アジェンダ達の帰国と国境の砦と姫達の幸福な時間
「アジェンダ兄様、アラム兄様」
シルフニア王女は名残り惜し気に声をかけた
「また、会いに来る、手紙を書くから
それにシルフニア、お前の好きな書物に食べ物も毎月、送るから」
「アジェンダ兄様」
国境の城塞
400年前に火焔の女王がわずか六歳で破壊した
城塞
最近まで、魔法防御も兵士も増えいたが
今は、手薄にはなっていた
其処の近くの街で、一泊して黒の国へ
戻る事になっていた。
◇ ◇ ◇
黒の国に滞在する妹のシルフニア王女
彼女との親密な手紙のやり取りは続いていた。
「シルフィニアは、白の国で恋をしているな」
軽くため息をつくアジェンダ王子
「そのようね、ほほ」母の女王エルテアは微笑み、紅茶を飲みながら、小さな声で呟く
「あのB〇の話の本が出たけど、やはり、送って良いものかしらね、私もだけど、あの子も楽しみにしてたから」「母上?」
「あ、あら、アジェンダ、何でもなくってよ、おほほ」
何気に二人の趣味を知るアジェンダ王子はただ、微笑した。
あまり、読書好きで、祖父の趣味もあり、気にしてはいないのだが…。
そして、名目の
大使、人質のユーヴニア姫、淡い若草色と紫色のオットアイ、淡い金の髪の姫
アジェンダ王子とアラムは彼女と親しい関係に
最終的にはアラムと彼女は恋仲に
アジェンダ王子はアラムが気苦労の多く、優しい、従兄弟でもあるので
…涙を飲んで、二人の幸せを祈る事にした。
この時は、この時間は皆が幸せで
戦乱の時代も終わり、平和が訪れると信じていた。
アジェンダ王の時代が実は激しい戦乱の時で
特に狂気の白の宗主シューッオンにより、彼の国である、白の国は荒れ果て、幾つかの街、種族が消え去る事に…。