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王宮に帰る。


暗礁に乗り上げて仕舞いました。


頑張ります!


よろしくお願いします。

人は自分の存在価値を求める。

そこには、年齢も性別も関係なく存在し答えを求めるのだ。幼いものは親の愛情に存在価値の答えを知り、大人は仕事や家族を持つ事に存在価値を見つける、と言っても欲深い人間はそれぞれの欲に従って存在価値を求めて行く。



厳しい寒さに耐えて、暖かな木々の芽吹く季節を待っていた。出会いは憂鬱な心を晴れやかにするものだった、黒い髪に明るい茶色の瞳が穏やかな気質が読み取れる、大型の獣とともに戯れる姿は強さと安心感を感じ、そして、その知性に希望と喜びがあった。

その存在はまさに太陽。暖かな陽だまり、むしろ火傷をしてしまいそうな程の存在。

それが、ウメカ・サラン。


それは、マケドニア王国の王族であるクラリオン王子の存在理由。


「クー?どうしたの?物思いにふけって・・・。」

ここは、マケドニア王国ゲルニカ第一王宮の一室、この王宮にも寒い冬がやって来た。

侍女に冬着を着せられて着ぶくれしたクラリオンが椅子に座り窓の外を眺める。

「うん!ウメと逢った時も寒い時だったな~って!」

「・・・?寒い時?暑かったよ・・?」

「寒かったよ!」

にっこりと微笑むクラリオン。

「そう?まあ、いいけど。」


潜伏生活から逃げる様にして、王宮に戻ったウメカにクラリオンがとんでもない事を言い出した為に、本来の仕事に戻れずにいた。

それは、契約を結ぶこと。

契約は魂と魂との結び付きの事で、簡単にできる事では無かった、それをクラリオンはウメカと結ぶと言い出したのだ。

しかし、ウメカはネネと契約をして要る為にこれ以上の契約は受け入れたくないし、ましてクラリオンの特別な環境にあるものと成るなら尚更と言えよう。

この契約は他人が口出し出来ない事で、クラリオンとて例外では無くウメカとクラリオンとの間で話し合う事が大切な事。

親とて口出しは出来ないのだから大変な事に成っていた。



最後的に決まったのは、仮契約をすると云う事に成っていた。


と云う事で、ウメカはクラリオンと軟禁状態と成っていたのだった。

「それより、ここから出ないと。私、仕事が有るんだけど。」

「嫌だ!ウメがきちんと契約をしたら良いよ!」

「だーめ、大きく成ったらもう一度考える事って言ったでしょ。それに、どんな危険な事に巻き込まれるか分からないもの、クーがきちんと知識と力を身に付ける事で、初めて観えて来るのよ、色々な世界がね。」

クラリオンの側に寄り膝を付いて目線を合わせる。

「分かったよ、でも、一緒に居たいんだ、どうして、ダメなの?」

「生き方の違いよ、クーと私との違いよ、難しいけど、この事が分かったらクーが大人に成った時かな?」

クラリオンの母親にはなれないウメカ、決して身分の違いとかで無くて、ウメカをクラリオンの側に使えさせて主従の関係に成る事が正しい事でもなくて、ウメカの生き方がなければ、存在価値が無くなるからだ。そうでなければ、クラリオンとウメカの関係は成り立たない。

「大人になる、そうしたら一緒にいられる。」

眉間に皺を寄せて、ウメカに抱きつく。

ー普通なら、僕のお嫁さんに成って~!とか、僕のお姉ちゃんに成って~!とかよね?親の愛情が無いと他人に懐くのよ。だけど、親はきちんと居るんだもの、本当、難題だわ。契約するって言い出したし、普通ならどう接したら良いか分からないわね~ー

ギュっと抱きしめるウメカ。

「本当、仕方ないわね。」

「ずるいです!!俺も混ぜて下さい!!

俺の事無視して、ヒソヒソ話して居たかと思ってたら、そんなに抱きつくなんてずるいです!!酷いです!!」

ー忘れてた・・・・、ー

「ピアニッシモさん、居るまで私に張り付いて居るんですか?」

ピアニッシモの存在を無視していた、王宮の深層部まで入り混んできた男。恐らく何処ぞの密偵だろう、簡単にこの王宮に忍のは難しいからだ。

「何を言ってるんです!俺の仕事は終わって無いんですよ!」

スッと、抱きしめる手を緩めクラリオンから離れるとクラリオンに背を向けてピアニッシモから守りの体制をとった。

「何?それ?」

「ウメカさんの安全を確保ですよ!!」

「そう?だったらもう、良いよ!もう、安全だから、お帰りください。」と、にっこりと微笑む

「何を言ってるんです!ウメカさん、先輩の子を身籠った上に、捨てられたんですよ!何処が安全何です!!」

「・・・・・・??は?い?」


これまた、すっかりと忘れて要るウメカ。


ーあ~!あれか!

どうでも良いんだけど?ー



「なんで、そんなに呑気なんですか!先輩がこんなにも無責任だったなんて知らなかった、ウメカさん、俺が守りますから!!」

ウメカに詰め寄り、その手をとって握り締めた。

ーうん、それより、何処のスパイなのよ。ー


次から次へと舞い込む厄介な事にうんざりするのだった。

ピアニッシモはスパイ!!


ジャズは腹黒!



有難うございました。

ウイルス感染にご注意くださいませ^^;

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