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黒の執行者‐BLACK EXECUTER‐  作者: 黒陽 光
Chapter-03『オペレーション・スノーブレード‐Operation Snow Blade‐』
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第一章:Early Summer Days/02

 そんな日の、昼休みのこと。

「遥ちゃんは相変わらずメロンパンなのね、お昼は」

「はい。香華さんは……今日も豪華ですね」

「この量は食べきれないって、いっつも言ってるんだけれどね……皆、良ければ今日もお裾分けするわよ?」

「ではお言葉に甘えて、頂きましょうか」

「私も私もーっ。お兄ちゃんも貰っちゃいなよー」

「ま、そうだな。じゃあ俺も遠慮なく」

「どんどん持っていって頂戴、私一人じゃ無理だから」

 昼休みのこの時間、戒斗たちは例によって学園校舎の屋上に集まって昼食を摂っていた。

 ちなみに今は香華も一緒だ。お互いに知っている仲ということもあって、彼女が転入してきた初日からもう仲間に加え入れていた。

 だから今は戒斗に遥、琴音に香華の四人でこうして屋上に集まり、昼休みを過ごすのが普段の光景になっていた。

 そんな今日の昼食メニューは戒斗はコンビニ袋から取り出した菓子パン、遥は例によってメロンパンで、琴音は自前のお弁当箱と……まあ、いつも通りな感じなのだが。問題は香華が持ち込んだものだ。

 …………重箱。

 そう、あの重箱なのだ。香華が持ってきたのは三段重ねのお高そうな重箱で、その中には高級料亭かってぐらいの品々がぎっしりと詰め込まれている。

 曰く、西園寺家のお抱えシェフに毎日持たされているものらしい。どう見ても彼女一人では食べきれないような量を、どうして持たせているのか不思議ではあったが……きっとお裾分けが前提なのだろうな、と戒斗も遥もなんとなく勘づいていた。

 なにせ戒斗たちが一緒なのは、もう最初から分かり切っていること。ご丁寧に箸も初めから四人分が備えられている辺り、皆でシェアして食べてくれというシェフの粋な計らいなのだろう。

 まあ何にしても、こんな豪勢なものを頂けるのなら断る理由もない。

 だから最近の昼休みは、こうして四人で屋上に集まって……香華からのお裾分けを貰いつつ、皆で楽しくおしゃべりして過ごすのが毎日の恒例だった。

「……ん」

 と、そんな風に皆で昼休みを過ごしている最中、戒斗のスマートフォンに着信が入ってくる。

 マナーモードに設定しているから、ぷるぷるとバイブレーションで震えるだけだ。戒斗がその震えるスマートフォンを懐から引っ張り出してみると、電話の相手は……どうやらマリアらしい。

 こんな時間に、一体何の用だというのか。

「すまん、ちょっと電話だ」

 不思議に思いつつ、戒斗は皆にそう断ってから電話に出る。

「俺だ、マリア」

『やあカイト、すまないねこんな時に。今って話せるかな?』

 左耳に当てたスマートフォンから聞こえてくるのは、マリアの飄々とした声。

 相変わらずのどこか掴みどころのない口調のその声に、戒斗は小さく肩を竦めつつ。

「話せるタイミングだって、分かって掛けて来てんだろ?」

 と、呆れっぽくも皮肉半分に返してやる。

 すると電話越しのマリアは『あはは、バレてた?』とわざとらしく笑い、

『単刀直入に言えば、新しい仕事の話だよ』

 そう、戒斗に言った。

「なるほどね……で、詳細は?」

『例によって、電話口じゃあ(はばか)られる内容だからね。放課後にでも店に来ておくれよ、詳しいことはその時に話すから』

「ま、だろうと思ったよ。――オーライ、じゃあ放課後に」

『じゃあ、頼んだよカイト』

 そんな短いやり取りを経て、電話が切れる。

「お兄ちゃん、マリアさんからだったの?」

 用の済んだスマートフォンを懐に戻せば、琴音がそう訊いてくるから戒斗は「ああ」と頷き肯定してやる。

「仕事だってよ、放課後に店に来いって呼びつけられちまった」

「あら残念、だったらウチに来るのはお流れね」

 すると香華がそう言うから、戒斗は「すまんな」と詫びて。

「琴音に遥も、悪いな」

 続けて二人にもそう、小さく詫びる。

「いいよいいよー、お仕事なら仕方ないって」

 それに琴音がニコニコ笑顔でそう返すと、続けて遥が「……マリアさんからの呼び出し、ですか」と少し思案するように唸り。

「でしたら、私たちも一緒に行った方が良いのでは?」

 と、尤もなことを戒斗に言う。

 しかし戒斗は「いや、別にいいだろ」と首を横に振って、

「ミディエイターに関わる話とは、マリアも別に言ってなかったしな。俺の個人的な仕事だって可能性もあるから、今日のところは琴音の傍についてやってくれ」

「ふむ……確かに、そうですね。では私は琴音さんと一緒に帰ることにします。もしもミディエイターに関することでしたら、また後日改めて聞かせてください」

「だねー。ならさ遥ちゃん、ついでに二人でどこか寄っていこうか?」

「ふふっ……いいですね、そうしましょうか」

 琴音と遥の二人がそう笑い合う傍ら、香華は「そうだ」と何かを思いついたようで。

「ならさ、戒斗は私が送っていくわ」

 と、また急なことを言い出した。

「……香華が? 俺を?」

「マリアさんのお店、確か秋葉原にあるって言ってたわよね? 電車だとここからは遠いし、わざわざ家に帰って着替えてから車出すってのも馬鹿らしいでしょう?」

「それは、そうだが……流石に悪いぜ」

 遠慮がちに言う戒斗だったが、しかし香華は「いいのよ、気にしないで」とあっけらかんとした顔で返す。

「私、マリアさんのお店には一度行ってみたかったの。だから貴方を送っていくのはそのついで……ということで、どうかしら?」

 ……何というか、香華には敵いそうにない。

 ふと何気なくそう思いながら、戒斗は小さく肩を揺らして一言。

「……分かったよ、じゃあお言葉に甘えさせて貰おうか」

 そう言えば、彼女の提案に乗っかることにした。

 すると香華はふふっと嬉しそうに微笑み、

「じゃあ、そういうことで決定ね♪」

 と、実に満足そうな笑顔を見せるのだった。





 で、放課後。

「それじゃあお兄ちゃん、香華ちゃん、また明日ねー」

「琴音さんのことはお任せください。では……私たちはここで。また明日、です」

 ちょうど学園の校門を潜ったところで、遥と琴音は別れて帰路に就く。

 歩いていく二人の背中を見送りながら、香華と待つこと数分。大きな黒いリムジンが二人の前に滑り込んできた。

 スッと静かに、二人の目の前に停まった黒いリムジン――ロールスロイス・ファントム。

 言うまでもなく、それは西園寺家のものだ。

「お帰りなさいませ、お嬢様」

 そのリムジンの運転席から降りてきた、燕尾服を着た初老の執事――白髪交じりの髪で、口元にちょび髭を蓄えた高野(たかの)(すすむ)はペコリと(こうべ)を垂れてそう挨拶をする。

「ん、ありがと高野。今日はちょっと戒斗の用事に付き合うことにしたの。悪いけどマリアさんのお店まで行って頂戴」

「承知いたしました。ではお二人とも、こちらへ」

 言って、高野は後部座席のドアをパカッと開いて(いざな)う。

 そのまま、二人はリムジンの中へ。シートが向かい合わせになった後部座席に、戒斗と香華は互いに向かい合う形で腰掛けた。

 やがて高野が運転席に乗り込むと、ロールスロイスのリムジンは静かに走り出す。

 学園からだと秋葉原にあるマリアの店までは割と距離があるから、着くまでの間はしばらく車内でゆったり過ごすことになる。

 今日は運転席との仕切り板がせり上がった状態だから、運転する高野の顔は見えない。この後部座席で、今は実質的に香華とのふたりきりだった。

「あ、そうだ戒斗。これ返さなきゃね」

 そうして車が走り出して少し経ったとき、ふと急に思い出した香華がはい、と何かを差し出してくる。

 戒斗に差し出したそれは、見覚えのある小型ピストルだった。

 ワルサーPPK。以前プリンセス・オブ・アズール号での戦いのとき、護身用にと戒斗が貸してやった、彼愛用の小型ピストルだ。

「ああ、そういや貸しっぱなしだったな……」

「返さなきゃって思ってたんだけど、すっかり忘れてたの。今日ウチに来たときにでも返そうと思ったんだけれど……他にタイミングもないし、今返しておくわね。ありがと戒斗」

 戒斗は「ご丁寧に」と返しつつ、受け取ったPPKをとりあえずスクールバッグに放り込む。

 ……と、そんなやり取りを交わしつつ車に揺られることしばらく。

 車はいつしか都内に入り、窓の向こうに見える景色も、やがて戒斗も見慣れた秋葉原の街並みに変わっていく。

「お待たせいたしました、到着しましたよ」

 そうしている内に、目的地に辿り着いていた。

 秋葉原の片隅、蔵前橋通りと昌平橋(しょうへいばし)通りの交差する近くにある雑居ビルの二階、L字型に折れた外階段を昇った先にあるメイド喫茶『カフェ・にゃるみや』。

 その前の路肩に停まったリムジンから、高野の開けてくれたドアを潜って二人は降りる。

「へえ、ここがマリアさんの……ふふっ、楽しみだわ」

 こんなところに突然リムジンが現れたものだから、歩道を行き交う通行人たちは何事かと戸惑いの視線を向けてくる。

 が、そんなのは香華にとってはどこ吹く風。期待に満ちた顔で目の前の雑居ビルを見上げれば、そのまま戒斗の手を引いて飛び込んでいってしまう。

「さ、行きましょ戒斗っ!」

「おわっ!? 急に引っ張るなっての!」

 突然引っ張られた戒斗は足をもつれさせながら、そのまま香華に連れ込まれていく。

 L字型の外階段を昇って、カランコロンとベルの鳴るドアを潜って店の中へ。

 そうすれば、飛び込んできた二人を出迎えるのは――――。

「お帰りなさいませご主人様、お嬢様ーっ♪」

 響くのは店中のメイドさんたちの、例によってお決まりの台詞。

 戒斗が「ったく……」と肩を竦める中、香華は「わあっ……!」とそんなメイドさんたちの歓迎に感動した様子。

「あっ戒斗さん、どうもですーっ。えーと……こちらのお嬢様も、戒斗さんのお連れ様ですよね?」

 とすれば、とてとてと駆け寄ってきた馴染みのメイドさんがそう、初めて見る香華の顔を物珍しそうに見つめながら言う。

 それに戒斗は「そんなところだ」と返し、

「ま、例によってマリアに用があってな。奥に居るのか?」

 続けてそう訊いてみるのだが、しかし訊かれたメイドさんは何とも困った顔を浮かべて。

「あーその、店長なら一時間ぐらい前に出掛けたっきり、まだ戻ってきてないんですよぉ」

 と、予想外の台詞を口にした。

「……アイツめ、人のこと呼びつけておいて……泣けるぜ」

「えーと、もしお二人が良ければなんですけれど。折角ですしこちらでお待ちになってください。あの様子だと、店長が戻ってくるまでもう少し掛かりそうですし……」

「いいんじゃない? お言葉に甘えちゃっても♪」

「……ま、そうするしかないか。お代はマリアにツケといてくれ」

「もちろんですよー♪ それじゃあ二名様、ご案内でーすっ♪」

 特に香華がやたらノリノリなこともあって、マリアが店に戻ってくるまでの間……メイドさんが勧めてくれたように、戒斗たちは客としてしばらく店内で待つことにした。

 案内されたのは、広い店内でも隅の方にある四人掛けのテーブル席。向かい合わせに座った二人は、メイドさんに勧められるまま適当に注文をしてみる。

「んー、何かおすすめってあるかしら?」

「おすすめですかぁ? そうですねぇ……お嬢様はメイドカフェって初めてなんですよね? でしたら……定番のオムライスとかいかがですかー? 店長が居ないんで特製オムライスはちょっと無理ですけれど、普通のオムライスもちゃーんと愛情たっぷり込めちゃいますからっ♪」

「いいわね! じゃあそれでお願いするわっ!!」

「はーい♪ 戒斗さんはどうされますかー?」

「俺はいつも通りの紅茶でいいよ、そう何か食べる気分じゃないんでな」

「アールグレイのお紅茶、ストレートでしたよねっ。戒斗さんってホント渋いというか、通ですよねー……」

「そう褒めんなよ、褒めたって何も出やしないぜ?」

「たまには出るかもしれないじゃないですかー♪ はい、それじゃあご注文承りましたーっ。しばらくお待ちくださいねっ♪」

 ぺこりとお辞儀をして、メイドさんがとてとてとカウンターの方に戻っていく。

 それを見送りながら、やれやれと小さく肩を揺らした戒斗がスッと視線を香華の方に戻してみると……。

「……そんなに珍しいか?」

 そこにあったのは、目をぱちくりさせながら店中を眺めている彼女の顔で。それを見た戒斗が何気なく問うてみると、香華は「もっちろん!」とワクワク顔で頷く。

「すっごく楽しいわ! こんなにキラキラした場所、私初めて来たものっ!」

「キラキラした……って、香華が普段見てるのなんざ、こんなもんじゃないだろ?」

 最近はどうも忘れがちだったが、香華はこれでも超のつくほどのお嬢様だ。

 そんな彼女が当たり前のように見ている世界、こんな小さなメイド喫茶とは比べものにならないほどキラキラしているはず。そう思って戒斗は言ったのだが、しかし香華は「ううん」と首を横に振る。

「ああいうのは、ちょっと違うのよ。私が好きなのは……こういう、純粋にキラキラした場所だから」

「なるほどな、浴びるほど味わってきたからこその物の見方ってわけか」

「ふふっ、そう捉えてもらって構わないわ。でも……本当にいいお店ね、ここって。入ってるお客さんも、働いてるメイドさんたちも皆、楽しそうで……活気があって。こういうのも、やっぱりマリアさんの人柄なのかしらね?」

「……ま、その点に関しちゃ俺も同意だ。居心地がいいのは確かだな」

 かといって、こういう騒がしい場所が苦手なのは変わらねえんだが――――。

 続けてそう呟いたタイミングで、まず戒斗の頼んだ紅茶をメイドさんが運んできた。

「はーい♪ まずお先に、戒斗さんのアールグレイでーすっ♪」

 メイドさんはコトン、とティーカップと一緒に、ガラス製のポットもテーブルの上に置く。

 この『カフェ・にゃるみや』で提供される紅茶は意外に本格的なもので、ありがちなカップに注いだ状態での提供じゃなく……こうして、ちゃんとティーセット一式で持って来てくれるのだ。

 ちゃんと予熱してある、ほんのり温かいティーカップと、アールグレイの紅茶で満たされたガラス製のティーポット。更に保温用に固形燃料まで付属しているという至れり尽くせりっぷりだ。

 この辺りは、紅茶に多少なりともこだわりのある戒斗の影響……というわけでもなく、数十年前にマリアがこの店をオープンした時からずっとこの形態らしい。

 マリアはもっぱらコーヒー派だが、その辺りのこだわりもちゃんと欠かさないタイプなのだ。

「カップとかお熱くなってますので、お気を付けくださいねっ♪」

 固形燃料に火を点けながら、メイドさんは一応そう注意を促してくれる。まあお互い見知った仲だし、今更過ぎる形式的なことではあるが。

「オムライスも、あともう少しで出来上がりますから。もうちょっとだけお待ちくださいねっ♪」

 最後にそう言って、メイドさんはまた奥に引っ込んでいく。

 戒斗は「悪いな、先に頂くぜ」と香華に断ってから、ティーポットの紅茶をカップに注ぎ……早速、頂くことにする。

 ほんのり湯気の立つティーカップを手に取って、まず一口だけ。

 ……美味い。こういうメイド喫茶の割にちゃんとした茶葉を使っているのもそうだが、キッチリしたティーセットで提供してくれているという、視覚的な要素もあって余計に美味しく感じる。やっぱり見た目というのは大事だ。

「はーい♪ オムライスお待たせしましたーっ♪」

 としている間に、やっとこさ香華のオムライスが運ばれてきた。

「ふふっ、待ってたわよっ」

「それじゃあお嬢様っ、今からこのオムライスがもっともーっと美味しくなる魔法を掛けちゃいますっ」

「ま、魔法?」

「はいっ♪ ではお嬢様もご一緒に、せーのっ! 美味しくなーれっ♪ 美味しくなーれっ♪」

「お、美味しくなーれっ! ……で、良いのかしら?」

「はいっ、いい感じですよーっ♪ さあもっと、美味しくなーれっ♪ 萌え萌え……きゅんっ♪」

「も、萌え萌えきゅんっ!」

 ……まあ、この辺りもお決まりの感じだ。

 何も知らない香華はメイドさんのあんまりにも突拍子もない台詞に戸惑いながらも、なんだかんだノリノリで一緒にはしゃいでいる。

 そうしながら、メイドさんはオムライスに上手なケチャップアートを描いていく。文字に可愛らしいイラストを添えた感じで、それがあんまりにも上手く描けているものだから、見ていた戒斗も思わず(上手いな……)なんて思ってしまったり。

 と、サッとケチャップアートを仕上げてしまえば、今度は香華と一緒に両手でハートマークなんか作って、ベタにも程があるおまじないを掛けていく。

「ふふっ、ほんっと楽しいわね!」

「……まあ、君が楽しめてるならそれでいいんだが」

 少なくとも、自分にはこのノリに耐えられそうにない。

 紅茶のティーカップ片手に眺めながら、ふとそう思う今日の戒斗だった。

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