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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

無欲者の新銀河系創造

作者: まい

 星星(ほしぼし)星々(ほしぼし)ではないかと指摘してくださった方、ありがとうございます。

 ですが小説ではこういった同じ漢字を示す“々”が次の行へ行ってしまう場合は星星などと同じ漢字を書くのが定例です。

 そしてスマホで読む場合は一行で表示できる文字数がそれぞれの方の設定次第で変わりますので、単語が途中で途切れてしまう事を考えて々を使わない事があります。 ご了承下さい。

 地球のある場所に、特殊な精神構造をしている男がいた。


 どんな育ち方をしたのか、どんな環境で育ったのかは分からないが、(おのれ)を完全に(りっ)して万物に対して完全に感情に振り回されない鋼より強靭(きょうじん)な精神を持つ男が。


 この男は何事にも平等で、公平で、公正な判断を下せる男だった。


 誰に肩入れもせず、身内だからと贔屓(ひいき)することも無く、悪人と糾弾(きゅうだん)されている人間であっても事実のみで判断する。



 その男とて生身(なまみ)の生き物。


 人形や機械ではない。 この男は感情を決して表に出さないだけで、本人なりに持っている。


 嬉しくなるし、悲しくなる。 怒れるし、笑う事だってする。


 ただ、表に出さないだけで。




 もちろん生身である以上、死ぬ時に死んでしまう運命からは逃げられなかった。


 だが交通事故という身近な脅威(きょうい)によって命を落としてしまう時でさえ、この男は消え行く命を感じていても終始冷静だった。




〜〜〜〜〜〜




 死んだはずだった。


 男の魂は変な空間に呼ばれ、呼ばれた先には変な人がいて、その人が自己紹介するには創造神なんかよりもっとも〜〜っと偉い神。


 そいつに依頼された。


《銀河系で命を育ててみないか?》


 と。



 そのために始祖神になってもらうと添えられた。


 始祖神とは、創造神の1つ上。 


 始祖神のやる事は、様々な惑星を飛び回り、神々が生まれる土台を作って回る仕事。


 もう少し踏み込むと、星星(ほしぼし)に生命が生まれる要素を、種を()いて回る仕事。

 それと生命が発生し、神々も生まれた惑星を見守り、その途中で間違いの指摘や間違わないようにする施策があればソレに対して命令・指示をする仕事。


 いわゆる地球上の神話でもたまに存在する、どうやって生まれたか語られていなかったり複数あって(さだ)かでない最上位の神の話がある。

 ヒンドゥー教では最高神3(はしら)に数えられたりソレらの上だったりするブラフマー、日本の神話でも別天津神(ことあまつがみ)と呼ばれる5柱の神々など。


 そう言う謎の神の立場になるらしいと説明された。


 男の精神性はその神の役目に相応しく、そこらの神々では成りたくても成れない大変に貴重なものらしい。




 男は頼まれ事を彼なりに熟考し、承諾(しょうだく)した。


 体が無いままに存在するチカラを与えられ、神としてのチカラも盛り込まれた。


 そうして彼は性別の概念が無い強大な神と成った。




 まずは力に馴染むためや研修の一環で、とある銀河を任される。


 

 彼は早速、担当の銀河にある惑星を飛び回り、生命を発生させる種を蒔いて回った。


 ある程度蒔いたら、蒔いた古い順に観察して回り、生命の発生があったかを確認する。


 種が芽生えずに終わった星にも何度かは蒔き直し、それでも芽生えなかった星は切り捨て、今は芽生えずとも芽生えそうになっていた星には諦めず何度も蒔き直す。


 この種には種類が複数あって、ファンタジーな生命や無機物的生命やノンファンタジーな生命や特殊なゲッ〇〇線とか光〇〇とか言うエネルギーを使う生命等等。


 どの種が適合するか分からないのでゴチャ混ぜで蒔いてみる。


 これで幾つかの星に生命が誕生し、根付いたのを確認したら研修みたいなものは終わり。


 これが始祖神の仕事。


 だと思っていた。




 今度は生命が育ち、知的生命体が発生して農耕などの食料を自力生産するようになってからのカウントで、1万年ぐらいは生かしてみせろとの課題。


 これに彼は頭を悩ませた。


 最初は良いのだ。


 カウント開始からしばらくは発展が(ゆる)やかで、何もしなくても良かった。


 だが知的生命体が石炭などを(もち)いた内燃機関に該当する、自然物を加工して活用したエネルギーを利用する時代になった途端に加速する。


 その結果、大量破壊兵器等の無差別兵器が使われて惑星の環境が激変し、知的生命体が生き残れる環境が無くなって滅びる。


 毎回毎回そうなのだ。


 該当する星の現地神にどう指示しても命令しても、結果が変わらない。


 むしろその位になると知的生命体達は神を信じなくなる。


 神の声は幻聴や心の病気として片付けられてしまうので、だれも聞かない。


 神が実力行使しても局地的な自然災害で終わり、神にできる手立てが無くなってしまう。


 それで駄目になる(たび)に星がまた生命を芽生えさせられる環境になるまで待ち、種を植え直しても。



 それで彼は思い切った。


 神ではなく、神の(ごと)き超常的な能力を持った装置を用意しよう。


 そしてその装置を使って大量破壊兵器の使用を力尽くで止められるチカラを持たそう。


 大量破壊兵器が使われなくて済むよう、調停できる場を何度もつくれるチカラを持たそう。


 そしてその努力の甲斐(かい)なく最終局面になったら、彼がまたすぐに種を植えられるような環境のままに、都合よく全て壊せるチカラも持たそう。


 そう決めて、各星に装置を埋め込んだ。 時期が来たら稼働するよう仕込んで。





 始祖神(研修中)の試行錯誤は続く。


 失敗すればその反省をして、次はもっと上手くやろうと課題に(いど)み続ける。


 彼らしくなく感情を()き出しにして怒ったり、頭を抱えたり、笑ったりしながら。


 全ては課題を乗り越えるために。




 その様子を彼を神へと誘った神が、微笑ましいものを見るような子供の成長を喜ぶ父が見せるような優しい目で、時々こっそりと見守っていることも知らないまま。

勧誘した神「合理的判断だけだと、こうなるんだよなぁ。 少しだけ、本当に少しだけ、温情を1摘(ひとつま)みするだけで良い方向に行くのに、いつか気付いて欲しい

      それと、感情を見せない奴がこうして感情を見せるの、本当に楽しい!」(ゲス顔)




なお。


星「オレの表面で何度大破壊が起きれば気が済むんだ! やめろーー!!」

 星さんはとばっちり。


知的生命体「オレ達が宇宙の支配者だー!!」

 知的生命体はやりたい放題。



ター◯エー的リセット装置

「……………………」蝶の翅っぽい光バザー

 こりゃアカンと文明リセットスイッチぽちー


イデ◯ン的リセット装置「………………!!」ビカーー

 こりゃアカンと生命体リセットスイッチぽちー

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― 新着の感想 ―
[気になる点] まさに激流に身を任せ同化する者。これは一子相伝の暗殺拳の次男坊ト〇タイプ。 でもたぶん第三者が見たら『激流に身を任せて(頭が)どうかしている』。 メンタル凄すぎてなんも共感できないタイ…
[気になる点] 地球基準の感覚だと、進化=破壊兵器なのでしょうねぇ。 結局経済活動を優位にするための手段として。 [一言] うん、ダメならリセット! どうせ魂の輪廻でまた会えるさぁ~(笑)。 あー、で…
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