんだこれは? この無線を欧米訛りの日本語を使う人が使用する予定はないはずだ。まさか、一般人が? いや、もしくは敵の工作か? 一気に多くの可能性を考えたが、すぐに俺は無線に声をかけた。


「……あー、こちら日本国防陸軍である。日本語がわかるようなので日本語で申し上げるが、この無線は陸軍が使用しているものである。今この無線周波数を使用しているのは誰か」


『……そうだな。“ロボットの本当の親”とでも言っておこうか』


「……はい?」


 ……妙に中二臭さを感じる発言だな。声からして間違いなく大人なのに。


「……あー、その本当の父親さん? この無線は現在軍で使用中のものでして、一般の方々からの介入は禁止されています。直ちに御退去されなければ、その無線の発信元を特定してあなたの身柄を―――」


『その必要はない』


「はあ?」


 徐々にイラついてくる。こっちは無線に入るなと注意しているにすぎないのに、それをスルーして勝手に自分ペースで話そうとしているようだ。……この無線、陸軍で使ってる機密部分のものなのだがな。


「……えっと、それはどういった意味で?」


『今にわかる。……この無線は君にしか聞こえていない。一つ取引をしよう』


「は?」


 いよいよ自分勝手に話し始めた。こっちはまだ話が済んでいないというのに。

 なぜ俺だけなのか? 俺の仲間に聞かれたらマズイことなのか? 当然ながら、俺はこの男と何ら面識はない。……しかし、その疑問は横に置いておかねばならなくなる。


『……率直に申し上げる。これ以上の介入はしないでもらいたい。目的達成はまだなされていない』


「ッ! ……まさか、NEWSの?」


 目的。この言葉から、大体事態を察することができた。


「(……電波ジャック……?)」


 無線周波数をジャックし、俺との無線通信のみができるように細工をしたのだろう。だが、それでもどうやってこの周波数を特定したのか? そして、俺のみと交信しようとした目的がわからない。

 ……だが、向こうはそのまま続けた。


『君たちの介入は無意味だ。目的はいずれ達成される。むしろ、君たちの介入はあらぬ混乱を招くことになるだろう。……後に、君たちが自分の手で証明することだ』


 あまりに身勝手な言い分だ。こっちのやりたいようにやらせろというのか。俺は口調は丁寧だが、若干威圧をかけた。


「……あのですね、アンタらの目的が何なのかは知ったこっちゃないですがね、先に始めたのはそっちですからね? こっちは元の秩序を回復しようとしているに過ぎない。あなた方のそんな身勝手な目的何かに付き合ってる暇はこっちにはありません。さっさとこの無線から失せて頂けませんかね?」


『いいのかね? そのような扱いにして。……私は、目的を達成するための準備をすでに整えている』


「ですから、アンタラが東京を乗っ取って一体何をしようとしてんのか知りませんがね、俺らはそっちに着きあってる暇はないっていってるんです。無線やってこんな中二病全開のセリフぶちまけてる暇があったら、適当なところに隠れてないでさっさと我々の前に出てきて文句の一言でも言えって言ってるんですよ!」


 目的だなんだと、そんなのは俺らの知ったことではない。その目的とやらで、現に大量の人間が危険に晒されている。それだけで、この東京という都市部から排除するには十分な理由だ。

 ……だが、


『……どうやら一つ勘違いされているらしい』


「あ?」


 向こうはこれっぽっちも調子を変えない。


『あくまで、“私”の目的だ。NEWSの目的など関係ない。……君の言う、回復するべき秩序も、もはや必要なくなる時代が来るのだ』


「……何ですって?」


『我々は新しい時代に突入した。科学の進歩を享受し、それに合わせた新時代なのだ。君らには、ぜひともそれを理解してもらいたい。……何れ君ならわかるはずだ。この、新時代のメリットを』


「その新時代とやらを迎える前に、このテロすんなって俺が言いたいのがこれっぽっちも理解できないなら二度と無線しないでください。もう切りますよ」


 話しても無駄だった。こんな中二ワールドに付き合ってる暇はない。無線は無視して、さっさとあの二人と合流するほうが先決で……


『いいのかね、それで?』


「え?」


 すると、さっき窓とは一転、ふざけているようで、妙に真剣みを持った声が聞こえてきた。


『……せめて、最後まで人の話は聞いてほしいな。子供の頃に教わらなかったかね? 大人の話は最後まで聞けと』


「そらああんたに言われたくないセリフですな。聞く価値のある話は最後まで聞くべきですが、そうでないものまで聞く必要ありますか?」


『まあ、そういうな。……これを見れば、君も私の話に耳を傾けるだろう』


「ああ?」


 何を言ってるんだコイツは? 無線越しに何を見せるというのか。そんな疑念を覚えて「もう無視してさっさと切るか」と考えていると……


「……ああッ」


「え?」


 ……二つ目の異変だった。“隣から”、今まで聞いたことないような声が聞こえてきたのだ。




「な、なn………いったッ! ああッ!!!」




「…………は?」


 信じがたい光景だった。俺の目を疑った。今見てるのは何の演技だ?


 ……いや、演技ではない。これは……。


「……ユイ! どうした! ユイ!!」


 ユイが、頭を押さえて悶えていた。声が掠れてばかりいる。

 ……今まで見せたことのない光景だった。


「あ……ああ……ッ!!」


「おい! しっかりしろ! 何があった! おい!!」


 だが、声が届いたかどうかはわからず、そのままもがき苦しむだけだった。地面に倒れ、相変わらず頭と、時々胸のあたりまで抑えている。


「(なんだ、一体何があった!?)」


 相棒の突然の凶変にパニックになっていると、無線が再び鳴った。


『気に入ってくれたかね? 私の“マジック”を』


「ッ……! まさか……」


『これで話を聞いてくれる気になったかね?』


 相も変わらずムカつく口調。だが、この瞬間、俺はそのイライラは頂点に達した。


「まさか、これはお前が!?」


『まあそう驚かないでくれ。せっかくのサプライズなんだ』


「何がサプライズだボケ! 頼んでもいねえサプライズもマジックも全然嬉しくねえわ! さっさと元に戻しやがれ!」


 俺自身も口調が変わった。もう遠慮はいらないと考えたのだ。冷静さを失った頭で、怒りが頂点に達した頭で、紳士的な口調を保てというのはあまりに無茶な話だった。


「ひ……祥樹さ……」


「ッ!」


 ユイが声を絞って俺を呼んだ。倒れ、もがき苦しみ、その中で、俺に助けを求めるようだった。あまりに弱弱しく、そして……ロボットとは到底思えないような、自身の状態を同調させる“一種の説得力”を与えていた。


 ……それがまた……


「(……なんでこれも10年前と一緒なんだ!)」


 神よ。アンタは一人一人の人生に物語を定型文で与えているのか? 全くもって同じパターンで展開させやがって。デジャヴを俺は何度感じればいいのだ!

 ……だが、そんな俺は無視して、男は無線をつづけた。


『……なに、何れわかるだろう。本物のBZは貴様らを欺くのだ。今後、このような介入を続けるならば、君たちはさらなる混乱の渦中にさらされる』


 だが、途中無線に雑音が入った。ヘリの音だろうか? 外で無線を使ってるのかは知らんが、ヘリの音が煩くて肝心の音声が入ってこない。


「BZがなんだって!? 良く聞こえねえから本題を話せ本題を!」


『介入は無意味だといったのだ。偽元と本物の区別はつかない。ロボットはゾンビみたいなものだ。何れ貴様らを欺き、引き裂くだろう。……科学の新時代を信じぬ者には、相応の科学の制裁が下される』


「ヘリの音うるさくて所々よく聞こえねえけどよ! 中二病だけでなく妙な狂信者でもあるのかテメェは! 介入がどうたらの話なら俺じゃなくて上の連中に話しやがれ! 第一、なんで貴様はコイツのことを―――」


「知っているのか?」、そこまで立て続けに捲し立てた時だった。


「……?」


 もがき苦しんでいたユイが、やはり苦しそうに腕を叩いて、近くの道路の方を指さした。そして、声には出さないが、口で「て き」と動かした。


「……まさか!」


 俺はすぐに路地の陰から道路を見た。

 ……すると、


「……ッ! マズイ、敵だ!」


 ロボットの集団がやってきていた。

 数が多い。こっちの方面に向かってきている。あの数だ、こっちにも注意を向けられたらマズイ。いくら目立たない場所を使ったとはいえ、あんな集団で来ることなんて想定してない!


『決めてくれたかね?』


「……何をだ?」


『もはや無意味な行為だ。これ以上の行動はお互いの不利益になろう。……お互いの信ずる新時代にはいろうではないか』


「……」


 一瞬、ユイのほうを見た。俺の考えはもうすでに決まっているが、念のためだ。明らかに“人質”にされている相棒に、信を問うた。


 ……その相棒は、首を横に振った。その瞬間、俺は無線に叫んだ。


「……あんたのいう新時代がどんなもんかは知らんけどな。俺はアンタのやり方には同調しない! 今、現に人々が危険に晒されているなら、それを何があっても守る。日本の軍人としての使命を負うだけだ! テメェのような中二病全開の新時代何かに参加してる暇はねぇ!」


『……そうか。誠に残念だ』


 このセリフを投げ捨てられても、彼の口調は変わらなずだった。そして、最後に一言だけ。


『……では、しょうがないので君たちには消えてもらおう。さらばだ』


 そういって無線は再びノイズになった。だが、それは一瞬だった。すぐに無線は回復すると、また再度友軍の無線が一気に響く。


『祥樹! 大丈夫!? 今無線が壊れたっぽいんだけど、そっちは……』


 無線がパンクしかけるなら聞こえてきた新澤さんの声だ。だが、すべてを言い終わる前にすぐに指示を出した。


「新澤さん! マズイことになった! すぐにこっちに合流してください! ユイがヤバい!」


『ええ!? ユイちゃんがどうしたの!?』


「話はあとでいいですからすぐに合流してください! 下手すりゃユイただじゃ済みません!」


『え、ちょ、ええ!? わ、わかったわ! すぐに行くからちょっと待ってて!』


 すぐに無線はブツッと切れる。そして、俺はユイに注意を払いつつ、ロボットのほうに目を向けた。


「クソッ、なんでこっちに集団で……普通あんな大量に一か所に来るか?」


 狙ったかのような行動だ。すぐに撃退しなければ、俺たちは間違いなく殺される。だが……


「(……俺一人じゃどうしようもねえぞ……)」


 俺一人でここを防ぎきれるわけもない。近くにいるのは新澤さんと和弥だが、あの二人を待っていたら時間が無くなる。かといって、ユイを抱えて行っても、戦闘に支障が……。


「(マズイ、詰んでるぞこれ……どうすれば……)」


 他に方法がないか……マガジンに改めて弾薬が装填されているか確認しながら、それを頭の中で模索していた時だった。


「……ん?」


 ユイが肩を軽くつついてきた。左手で頭を抱え、体内機器の換気をひっきりなしにやっているのか、息が荒い。しかし、そんな状況でもしっかりした声で俺に言った。


「い……今すぐに……逃げて、ください……」


「ッ!? お、お前何言って―――」


「このままじゃ、私はただの荷物です……いいから、まずは逃げて、二人と合流を……」


「バカかテメェ!? お前を置いてさっさと逃げろってか!? そうなったら今度こそ助からないぞ!」


「勝手に殺さないで下さい……お願いですから、早く、祥樹さんだけでもあの二人に元に……」


「バカなこと言うな! そんなことできるわけねえだろ! 第一、それでお前が死んだら―――」


「死なせたくないから言ってんでしょうが!!」


「ッ!?」


 苦しんでいたはずのユイが、おそらく今まででないであろう怒鳴り声を上げた。しかも、敬語でもなんでもない。……おそらく、この形で、この口調になったのは初めてだ。

 その顔はとても真剣みがあった。しかし、大声を出した無理が祟ったか、そのまままた倒れた。頭を押さえ、時折頭部から電気が走る様子を見て、俺はそのまま固まった。


「……ユイ……」


 ―――まただ。ここも10年前の、あの夢のやつだ。

 俺だけを逃がそうとして、それで……


 それでも、ユイは再び起き上がって、声を絞りながら言った。


「……絶対に死にませんから……ですから……」


「……」


「先に……あの二人を……お願いですから、先に……逃げて……ッ!!」


 ……どうしても、あの時の面影が重なった。ああ、神よ。アンタはなんで10年もたったいまにもなって、同じことを俺にさせようとするのか。アンタはまともな人生のシナリオが描けないのか。どうあがいてもひどい展開にさせようというのか。


「……」


 ……そして、俺はその展開に対して、異を唱えることはできない。

 ユイのその懇願ともいえる目が。苦しいはずなのに、力強く訴えるような目が……そのユイの要求を、否定させてはくれなかったのだ。


 ……数日前にも、10年前にもあったことを、再び、俺はやらかすこととなる。


「……チクショウッ!」


 俺は決断した。最後にそう吐き捨て、そして、自身の持っていた弾薬を、予備を除いてすべてその場に置いて、俺は叫んだ。


「いいか、絶対に死ぬな! 5分で戻ってくる! 5分でいいんだ! それだけ耐えてろ! 5分なんてちょっと待ってればすぐだ! いいな!?」


 ユイは頭を押さえながらも、力強く頷いた。妙に頼もしいその表情を、もっと別の場面で見たかった……そんな後悔をしている暇は、俺にはなかった。


「……クソッ!」


 もう考えている暇はない。一刻を争う事態。俺はすぐに走り出した。

 おそらく、訓練ですら出したことないような全速力を、俺はこの時、完全武装をした状態で出したのだ。



「待ってろ……すぐに戻ってくるからな……」



 二度と、同じような結末は出さない。




 約束を守るべく、俺はあの二人の元に全速力で走って向かった…………



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