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71 悪者、師匠みたいなことをする


ワルモーンたちは、女性陣?をなだめ、何とか埋め合わせをするという話で治めることになった。


ワルモーンたちはある魔物が沸いて出ると言われる場所に向かう。

近くに火山があり、酸を持つ魔物が多く住む場所でもある。


一応緑はあるのだがある一線を越えると草一本生えていない。

更に魔石が多く産出される場所でもあるのだが、厄介な魔物が多いため

誰も来たがらない場所だ。


森の中で野営できそうなところを探し、ワルモーンは、ルトランに

「ここで、お前はスライムを一日十匹倒すことを目標にする」


「え、ここのスライムですか?ココやつは酸が強いって話ですよ」


「そうだ、だからこそだ。そのスライムを剣で倒せ」


「剣でですか、物理攻撃がほとんど通じないですし酸で剣が溶かされますよ」


「確かにな、だが物理攻撃が効かないわけじゃない。戦い方を考えて倒せ」


「考えてですか?」


「そうだ、剣を斬りつける角度変える、速度変える、斬りつける刃の位置を変える。方法はあるはずだ。それを実戦で身に着けろ。剣の予備はオレがこの野営地に持ってくるから気にするな」

と言ってどさっとたくさんの剣が入った袋を下ろす。


「目標はどうするんですか」

真剣な目で見てくる彼にワルモーンは


「一本の剣でスライムを十匹倒せれば達成でいい。別にズルしてくれても構わんぞ、そうすれば早く終わるし、オマエの覚悟もその程度だったということだしな」


「なるほど、これはオレの覚悟も問われる修行になるわけですか」


「そういうことだ、だからこそオマエ次第ということになる。

強くなりたいのならば戦う力とともに心も鍛える必要がある。

理想なき力は、暴力。力なき理想は戯言と言うことだ」



「やって見せます」

と決意を改めて口にする



「吐いた言葉は、飲み込むなよ。言った以上ッその言葉に責任を持て、それが覚悟ってやつだ。

覚悟を持った奴は強くなれる。だからこそお前を買ってやるんだそれに答えろよ」



ルトランはスライムを倒すために剣をふるう。

最初は、攻撃するたびに剣が溶かされ、ルトランは慌てて逃げる。

「どわあ~」

必死の形相でさけびながら。


その声に反応して余計な魔物までやってくる。

幸いスライムは足が遅いので躱せるがそれ以外の魔物の相手に追われる。


剣は四、五本持っていたのだが、追い付いてきた魔物は硬い毛でおおわれた魔物が二匹。

アルマハスという名のアルマジロもどき、背中が硬く腹が弱い。

でも、相手はそれを見せてくれない。

剣で斬りつけてもはじかれ、刃がボロボロになる。

「だ~硬すぎんだろ」

泣き言を言いながらもほぼ使い物にならない剣をふるう。

獲物をなるべく無くしたくないからである。


これもワルモーンの指示だ。

切れない剣でも鈍器になる、鈍器のつもりで使え。と。


なので今、必死に使っているところである。

ホントは逃げてしまいたいのだが、相手の動きが速いのとルトラン自身が混乱している為

只今彼にその選択肢はない。


はたから見れば泣きべそ書きながら剣をふるう姿は、子供パンチ(両手をぐるぐる回転させる奴)を

しながら向かっていく子供そのものである。


カッコ悪い限りである。

それでも気にする余裕は彼に無い。する必要もない。


なぜなら、「カッコ悪くても泥臭くても必死になれ、きれいごとだけで強くはなれない。

体裁なんて気にせず必死になって生き残れる奴が強いんだからな」

とワルモーンから言われていたからだ。


本人はそんなつもりもないのだが、そんな余裕もない。

死の森で彼の叫び声がこだまする。



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