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83 悪者の傍若無人




ワルモーンは、魔族をぶん投げた後そのまま後を追う。


その際、ひび割れた空間に日本刀を投げ込む。


するとひび割れた空間は、もとに戻り何もなかったようになる。


そんなことにも目もくれずワルモーンは魔族を追う。


そして、魔族とブルーがピンボールのようにぶつかり、

お互いが別方向に跳ね飛ばされるのを確認して、

ブルーをめざし方向を変える。


ブルーは地面にたたきつけられながら転がる。

そして、うつぶせに倒れて止まる。


ワルモーンは、ブルーの近づき、そこで脇にを蹴り上げる。


まるで道端の石ころを蹴るように。


蹴り飛ばされたブルーは、そのまま地面を転がるよう高台の下に叩きつけられ、

その衝撃で土煙を轟音を上げる。


その様子を高台から確認していた三人がいた。


「まったく、相変わらず荒っぽい。

それでもきちんとやるべきことをするんだからまいる」

トレインは、呆れながらもぼやいた。


ブルーが叩きつけられた高台の上にはトレインたちがいたのだ。

どんな状況でも必ず約束を守る、それがワルモーンである。

それだけは確実に信用できるポイントだ。

それを感じているのは彼だけではない。


「良いじゃない、それでこそボスだわ。

トレイン、私たちは過去にケリを付けに行くわ」

いつもと違い語尾を伸ばさない彼女にトレインは嘆息する。


『そうか、覚悟を決めていたか…ならば仕方ない。

これは彼女たちの通過儀礼だ。乗り越えねば進めない

私たちと同じで仕方ない事か…』

トレイン自身が黄色の勇者と対峙した時を思い出す。

確かに奥底から湧き出る黒い靄のような怒り。

抑えたくてもヘドロのように心の傷に絡みつく。

それを振り払うためには、やらなければいけない儀式になる。


「手早く済ませよ。後がつかえているからな」

トレインは戦場から目を離さす言うと


「そうね、私たちの思い次第じゃないかしら。

でも覚悟は決まっているわ、後のことについてもね」

冷たい底冷えをするような視線を放ち、ミツーグレディーが立ち上がる。


その彼女の後ろに同じような目をした者たちが立つ。


その姿を見ていたシンラーツは、寒気がした。

これが、怒りと痛みを知る者たち目なんだと思いながら。


「さて行きましょうか、みんな。私たちの楔をするために」

というと彼女たちは、高台から次々と下に降りていく。


青の勇者の元に…断罪戦隊ブルーの元に。


別の場所ではワルモーンが、魔族に迫る。


魔族は、立ち上がることも出来ずうめき声をあげる。

その姿に「正義を語りながら無様な…」とつぶやき、


魔族の元まで行くとその首を踏み折る。

骨の砕ける嫌な音が響く。

それはまるで虫を踏み潰すように簡単して見せた。


魔族の生死すら確認もせず、ワルモーンはその場を去る。

すでに息絶えているのは確実だが、それを気にも留めない。


その残虐で冷徹な態度は、まさに悪の大幹部にふさわしいともいえる。



彼は、町に向かうことにした。

今回の件は、一応依頼されたことではあるので領主に報告するためだ。



戦場を蹂躙し、虐殺し、灰塵したその行為は、町からも見えていた。

轟音も地響きもしていた。


それが全てワルモーンがしたことに町の住民は恐怖した。

それは、領主も同じである。


それどころか領主は、その前に神殿騎士団を蹂躙した所も見ている。

数をものともせず、地形すら変える彼を人と見ることができないでいた。



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