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50 メツハ村侵略開始


ワルモーンの提案が通ると話は早かった。


まず、村との契約をすましワルモーンは行動に移る。


ワルモーンは、森の外周に向かい村の隣接する岩山のふもとまで行くと外壁の繰り抜き作業に入る。

この作業をする前に幾つか事前作業をする。

ハツメ村側のトンネル入口にセメットとルトランを見張りに置く。

これは、これから起きるであろう事を防ぐためだ。


ココのトンネルを開通させるとき、ワルモーンが土煙を浴び、土人形になったことがあるので

それを防ぐためにトンネルの完全開通が確認されるまで立ち入り禁止としていた。

まあ、誤って近づいてしまった人の安全確保のための処置でもある。


ワルモーンが陣取るポイントにはボー村から人員を派遣してもらい、すでに建物が建ち始めている。

あちこちの貧村を吸収合併して、人は増えており問題はない。


そして、このメツハ村の第二集落に住む人間達も集まってきていたから作業も問題なく進んでいた。

そこにハツメ村側のトンネルを作った時と同じことをワルモーンがしたのだ。


剣で岩山の壁を半径三メートルほどに刻み、それをワルモーンはところてんのように押し抜く。

もちろん、その後は爆音が響き、土煙がトンネルの穴から噴き出す。

森の外の集落側からとハツメ村側に。

もちろん、その被害者はでた。トンネル開通の立役者ワルモーンとルトランである。

ルトランの場合は、説明を受けたはずなのだが、

何故かトンネル入り口で素振りをするという暴挙に走り、

それを注意するセメットの言葉を全面無視し被害にある。


もちろん、呆れられたのだがそれ以上にアホな姿に爆笑されることとなった。

ワルモーンは、刻んだ岩の塊を押し出すため入り口前から動けないので当然のように被害にあう。


その姿は新集落の人間達から呆れられる半分、爆笑半分といった状態である。

このトンネルが開通したことにより、森の外側から安全につながる道が出来たことになる。

そして、シンラーツ案の林業の本格始動することになった。

リノウナンバーズ、パフォーマンス・ゼロから何人かの戦闘員が現地人を指揮して行動を開始している。

森の中の村では薬師の育成と調薬を行うところにしている。

なので薬集落と呼ばれるようになる。

そして森の外周にできた集落は門集落と呼ばれることになった。


因みに今回のトンネルはわざわざ十字にする理由があった。

もちろん山の中に残る岩の塊を吹き飛ばす為もあるのだが、それ以上に山の反対側に行けるようにすることにもある。

それぞれの反対側に村があり、その村に向かいたいというのだ。

これは、悪の組織の諜報部門からの連絡で一つは魔法学院に向かうためともう一つは、魔道具作りの村が確認されたことが、今回のトンネルを十字にする意味なのだ。

まだ、そこまで進撃するわけにはいかないが道をつなげておけば進撃しやすいので今回の方法となった。

幸い出口付近は何もない森や平原だけだということで被害は・・・まあ、あるだろうがひどいものにはなっていないだろうということだ。

進撃の足掛かりである。


村の開拓とトンネルの開通。

これがまずは、侵略の手始めだとワルモーンは、言う。


本格的な侵略はこれからだ、と。


ただ、あまりにも侵攻が早く本来村人たちはあっけの取られっぱなしである。

ワルモーンとしては、早急に安心できる状況にまで持っていきたいのだ。

次の村に向かうためにも。


【悪】の侵略は始まったばかりである。



〇これは悪を気取ったいい人たちが、悪いことしているつもりで周囲に感謝されるコメディーである。



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