モンスター モンスター3
よろしくお願いします。
厩舎の中に居る獣たちは、人間の思考を感じる事が出来るため世話をするのに手間は掛からない生き物ではあったが、世話して貰いたい人間を選ぶと言うものだった。
まして、王族の所有物で有るここの獣たちは気に入らない人間なら何をするか分からないといった獣である。
そんな厩舎に居る獣の種類は、地球で言うトラやヒョウ、オオカミにウマ。 角が生えていたり牙があったりとファンタジーである。
「エリカレート、アレキサンダー、ナポレオン、さあ、散歩の時間よ~。ご飯までに返って来てね~」
ここのトラは空を跳ぶ。
因みに、名付け親はウメカだ、些細な王族に対する非難の表れである。
「ウメカ、一息つけたらどうだ?」
のしのしと兵士が声を掛けて来る。
「ジャズさん、お仕事はいいんですか?」
この男、見た目だけなら問題無い、いわゆるワイルドでセクシーな三十歳。
「何のことだ?
茶を飲むぞ‼」
この男とのお茶の準備はウメカがする事は無く、半ば強制的に行なわれる。獣の知識も豊富で異国の獣のも精通して要るから断れない
厩舎の飼育管理者、ルボー・ダイアン爺さんより詳しいと言う、面倒な男だった。
「何か、ご用意でしたか?」
「可愛くないことを言うなよ、お前に為にこうして来て居るのに・・・。城下で流行りの菓子を買って来たんだ、」
「ですから、こんどは何のお願いですか?」
甘い言葉を遮るウメカ。
モンスターは、この男。前回は夫婦にされて潜伏させられた。当時、厩舎にも王宮の何処にも居なかったウメカに、クラリオンが暴走しクラリオンの私室に監禁された訳で有る。
「・・・。
うん、つまり、潜伏?」
ーうん、その色気は要らないやよ。ジャズ。そんな風に首を傾げなくともいいよ。落ちないからー
「誰が承諾しますか?また、監禁されたくありませんし、危険に会うのもいやでsっ。」
「承諾は貰ったから問題無い」
すると、椅子から立ち上がったジャズはそのまま抱き上げ、にっこりと笑う。
「わたしの可愛い奥様、ご褒美は何か良いかな?」
「違うわよ‼
見返り何ていらないからー!
降ろせー!
人攫いよー!ネネ助けてーーーーー!」
キュウーーーと、何処からともなく鳴き声がする。
クラリオン:「やな予感がする。」
どうやら、ウメカセンサーがある様だ。




