41 悪者は丸投げする
ワルモーンが村に戻り、話は進む。
彼の持ち帰った物をノイ・ロゼが確認、検証し黒い水は、間違いなく石油であることが判明する。
このことに喜んだのは、リノウナンバーズである。
なんせ石油から生み出される工業製品には農業に必要な物も多い。
彼らからすれば願ったりかなったりの物だ。
それに利用価値も高い。
だが、問題もある。生成方法はノイ・ロゼが出来るとしても
工場系を作るとなると問題が積載になる。
その手の人材が必要となるからだ。
幸いその手の人材が悪の組織にはいる。
グレイ・ファクトリーという部隊だ。
工場系でひどい目に会った人たちの集まりだ。
彼らの力を借りて、村人の協力もあればうまくいきそうなのだ。
村長もあの黒い水が、何かの呪いではない事に一安心していた。
それどころか、村に幸運をもたらすものだとわかると喜びにあふれていた。
後の問題として金属類が必要となるが、それは隣のハーメ村の協力で何とかなりそうである。
なんせあの村には、人ではある。
仕事にあふれた人間達に来てもらい協力を願うのだ。
もちろんそれは周囲の村々にも行う。
この近辺の村は、貧窮している。
衣食住の保証がされれば諸手を上げて協力してくれるらしい。
その人間も取り込めば、人手も手に入るし、ボー村の発展にも貢献できる。
その辺り交渉は村長が引き受けてくれるとのこと。
ワルモーンは、侵略区域が増えることにご満悦である。
それはそうだ、モチは餅屋という言葉もあるくらいだ。
専門の事は専門家に任せる方が話も行動も的確に出来る。
知識があり、それに伴って行動できる人間ほど頼もしいものはない。
で、専門家であるノイ・ロゼはブツブツと文句を垂れているが目は好奇心があふれるようにキラキラしていた。
ワルモーンは、その姿を見て安心したのだ。
こいつの興味が出たことに、腰が重いが興味をひかれたことに対するフットワークの軽さはすさまじいものがる。
こんな辺境の地で彼女のおもちゃと成り得るものがある。
それもみんなの役に立つものだ。
良いことだ。
後は、乗り気になった人たちに任せることになった。
ワルモーンは、次の侵略予定地行く準備に追われ始めた。
目的地は、メツハ村。
ボー村から西にある深い森の中にある村である。
もちろん、メンバーはバー・ヌーシに従者のジョー・ツキ。
シンラーツにシアンウルフの蒼月
更に女魔法使いのセメット、男剣士のルトランである。
定番のメンバーである。
ワルモーンからすればセメットは残って魔術の指導をしてもらいたいのだが、
彼女は強くなりたがっていたのでそうもいかない。
ワルモーンは、彼女の意志を尊重することにしたのだ。
選択は誰にでも起きることだ。
だからこそ、ワルモーンは、その決断を選択を尊重することにしているのだ。
〇これは悪を気取ったいい人たちが、悪いことしているつもりで周囲に感謝されるコメディーである。




